岩手の野づら

『みちのくの山野草』から引っ越し

新興同盟の様々な取り組み

2017-12-06 08:00:00 | 理崎 啓氏より学ぶ
《『大凡の日々-妹尾義郎と宗教弾圧』(理崎 啓著、哲山堂)の表紙》
 理崎氏は、新興同盟が様々な取り組みをしたということを教えてくれているので、それらの中の幾つかを箇条書きにすると以下の通り。
・和合恒男が繰り広げていた三か条農民請願運動の署名活動に共に奔走し、臨時国会を開かせた。
・昭和7年の東北三陸大地震・大津波に見舞金を送った。
・関西風水害では東京無産団体協議会に所属し募金活動。
・エスペラントを推奨し、講座を開設。
・運動にも参加。

 一方、昭和8年に、
 日本共産党を指導してきた佐野学と鍋山貞親が獄中から、国家社会主義に転向すると発表した。…(投稿者略)…
 これまで共産主義が大流行して多くの青年が左翼運動に走ったが、これを機に、今度は一気に転向が流行現象となっていく。
           〈118p〉
と理崎氏は述べていた。
 これと似たことが、岩手の場合には昭和3年10月の「陸軍大演習」の前に繰り広げられ、凄まじい「アカ狩り」によって、多くの無産運動指導者の間に清算主義的現象が起こっていた。そして賢治もその煽りを受けていた訳だ。

 さてその流れの中で、新興同盟への圧力も強まり、『信仰仏教』4月号、6月号が発禁となったと同氏は記していた。また、
 同盟の僧侶幹部も去って行き、「同盟は清算期もなのかもしれない」と妹尾は弱気になった。僧侶の幹部がいなくなったためか、妹尾は一層政治、労働運動にのめり込んだ。
           〈118p〉
ということも同氏は述べていた。そして、
 市電気局のストライキを支援した際に、亀戸署に連行されて留置場に入れられ、
〈初めての経験だが、何と有難い試練だったか。留置場は暴虐と服従と虚偽だ。深く考えればこうした中でこそ鍛錬できる〉
           〈121p〉
というようなことを日記に記していた、と理崎氏は教えてくれている。妹尾はなかなか精神的に逞しい。 

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