相撲太郎

“相撲好き”の相撲マニアック日記

グルジア第4の男、春日野部屋からデビュー

2006-02-18 23:57:08 | 相撲部屋探訪
 この春場所、春日野部屋からグルジア出身のゴガゼ・レバンが初土俵を踏む予定だ。去年7月の世界ジュニア選手権で、先場所序ノ口優勝した木瀬部屋の臥牙丸らとともに来日。重量級の決勝で、埼玉栄の奥谷に敗れ2位だったが、予選では逆にうっちゃりで勝っている。191㌢、120㌔と筋肉質でやや細めの体型だが、組んでよし、突っ張ってよし(と言っても、どちらも素人に毛が生えた程度だが)のオールラウンドプレーヤーだ。
 大会を見た感想を言わせてもらえれば、臥我丸よりは、レバンのほうが、体も柔らかそうだし、日本の相撲には対応できるのではないかと感じた。
 春日野部屋からはレバン以外にも、一挙4人の高校相撲出身者が来場所入門することになっており、今の部屋の勢いそのままに、さらに活気づくことだろう。

阿武松部屋一番弟子、角界を去る

2006-01-26 19:08:26 | 相撲部屋探訪
 最高位幕下45枚目の阿武若が千秋楽の打ち上げパーティー前に断髪式をおこない、土俵を去った。首のケガで平成16年夏場所以降、番付外になり、再起をかけていたが、つらい決断となった。
 阿武松親方(元関脇益荒雄)にとって、独立して第1号弟子。「苦しいときの私を弟子ながら支えてくれた。感謝している」と胸を熱くした。
 しばらくはマネージャーとして部屋に残るが、「将来的には(飲食関係の)店を持ちたい」と本人は語っていた。
 個人的には1年前の初場所千秋楽の夜、阿武若や片山も含め、朝までバカ騒ぎしながら酒を飲んだことがいい思い出として残っている。
 マゲと別れを告げ、整髪後は「第二の人生では関取になれるようにがんばります」と挨拶。その思いは必ず実現するに違いない。

宝智山、悲願の関取

2006-01-25 23:07:47 | 相撲部屋探訪
 あと1勝で関取という一番を実に5度も逃してきた宝智山が、難産の末、ようやく十両昇進を果たした。昨年9月場所では東幕下3枚目で4勝を挙げ、場所後に昇進会見が設定されたものの幻に終わり、部屋に集まっていた多くの報道陣がそのまま引き返したこともあった。
 今日の会見では「一昨年九月場所、東幕下筆頭で3勝1敗から3連敗したときが一番つらかった」と目を赤らめていた。
 入門して幕下まではトントン拍子。しかし、幕下上位で何度も壁に跳ね返された。入門したばかりの澤井にけいこで歯が立たず、悔し涙を流したこともあった。琴欧州に負けず劣らず、ここ一番に硬くなる性格だが、上がってしまえば、本来の組んでよし、押してよしのスケールの大きな相撲が大きく花開くに違いない。

幕下復帰を誓う風斧山

2006-01-04 23:32:34 | 相撲部屋探訪
 今日はカザフスタン出身の風斧山を訪ねて錦度部屋へ。先場所、幕下昇進を果たしたご褒美に、親方から里帰りの許可をもらったそうだ。番付発表翌日から約一週間、昨年30日に帰国した。平成15年九州が初土俵だから、入門して丸2年にして、初の帰郷となる。実家では20歳年下で1歳の弟と初めての対面。本国では唯一の力士ということで家族総出でテレビ出演と、大変な歓迎ぶりだったそうだ。
 初めての幕下だった先場所は3勝4敗と負け越し、今場所は三段目に逆戻り。「けいこは昨日から始めた。初日まではあと3日もあるから大丈夫」と幕下復帰に自信をのぞかせていた。けいこは初日前日まで隣りの八角部屋でおこなう。けいこ相手は幕下勢だが、十両の上林ともやって、「勝ったり負けたり」だそうだから、この先、頼もしい。
 「自分の相撲をビデオで研究したいんです」という言葉がきっかけで、場所が終わると、風斧山の相撲をダビングしたテープを本人に渡すのが、来訪の目的である。もう数場所目になるが、これが成果となって、大銀杏を結う姿を早く見てみたいものだ。

澤井が出羽一門関取衆の申し合いに参加

2006-01-03 20:00:54 | 相撲部屋探訪
 出羽連合けいこが今日、三保ヶ関部屋でおこなわれた。休場明けの大関栃東は15番取って本来の下からの攻めを見せ、順調な仕上がり。今場所新たに顔が合いそうな栃乃花や春日錦を連続して指名するなど、対策に余念がない様子。あとは岩木山、露鵬、白露山、出島、雅山、新十両の里山も含め、関取衆総勢15名の申し合い。その輪の中に関取以外で唯一最後まで参加していたのが、澤井だ。なかなか、けいこ相手に買ってもらえず、同じ境川部屋の岩木山に指名され、1番取ったのみ。右の腕を返しながらの怒涛の寄りに、上がり座敷まで吹っ飛ばされた。
 幕下同士の申し合いでは、得意の右差し速攻が冴え、芽を出していた澤井は今場所幕下2枚目。今日と総見のけいこを見た限りでは5番はいくのではないか。ということで、リーチ1発で関取昇進を決める可能性は十分と見た。
 ライバルの影山もツボにはまれば、馬力で一気に持ってく力がある。今日も澤井を一気に押し出した相撲があったが、本場所ではそうそう自分の立ち合いをさせてくれないだろう。12枚目で勝ち越せれば上出来といった感じ。
 以上、勝手ながら今年最大のホープ2人を予想するとこうなる。
<写真は関取衆の申し合いに参加している澤井(一番手前)>
 

楽しみな春日野幕下トリオ

2005-12-27 23:59:37 | 相撲部屋探訪
 先場所は栃乃花の復活劇が話題になったが、同じ春日野部屋では今、幕下で熾烈なライバル争いが展開されている。先場所三段目優勝で一気に12枚目まで番付を上げた明徳高校出身、スーパールーキー澤井のライバルの影山。平成15年春、法政大から第2検査を経て入門し、今場所、自己最高位の20枚目の加賀谷。昨年春、東洋大から前相撲を経て、これまた自己最高位、16枚目の木村山。けいこ場でも三人の実力は伯仲していて、見応えがある。
 影山は型にこだわらず、立ち合いから一気の馬力で持っていくのが持ち味。公称167センチ(?)の加賀谷は相手の懐に潜り込み、右四つ左上手を浅く引けば、出羽鳳のような巨体でも、投げやひねり、下から持ち上げるような寄りもあり、力を発揮する。ここ最近、急激に力を付けてきており、タイプは違うが「舞の海2世」と呼ばれるほどの活躍は十分期待できる。木村山は左からおっつけ、右で突き放す押し相撲タイプ。学生時代は2位、3位が多く、プロ転向後もデビューから6場所連続6勝1敗で、ことごとく優勝を逃している。よく言えば、安定した実力はあるということだ。
 けいこを見た限り、三人の実力は伯仲しており、ほとんど横一線。来年はこの中から必ずや関取が誕生するだろう。もしかしたら相乗効果で三人とも上がるかもしれない。とにかく楽しみだ。
(写真は左が木村山、中央が影山)

各部屋は餅つき大会

2005-12-25 21:19:37 | 相撲部屋探訪
 この時期になると、各部屋は餅つき大会をおこない、地元との交流をはかっている。おととい、立浪部屋では新十両の猛虎浪をはじめ、部屋の力士が交代で昔ながらの臼に入ったモチを力いっぱい突いて、出来上がったものを道行く人たちに配っていた。
 同部屋から7年ぶりの関取誕生となった猛虎浪は、翌日の立浪連合けいこでは、横綱朝青龍から、ぶつかりけいこの指名を受け、約15分砂まみれになりながら、引きずられていた。途中、立てなくなると、一握りの塩を口の中に勢いよく放り込まれるなど、手荒い洗礼を受けた。「立てなくなったときは、(塩が)来るなと思ってました。でも、いいけいこになりました」と本人は殊勝なコメント。
 思い起こせば、昨年も白鵬が横綱に同じ目に合わされている。それだけ、“モンゴルの虎”も期待されている証拠だ。
 関取衆との申し合いでは、安馬と並び、この日最高の36番。内容的にもまずまずだが、得意の左上手をつかんでも、すぐに切られる場面も多く、関取デビュー場所は、そう簡単には結果は出ないだろう。ただし、勝ち越すだけの地力は十分にある。フレッシュな顔ぶれが揃った今場所の十両の土俵は楽しみだ。
(写真は23日、立浪部屋でおこなわれた餅つき大会で、モチを突く猛虎浪)

立浪連合けいこに朝青龍登場!

2005-12-24 16:48:53 | 相撲部屋探訪
 7連覇中の横綱朝青龍が朝日山部屋でおこなわれていた立浪連合けいこに登場。全19番取ったが、これがなかなか苦戦。最強横綱を苦しめたのは、春日王だ。13番取ってなんと5番も勝った。けいこ場の勝敗だけで判断するのは、あまり意味はないが、春日王が得意の左上手を引けば、たとえ最強横綱でも屈してしまう。
 内容的には完璧な上手投げで横綱の背中に砂がベッタリついたのが一番。上手は切れたが強烈な左からの小手投げが決まった一番もあった。それ以外でも、朝青龍が相手の左上手を警戒しすぎたのか、引き落としで敗れる相撲も二番あった。
 ただし横綱の体調は素人目に見ても万全ではなかった。体は絞りきれていないし、二,三番ですでに息が上がっていた。26日にはモンゴルへまた帰国の予定。年明けのけいこも通常からいくと5日から。初日前日は休むから、場所前のけいこ場でのけいこは今日とおとといを含めても多くて4,5日といったところだろう。
 先の秋場所のミラクル優勝でけいこの大切さは身を持って感じたはずなのに、また同じことが繰り返されようとしている。

元寺尾の錣山部屋地鎮祭

2005-12-23 23:25:39 | 相撲部屋探訪
 独立して約2年。元関脇寺尾の錣山親方が今日、都内江東区清澄で、待望の部屋の地鎮祭をおこなった。鉄筋6階建て、1階はけいこ場とちゃんこ場、2階が大広間、三階はトレーニングルームが入る予定で、来年10月完成を目指す。すぐ近くには大嶽部屋や北の湖部屋、尾車部屋などもあり、出げいこにも事欠かない立地条件。
 今日の式では、親方や若い衆に囲まれて、新十両の豊真将がまわし姿で清めのシコを15回踏んで、無事を祈願した。「まあ、ひとつの区切りですよ」と親方は気持ちを新たにしていた。

東農大の木村正和

2005-12-13 19:33:45 | 相撲部屋探訪
 東農大4年で団体では先鋒を務めていた木村正和は、時津風部屋入門の予定だ。大学時代はさしたる実績は残せなかったが、今年の学生選手権ではアマ横綱に輝いた吉田(日大)を左からの上手投げで破っている。しかし、結果はベスト16。先日の全日本選手権もベスト16に終わった。
 体格的には191㌢、130㌔と申し分なく、長いリーチを利した突っ張りや、外四つから相手を高々と吊り上げたりと、スケールの大きな相撲を取る。もしかしたらプロで化けるかもしれない。おまけにルックスもそれなりの雰囲気を持っていて、出世すれば人気も出るだろう。先物買いとして、今から要チェック…かな?