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宇宙が膨張を続けるカラクリ

2008年01月22日 | 科学

宇宙に関しては、分からないことだらけです。宇宙の起源を説明するものとしては、有名なビッグバン理論というものがあります。しかし単純なビッグバン理論では、現在観測されている「宇宙の膨張」という事象をうまく説明できないため、ダークエネルギーやダークマター(要はよく分からないもの)の存在を仮説に置いたインフレーション理論というものが生み出されました。しかし、たとえ新しい理論をもって、目の前の事象を説明しようとしたとしても、結局のところダークエネルギーやダークマターといった、よく分からないものを引き合いに出さざるを得ないのであっては、それら一連の説明はほとんど意味を成さず、「要は分かりません」と言っているに等しくなってしまいます。

こうした未知の分野については、大胆な仮説の設定が必要です(但し、そうかといって何の根拠もなく仮説を置くわけではありません)。以下、宇宙の膨張に関する私の仮説を述べておきます。

私は現在の科学が説明に窮している「宇宙の膨張(時空の拡大)」については、ブラックホールの存在を通じて、説明できるようになるのではないかと考えています。

宇宙を考えるときには、通常私たちが認知しているような3次元空間だけでなく、より高次元の世界が存在するらしいということを考慮すべきであることは、現代科学の分野でもかなり広く論じられるようになってきているように思います。そして、そのような高次元世界が存在するとなると、私たちが認知している「この3次元空間」、あるいは「この宇宙」以外にも、まったく同じような3次元空間(宇宙)が無数にあるという仮説が成立し得ます。ただし、それら無数の宇宙は、完全に独立して存在しているわけではなく、トンネルのようなものでつながっており、その通り道の入り口が、まさにブラックホールであると仮定します。

その場合、私たちが存在している「この宇宙」で観測されているブラックホールの向こう側には、またもうひとつの別の宇宙があると考えられるわけです。逆の言い方をすれば、向こう側の宇宙にあるブラックホールは、私たちが住んでいる「この宇宙」に繋がっているわけで、その意味で、我々が住んでいる「この宇宙」自体が、向こう側の宇宙からみたときにはブラックホールの先にある出口となります。

ここで、「宇宙の膨張」に話を戻します。「この宇宙」が膨張しているのは、別の3次元世界(別の宇宙)にあるブラックホールで吸い込まれたエネルギーや質量が、「この宇宙」へ流れ込んでいるからであると考えてはどうかと思います。そして、「この宇宙」につながっている、そのブラックホールの出口では、説明がつかないエネルギー・質量の増大が観測されます。別の3次元空間からのエネルギーや質量の流入は、「この宇宙」以外の宇宙を認知できない、あるいは認めない限りにおいて謎として捉えるほかなく、ただ説明がつかないエネルギー・質量の増大という事実のみが存在することになってしまい、謎に包まれた「宇宙の膨張」が観測されるということになるわけです。

一方で、ブラックホール(入り口)がある側の3次元世界からみると、ブラックホールにエネルギーや質量を吸い込まれたかたちになります。そこでは、言うまでもなくエネルギー・質量の消失が起こっています。このように考えると、たまたま「この宇宙」では、エネルギー・質量が増大を続けており、「宇宙の膨張」が観測されていますが、無数にある宇宙のうち、逆に「宇宙の収縮」が起こっていることがあると考えるべきでしょう。それらのうち、限りなく収縮に向かっている宇宙では、宇宙全体がブラックホールに飲み込まれている状態に陥っているはずです。

もちろん、「この宇宙」にもブラックホールが存在するため、部分的にはそのようなエネルギーや質量の消失は起こっています。ただし、失うエネルギーや質量があっても、それ以上に他宇宙から流入してくるエネルギーや質量が多ければ、「この宇宙」全体としてのエネルギー・質量は増大するわけであり、結果として宇宙は膨張を続けるということになるわけです。

余談ですが、さらに仮説を展開すると、これらの無数にある宇宙が、それぞれ収縮と膨張を進めていく結果、それらの宇宙はいずれひとつに統合されていくことになると考えられるのではないかと思っています。そして、そこからさらに展開を続けると、そこには人間の精神世界も大きく関与するのではないかとも考えています。

この仮説にまで踏み込むと、これまでの科学的なニュアンスの話から、若干宗教的なイメージを含む話になってくるかと思いますので、その中身の説明については、また機会をあらためたいと思います。しかし最近では、「神と科学は共存できるか」といったテーマについて、最先端の科学者が論じるようになりました(おそらく、以前から言われていたのでしょうが、いわゆるキリスト教のような特定の宗教の影響を受けないかたちで本格的に論じられているのは、最近のことだと思います)。宗教と科学のそれぞれに限界を迎えつつある時代にあって、私は科学者が宗教の分野について、あるいは宗教家が科学について論じていくことは、大変重要なことだと思いますし、そうした両者の融合は、今後不可欠になってくるのではないかと考えています。

いずれにせよ、現代科学において、「宇宙の膨張」のような大変難解なテーマについて、様々な実験や観測を進めていくにあたっては、以上のような大胆な仮説を持って、検証をしてみてははどうかと思います。

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