『世界』を読む会

寅さんの博も読んでいる『世界』を読んで、話し合おう。

彼を一人にしてはならない!

2015-02-24 18:41:00 | 日記

彼を一人にしてはならない!

● 植村隆 「私は闘う」 を読んで
     『世界』2月号
                                 須山敦行

◎ 涙をなくして読めない。ドラマだ。誰か、映画にして欲しい。感動的な名画になるだろう。というのが、感想だ。

◎ 朝日新聞の植村記者のこと。北星学園のこと。と、このことは知っていると思っていたが、それは先入観念だった。知っているつもりで、憶測で誤った部分もあった。本人の直接の言葉には、リアルな細部に本質がある。知っていると思っていてはダメだ。もっと知らなくては。いつも、こうだからやめられない。『世界』で知ることが力になる。『世界』にふさわしい、一篇だ。
  知ることから、何かを責任を持って発言出来るようになるのだ。
  世の中には、無責任な発言を繰り返す人が大勢いる。

◎ 「週刊文春」記者というものの悪辣な行動が記されている。「週刊文春」とは、こういうものなのだ。笑って済まされない。人間として、断罪されなくてはならない。
  「読売新聞」もしかりだ。これは闘いだ。

◎ この人たちは、ある意味、死を賭した闘いの中にある。
  「人ハ只一生ニ一死有リ 生ヲ得テ意義ヲ要シ 死ヲ得テ価値有リ」
   とは、植村弁護団の団長、中山武敏弁護士の父が座右の銘とした、中国の新民主主義革命の活動家の言葉だそうだ。
  そういう生き方をしている人が、今いるのだ。

◎ 筆者は、最後に書く。
  「私は捏造記者ではない。
   不当なバッシングには屈しない。
   そして、私は一人ではない。」

  彼を一人にしてはならない

 

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2月号 私の注目した三点

2015-02-17 18:36:32 | 日記

《 2月号 私の注目した三点 》

● 巻和泉   ・「解題『吉田調書』」 福島第一原発事故を考える会
         ・「静かに、しかし歯ぎしりしながら生きていく」 山形孝夫×武藤類子
         ・「私は闘う」 植村隆

● 須山敦行 ・「私は闘う」 植村隆
         ・「インゲ・ドイチュクローンが心に刻んできたもの」 中村真人
         ・「静かに、しかし歯ぎしりしながら生きていく」 山形孝夫×武藤類子

● Hさん   ・「静かに、しかし歯ぎしりしながら生きていく」 山形孝夫×武藤類子
         ・「海をわたる手紙」 ドウス昌代
         ・「沖縄で生まれた野党共闘」 島洋子

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2月例会、一人増えて万歳!

2015-02-15 13:23:02 | 日記

『世界』を読む会の2月例会、いつもの二人に、新しい人が一人加わって、にぎやかに?行われました。

来月からは、三人以上となりました。

たった二人で、9月から粘りました。続けると、何か生まれるかも、ということで。

とにかく、勉強になって楽しいので、参加を募ります。

 

◎ 『世界』を読む会  3月例会 の 予定

● 日 時 3月13日(金) 午後7時
● 場 所 喫茶アンデス 練馬区豊玉北5-17-9 井上ビル 2F
      電話 03-5999-8291
      練馬駅[A2]から徒歩約0分  
● 持ち物 雑誌『世界』3月号
● 連絡先 須山
      suyaman51@mail.goo.ne.jp

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吉田裕 「歴史への想像力が衰弱した社会で、歴史を問いつづける意味」を読んで

2015-02-08 11:22:01 | 日記

● 吉田裕 「歴史への想像力が衰弱した社会で、歴史を問いつづける意味」を読んで
  『世界』1月号
                                      須山敦行

◎ 《新自由主義が新保守主義の温床》
 新自由主義と復古主義との親和性のことである。
 新自由主義が席巻しているから、復古主義が出てくる、という関係にあることを指摘している。新自由主義が作り出す、格差や挫折感、閉塞感による、家庭、地域、社会の崩壊の中で、新しい社会的統合の核としての、新保守主義的歴史認識である「歴史、文化、伝統」への回帰が要求されるのだ、という。

◎ 《加害者意識がなぜ希薄化=「永続敗戦論」に通じるもの》
 日本の加害者意識の希薄について、それは
 第一に、日本の植民地の「脱植民地化」の過程が、独立運動との戦いの末というよりも、日本の「非軍事化」の一環としてなされた、ことにある。
 第二に、「サンフランシスコ講和条約」自体の問題があり、アメリカが日本を「西側陣営」に引き入れることを重視したため、主要国に賠償請求権を放棄させたこと、がある。
 今日の領土問題の遠因にも、領土の帰属を明記せず、そのことは、日本が将来、親中、親ソ路線をとらないよう、領土問題の火種を埋め込むものとなったのだ、という。
 第三に、日本が問題に向き合うようになった時期(1980~90年代の問題。戦争の非当事者が戦後処理の当事者になるという問題を生じた。
 第四に、日本における「戦争受忍論」の根強さの問題がある。「戦争だから犠牲や苦難を強いられるのは仕方がない」という考え方。
 白井聡の『永続敗戦論』に通じる、戦後のとらえ方である。

◎ 《修正主義者の矛盾》
 「東京裁判史観」の克服論は、アメリカ批判に帰結し、日米安保体制の基盤を揺るがすことになる。靖国神社問題は、保守派・右派を分裂させる契機にもなり得る。

※ 確かに、時々、この日米の摩擦感情が話題になる。

◎ 《靖国神社の混迷、後退》
 歴代首相の参拝の経緯を見ると、
 今後、首相による参拝は、あくまで私的参拝として位置づけ、参拝日もあえて終戦記念日をはずす、という方向に進む可能性が強い。
 その他の状況の変化を見るに、
 靖国神社を支持する勢力は、すでに靖国に公的な性格を付与することを事実上あきらめ、宗教的な「靖国らしさ」を守るという地点にまで後退しているのではないだろうか。

※ という、靖国神社に対する観測は、果たして、どうだろうか。

◎ 《戦後七〇年に発すべきメッセージ》
 第一に、村山談話の継承。侵略戦争と植民地支配の歴史に対する反省と謝罪。
     8月15日の戦没者追悼式典での首相式辞に、復活させること。
 第二に、レイシズム、ヘイトスピーチに対する決然とした姿勢を国内外に示すこと。
 第三に、「慰安婦問題」で、河野談話の堅持と河野談話を否定する勢力への批判を明確にすること。
 第四に、中国、韓国との領土問題は棚上げにすること。
 総じて、戦後七〇年を前に、日本の国際的イメージが決定的に悪化していることを、深く認識すべきであろう。

※ 今年の政治課題の重要なテーマ、安倍首相の戦後七〇年談話に、注目である。

◎ 《「死の現場」への想像力を》
 戦争体験の継承がうまくいっていない現実

※ それは、そうなるようにしてきた結果であり、それに負けてはいけない、という闘いの課題である。

 私たちが生きる現代のリアルな戦場とは、文字どおり血みどろの非情で残酷な戦場である。親しい人を、こうした現場に送り込むことの意味を、想像する力を持つことが重要だろう。

 『永遠のゼロ』の歴史的思考能力の衰弱
 戦争はあくまで所与の前提となっている
 戦争の原因や性格が問われることはない
 戦争責任に関わる問題は回避する傾向が強まっている

 これも、新自由主義の時代にふさわしい歴史認識のあり方である

※ 戦争体験の継承の課題を、世代としての、責任の問題としてとらえている。
  責任、課題が突き付けられた気がする。
  「戦争体験」を録音して記録にとどめる草の根の活動のことを聞いたが、重要な仕事だと思う。

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2月例会は、来週の13日(金曜日)です。

2015-02-03 15:06:51 | 日記

◎ 『世界』を読む会  2月例会 の 予定

● 日 時 2月13日(金) 午後7時
● 場 所 喫茶アンデス 練馬区豊玉北5-17-9 井上ビル 2F
      電話 03-5999-8291
      練馬駅[A2]から徒歩約0分  
● 持ち物 雑誌『世界』2月号
● 連絡先 須山
      suyaman51@mail.goo.ne.jp

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