高知の自然 Nature Column In Kochi

南四国で見かけた蛾をおもに紹介していましたが、現在更新を中止しています。

アオテハモドキ(沖縄編1)

2008年11月30日 10時35分40秒 | Weblog
長らくお待たせしました。昨日帰省しました、
所用ができて沖縄本島に出かけることとなり、そのついでといっては何ですがまだ行ったことのなかった本島北部をまわってきました。
本島に行ったのは4回目になりますが、これまでは仕事や観光が主で昆虫の観察などろくにできなかったので、今回は少し日数をとってみました。

残念ながら気温が低く風も強い冬型の気圧配置だったので期待していたほどの収穫はありませんでしたが、それでも四国では見ることのできないいろいろな虫たちに出会えて思い出に残る楽しい旅となりました。

今の時季、四国では虫も減り掲載できるホット情報が少なく頭を悩ませるので、これからしばらく沖縄で撮した画像の番外編として毎日紹介することとします。
どうかご了承ください。

まず最初はたくさん見かけたブルーに輝く美しいアオタテハモドキです。
(撮影:沖縄県国頭村 2008.11.28)

ヘリグロノメイガ

2008年11月21日 09時33分59秒 | Weblog
ヘリグロノメイガは海岸に近い低山地で見つかるが数少ない。

このような薄茶色に黒い斑紋のある似たメイガは多く、
ちょっと目ではごくありふれて気にとめることはないかもしれない。

このメイガは前翅側縁の大きな黒紋の形でそれとわかる。
また、散らばる小さな黒点は割合くっきりしている。

西日本の太平洋岸に分布しているようだ。
(撮影:宇佐町 2008.11.1)


明日から遠出するためしばらくブログを休みます。
帰ってきて四国番外編特集ができればいいなと考えています。
楽しみにお待ちください。


ウスバフタホシコケガ

2008年11月19日 10時46分13秒 | Weblog
ウスバフタホシコケガは体長1cmほどの小さな薄黄色のかわいい蛾で、春から秋にかけて低山地でごく普通に見られる。
普通とはいってもせいぜい2~3頭程度で多数飛来したのは見たことはない。

おもに西日本に分布していて、ウスバ(薄羽)という名前のように半分透き通るようなはねをもち、フタホシ(二星)と2つの黒点がある。
幼虫は蘚苔類を食べることからコケガ(苔蛾)という。
(撮影:高知市 2008.11.7)

ヘリボシキシタクチバ

2008年11月18日 11時41分03秒 | Weblog
ヘリボシキシタクチバはタイワンキシタクチバにとてもよく似ている。
しかし、前翅の色彩変異はほとんどなく、後縁に小さな黒点があることで区別できる。

全国的にたいへん少なく数えるほどしか記録がないようだ。
四国はやや多い方なのか手元には5月と7月に得られた3個体の標本がある。
(撮影:宇佐町 2005.7.29)

タイワンキシタクチバ

2008年11月17日 12時18分07秒 | Weblog
ムーアキシタクチバに似ていて後翅に黄色紋があるのはタイワンキシタクチバである。

タイワンキシタはムーアキシタより少し小さく、後翅の黄色紋を見比べるとムーアキシタとは簡単に区別できる。
しかし野外で止まっている個体はほとんど後翅を見せることがなく、前翅の模様はムーアキシタ以上に変異が大きいので何なのかよく惑わされてしまう。
これは前翅に黒帯が出てまるで別種のように見える個体で車のボンネットに止まっていたが、このような色模様をしたものは少ない。

発生時期や分布や個体数はムーアキシタとほとんど同じで混生している。
時折多数飛来することがあるがやや少ない。
(撮影:いの町 2007.6.5)

ムーアキシタクチバ

2008年11月16日 10時14分14秒 | Weblog
ムーアキシタクチバは夏から秋にかけて見られるが、最も頻繁に見られるのは10月から11月にかけてである。
かなり内陸の深山でも結構見られるが、どちらかというと海岸に近い低山地で出会う機会が多い。

前翅の模様は変異があるが、後翅の紋はほとんど変異がない。
腹部の黄色と黒の縞模様や後翅の黄色紋はよく目立つ。
インドやオーストラリアなど広い地域に分布している南方系の種で飛翔力は強く、かなり移動性がありそうだ。

ムーアという名前は変わっているが人名なのか、何からついたのだろう。
幼虫はカキを食べる。
(撮影:宇佐町 2008.11.1)

ウスタビガ♀

2008年11月15日 10時34分13秒 | Weblog
秋の終わりを告げる大きな蛾といえばウスタビガが頭に浮かぶ。

♂は11月上旬に発生し、中旬から下旬にかけてはこの♀が見つかる。
♂は発生期間が短いのか短期間に複数見つかるが、♀は割合長期間にかけて単独で見られることが多い。
多いとはいっても個体数は少なくこの2年ほどは出会っていない。

マユ(繭)は美しい黄緑色をしていて長い柄で枝にぶら下がっていてヤマカマスとよばれる。
以前見つけたマユがおもしろい形なので部屋にそのまま飾っていたが、何年たってもほとんど色あせしないのには驚いた。
(撮影:仁淀川町 2006.11.22)

クワコ

2008年11月14日 10時43分37秒 | Weblog
カイコガ科は世界ではおもに東洋に分布し、約300種が知られている。

カイコガ科のクワコはカイコ(家蚕)の野生型といわれる。
カイコとの交雑種は容易につくれ妊性もあるそうなので、そうなると同種と扱ってもよいことになる。

昔、野生のクワコを人間が持ち込んで代々飼育しているうちにカイコの方は白く変色してしまったようだ。

クワコも幼虫はクワやヤマグワを食べる。
四国では真冬以外は山地でごく普通に見られ、秋は特に数多く見つかる。
(撮影:高知市 2008.11.7)

マエキヤガ

2008年11月13日 09時55分30秒 | Weblog
マエキヤガも秋に出現するヤガである。

前翅は黒く、その前縁は目立つ黄白色をしているのでわかるが、一見これより少し小さいコキマエヤガと間違えそうになる。

同時期に発生するやや似たハコベヤガと比べると数少ない。
(撮影:高知市 2008.11.7)