末吉洋文の平和研究室

帝塚山大学法学部で「国際法」や「平和学」を担当しています。

時限のない?時限爆弾-光華寮訴訟

2006年07月31日 | 平和
研究室の掃除をしたいと思いつつ、なかなか他の仕事がひと段落しません。
直筆で書かなければならない手紙も滞っており、焦る一方です。

産経新聞のWEB版に、光華寮訴訟に関する記事が出ていました。
国際法の判例そのものがニュースになっているなんて、めったにないので驚きました。

光華寮とは、もともと現在の台湾(中華民国、もとの中国)が所有する、京都大学の学生さんの学生寮だったのです。
ところが、1941年に中国で文化大革命が始まり、中国を支持する寮生が「毛沢東主席万歳」を叫ぶなどトラブルが発生したことから、台湾が42年9月、寮生に建物の明け渡しを求め提訴したという訴訟です。

そもそも家主たる台湾側が家主に立ち退きを求めるという「だけ」の訴訟なのですが、中国側からしてみれば、この訴訟で台湾側の訴訟当事者能力を認めることが「二つの中国」を認めることになり、黙ってはいられないことになります。

記事によれば、こうした「雑音」は司法の耳には届いているだろう、とのことですが、日本は三権分立ですから、行政が外交上抱いているこうした懸念を最高裁が考慮するのかどうか。

デリケートな争点を前にして、最高裁は20年間判断を示せないままなのです・・・提訴時から台湾側代理人を務める張有忠弁護士は「最高裁はほったらかしのまま、上告から20年近くもたってしまった。台湾が続く限り、最高裁はそのままにしておくのではないか」と語る一方で、寮生側代理人の高木喜孝弁護士は「最高裁は中国の内政問題ととらえ、日本の司法判断になじまないと考えて判決を出さないのではないか」と推測しています。

おそらくはこのまま引き伸ばす可能性が最も高いと思われますが、司法だけの問題ではない部分がありますから、難しいところです。

表題に書いたように、まさに「時限のない?時限爆弾」ではないでしょうか。
台湾が独立すれば・・・なんてことも考えてみるのですが、それはそれでもっと大きな外交問題が生じますから、頭の痛いところです。

「NHKスペシャル 米脱走兵のゆくえ」を見て

2006年07月30日 | 平和
ちょっと更新をサボっていました。

今晩は、NHKスペシャルで同時3点ドキュメント 第6回「イラク それぞれの闘い」の放映がありました。

番組の紹介文を引用しますと、

「イラクでは一日平均、2人の米兵が戦死、撤退のめどは立っていない。
カナダに身を寄せる米軍脱走兵、テキサスの米軍基地の町、そして、カリフォルニアの亡命イラク人コミュニティの3地点に同時にカメラを据え、イラクを見つめる人々の、それぞれの正義と葛藤を描いていく。」

イラク戦争開始以来、米軍脱走兵は8000人にのぼると言われているのですが、そのうちのひとりであり、現在もカナダの島に身を潜める脱走兵について焦点が当てられていました。

彼は、かつてイラク中部の激戦地で8か月間、戦闘に参加したのですが、一時休暇でアメリカに戻った彼は、基地を脱走し、家族とともに国境を越え、カナダに逃れたのでした。「この戦争は不当であり、アメリカはイラクをめちゃくちゃにしている」と語る彼は現在、カナダ政府に難民申請を行っているそうですが、却下されればアメリカへの強制送還が待っているのです。
 
この番組を見て思ったのは、誰も「戦争はしたくない」と思っていること。独裁者の存在が悪いのでしょうか?それに国家という装置が加わると、大多数の「戦争はしたくない」人間が巻き込まれてしまうのでしょうか?・・・色々と考えました。

いずれにせよ、脱走兵のやつれた姿を見て、本当にショックでした。俗に言われている湾岸戦争症候群なんかは、言葉としては知っていましたが、ブラウン管を通して見る脱走兵の姿は疲弊しきっていたのです。米国では脱走兵の取締りを厳しくしているそうですが、難民の申請をしているカナダ政府も「前例を作りたくない」とのことだそうで、彼の難民としての認定を渋っているそうです。

難民の認定は、ただでさえ難しい部分があることに加え、テロ戦争が開始された後には特に認定が厳しくなっているのが現状です。特にイラク戦争から脱走した米国人兵士を難民として認定することは、外交問題にも発展しかねませんから、カナダ政府としても頭の痛いところ。ただし、人間である以上、「助けてくれ」との声には耳を傾けるべきではないかと思うのです。

難民法の権威である米ミシガン大学のジェームズ・ハザウェイ教授は、「多くの政府が難民の庇護を政治的な裁量や人道的配慮だと思っているが、そうではない。難民の庇護は、その領域を統治する国家の義務だ」「人は認定されたから難民になるのではなく、難民条約に定められている状況下にあるとき、難民になる。難民の認定を待っている人は、国に入った瞬間から難民と同じ権利を持っており、いくつかの権利を賦与される」と語っており、いかなる人でも守られるべきことに言及しています。

「庇護」っていうのは、要するに個人を「守ってあげる」という国家の権利なのですね。ただし、これは個人の人権とも密接な関係を持ちますから、国家の権利であると同時に個人の権利であるともいえます。・・・脱走兵の彼の命運はどうなるのでしょうね。

ところで、日本では裁判規範性の微妙な「平和的生存権」を焦点として、自衛隊イラク派兵差止裁判が日本全国各地で行われています。従来は、「戦争による不利益を被らない」という文脈で言及されてきた権利ですが、近年では「戦争に加担しない」という意味でも平和的生存権に言及される機会も多くなっているようです。

「戦争は最大の人権侵害」と言われますが、イラク戦争への個人的な係わりを世界中の一人一人がよく考えなければなりません。
そして、その他の紛争についても。。。

結果を出すことの大切さ

2006年07月27日 | 教育
あと採点をしてしまえば、教員も夏休みです。

中学や高校の先生とは違い、部活の顧問で大忙しということはないですから、自分のペースで研究ができるのが何よりも嬉しいです。

しかし、「自分のペースで」というのが曲者ですから、しっかりと研究をして、社会に還元しなければならないと思っています。

今日はNHKの「プロフェッショナル」の放映の日でもありました。
料理人の徳岡邦夫さんが出演されていたのですが、そのプロフェッショナルぶりには大いに感銘を受けました。

料理をお客さんに出したあと、ふすまに耳をあてて、お客さんの反応を確かめているのです。
最初は「えっ!?そこまでするの!?」と驚きましたが、ご本人曰く「最善を尽くした結果は知りたいじゃないですか」という旨のお答え。
・・・そうですよね。
そこまで自分の仕事に誇りを持って勝負をしている姿はとても輝いていました。
「タロット占いでは入院するらしい」なんてお茶目な面も。

小生も、いつかは「頑張った自分へのご褒美」として、徳岡さんのお店に行こうと思ったのでした。
そのためには何か目標を設定しなくては・・・夏休みは自分を見つめなおす時間でもあるので、じっくり考えようと思っています。


ところで、そんな徳岡さんのプロフェッショナルとは、

「プロフェッショナルだから結果を出さないと駄目ですね。まず、結果を出すために、結果を出すまで諦めない人かな。」

なのだそうです。

これにはまったく同感です
小生のプロフェッショナル感とほぼ同じです。
結果にこだわることの大切さを失えば、自分の仕事が中途半端になってしまいそうで怖いですから。
最初から「駄目なら仕方がない」という精神性を持っていることは、プロフェッショナルではないのではないでしょうか。

ふすまに耳をあてる徳岡さん・・・この姿をブラウン管を通して見た瞬間、「大学教員は、学生にどれだけのことをしているのか・・・」と、ふと考えてしまいました。
これからは教育力、すなわち面倒見の良さがますます問われる時代になってきていると思います。
時には厳しく、時には優しく・・・最終的には「この大学を選んで良かった」と行ってもらえるような魅力ある大学づくりが大切なのではないでしょうか。

そのためには、もっと学生と共に考え、笑い、悩みぬくことがまだまだ足りないと思っています。

棄国する人々

2006年07月26日 | 平和
よい天気でした。

ハリーポッターの翻訳者が、納税問題で国税庁から指摘を受けているとのニュースがありました。

こうした高額納税者の「海外逃避」は最近顕著な現象のようで、例えば、村上ファンドの村上さんはシンガポールへ拠点を移していましたよね。

報道ステーションを見ながらの書き込みですが、専門家によるとスイス、シンガポールの他にはルクセンブルクも人気のある場所なのだそうです。

棄民というのは聞いたことがあります。
すなわち、国が国民を見捨てるという構図で、最近ではドミニカ移民に関する問題がニュースになっていました。

しかし、今回の納税の問題は、逆に国民が国を見捨てるという現象であって、これは由々しき問題であると思います。
なぜなら、「もうこんな国いやだ」と言っているようなものですから。

日本が「気持ちよく税金を払うことのできる国」になるのはいつの日なのでしょうか。
納税は国民の義務ですから、仕方ないとは思いつつも、やはり世のため人のために有効に使っていただかないと。

無駄遣いは未だに多いと聞きますし、ミサイル防衛だのなんだのって聞くと、「おいおい」と言いたくなるんですよね。

学生さんにも、社会人になって給料明細を見たら税金の問題とか実感しますよ、とは言っているのですが、近い将来に彼らが「国民に見捨てられる国」に納税しなければならないことになるとは・・・若い世代に負の遺産を強制的に引き継いでもらうようで誠に申し訳ないです。

たしか、国民一人当たりの謝金は約700万円だったと記憶していますが、借金を背負っている上に税金の浪費ですか!

次期政権には「希望の持てる未来」を提示してほしいと思っています。

次期国連事務総長

2006年07月25日 | 平和
今日は非常勤先での試験。
思えば今年も前期は終わるのが早かった・・・と改めて実感しました。

さて、今年末で任期の切れるアナン国連事務総長の後任問題で、正式に立候補申請した4候補に対する初の非公式投票が24日、安全保障理事会で行われました。

非公式投票は後任決定前に候補者の人気を測るのが目的だそうですが、安全保障理事会での決定をしやすくするという長所がある反面、場合によっては外交工作の応酬でもめかねないといった短所があるのではないでしょうか。
確かに気にはなるのですけどね。。。

報道によると、韓国の潘基文外交通商相が安保理15カ国中、12カ国の支持を集めてトップとなったそうで・・・しかし、実質事項(非手続事項)という重要な問題を決定することになりますから、実際には、拒否権の対象になります。

すなわち、常任理事国の一カ国でも反対すれば、その事務総長候補はどう頑張っても「国連憲章の番人」にはなれないのです。

ここで思いだすのが前任のブートロス=ガリ事務総長。
冷戦後、安全保障理事会から依頼されて冷戦後の国連による集団安全保障のあり方を示した『平和の課題』を纏め上げ、ソマリア紛争では国連側も武力をもってして平和を強制するという試みが頓挫・・・米国との関係が次第に悪化し、ついには米国の拒否権によって再選を阻止されたということがありました。

この点、アナン事務総長は2期目の残任期間をうまく過ごしているといえるでしょう。
再選を気にしなくても良い身分なので、悪い言い方をすれば「やりたい放題」なのです。
実際にもアナン事務総長は、安保理改革をはじめとして経費削減などの財政問題にも着手していますが、一筋縄ではいかないようです。

それにしても、韓国人の事務総長が誕生するかもしれないという現実味を前にして、正直言うと、複雑といいますか、少し懸念している部分があります。
なぜなら、候補となっている潘基文外交通商相は竹島問題において韓国側の交渉人として出てきているからなのです。
・・・アジアから事務総長がでるのは喜ばしいことなのですけど。

事務総長はあくまで中立・不偏を求められますが、日本にとっては必ずしも容易に受け入れることができないのではないでしょうか。

やはり、事務総長といえども、どこかの国の国籍を持っているのです。

「玲瓏」という境地

2006年07月24日 | 日々の生活
今日は出勤。

日本に帰ってきてから、テレビを見て印象に残った番組のひとつとしてNHKの「プロフェッショナル 棋士・羽生善治」がありました。

小生の大好きな将棋棋士である羽生四冠(実はライバルの谷川浩司九段のファンなのですが)が出演していたのですが、いろいろと教えられるところが多かったように思います。

羽生先生(将棋の世界では、棋士のことを「先生」呼ばわりする)は、最近「玲瓏」という言葉を座右の銘としているそうですが、この言葉の意味は、「透き通り、曇りのないさま」なのだそうです。

羽生先生は、「対局中に襲われる不安や迷い、雑念を取り払い、澄み切った心で盤面に向かうよう、自らを戒める。」そうなのですが、その境地とはいかなるものなのでしょう。

小生は雑念ばかりでとても理解できません。
頑張って修行していたら、いつかは「玲瓏」の意味が少しでも理解できる日が来るのでしょうか。
羽生先生は35歳ですから、小生とはそんなに変わらないのです。

そんな羽生先生が、番組最後のお決まりのプロフェッショナルの定義について「やっぱりなんかこう揺らぎない人、揺らぎない人だと思っています。変わらないというか、核があるというか、信念があるというか、誇りがあるというか、つまり本当に大事にしているものを守り続けている、信じ続けているということではないかなあと思います。」と答えています。

・・・まったく同感です。
でも「揺らぎない」心を持つことってなかなかそう簡単にはいきませんよね。。。。
その分失敗もたくさん経験しないといけないでしょうし。
ま、明日も頑張りますってことで。

番組としては、普段聞くことのない対局中の棋士の声などが聞けるなど、将棋ファンにとっては非常に興味深いものがありました。
すでに放送された、ドラゴン桜のモデルとなった英語塾の先生のビデオとあわせてたまに見なおし、自分のモチベーションを高めようと思っています。

NHKさん、ありがとう!
子どもの頃に紅白歌合戦以外は見向きもしていなかった小生をお許しください。。。

ウルルン滞在記 ジュネーヴ編

2006年07月23日 | 平和
今日は家の掃除。
日本に帰ってきて、ゆっくりできたのは久しぶりでした。
あとは試験の監督と採点というひと仕事が残っています。

海外出張は、終わってみれば早かったものでした。
しんどい2週間でしたが、お金ではどうすることもできない経験をすることができました。
日本に帰ってきてからの日常を過ごすと、改めてジュネーヴでの日々が懐かしく思うのです。

研修先では、世界31カ国から50人が集まっていました。
研修の初日、小心者の小生は、万が一遅れることがあってはならないと思い、1時間前に某国際機関に到着したのです。
そして、2番目にやって来たのが、その後多くの時間をともに過ごすことになる、タイ人のSくんでした。

彼は、今米国のロースクールに通う20代前半の学生さんで、もうすぐ「母国の裁判官試験を受ける」と言っていました。

そんな彼と一緒に過ごすことで、笑顔たっぷりの楽しい時間を過ごすことができたのです。
(彼とはちょっとした口論もしたのですが。
また、彼のおかげで英語能力も向上したような気がします。

お互い気遣い合って過ごした2週間は本当に名残惜しく、最終日にジュネーヴの街角の信号で別れる瞬間が近づいて、不覚にも小生は涙が溢れそうになったのですが、グッとこらえて・・・そして握手をして別れました。
彼はあっさりと・・・まるでお互い明日も会うかのように。

「年齢は大人の尺度にはならない」と小生のお友だちのブログにありましたが、まさにそう思わせる逞しいSくんでありました。
それにひきかえ小生は、まだまだ成熟していないのかもしれません。
日々修行ですね。。。

ところで、写真は彼に連れてってもらったUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)に隣接する「プーケット」という名のタイレストラン
(もっとも、連れてってもらったといっても割りカンでした、念のため。)

日本では一度もタイレストランに行ったことのなかった小生でしたが、海老プリプリのレッドカレーの美味しさのせいでジュネーヴでは3回も行くことに。

それはともかく、彼のおかげで研修以外の部分で勉強になることも多くありました。
・・・貴重な経験をしたウルルン滞在記ジュネーヴ編でした。

ユニセフ・ボランティア塾「国連憲章を読もう!」②

2006年07月22日 | 平和
今日はユニセフ兵庫県支部へ。
「ユニセフ・ボランティア塾「国連憲章を読もう!」②」の講師を務めてきました。

前回は、第1章を勉強したのですが、今日は最近の北朝鮮のミサイル発射があったので、平和と安全の問題について勉強しました。
すなわち、国連憲章でいうところの第6章と第7章の問題です。

ニュースなどではもっぱら第7章に注目されていますが、紛争の平和的解決を規定
した第6章についても知っておくべきだと考えています。

6章については国連が制裁をするという一面的な解説がなされていますが、要は紛争当事者に紛争解決を促す第6章とは違い、第7章は国際社会に発生した看過できない問題について安全保障理事会を中心とした勧告や拘束力ある決定が行われる、ということです。

40条は暫定措置、41条は非軍事的制裁、そして第42条は軍事的制裁になりますが、北朝鮮の問題との関係ではまだ暫定措置の段階にあるようですね。

あとは決議に「第7章の下で」という文言が入れられるかどうかがこの問題の解決を考える時のポイントになってきます。

それにしても、今日は前回より参加者が多く盛況でした。
時宜的な問題を扱ったこともあり、満足していただけたようです。

ヘルプ・アライアンス その2

2006年07月21日 | 平和
今日も雨でした。
早く梅雨が明けないかと思いますが、紫陽花の綺麗な季節と思って過ごすことにしました。

昨日のところに、ヘルプ・アライアンスの写真を追加しておきました。
よく読んでみると、ルフトハンザ航空だけではなく、Condor、LSG Sky Chefs、Tomas Cookもアライアンスの一翼を担っているようです。

また、袋には
・20ユーロセントで「はしか(measles)」にかかった子ども一人に注射を打つことができます
・50ユーロセントで失明を防ぐために、一人の子どもに対してビタミンAを与えることができます
・3アメリカドルで、寒冷地にいる一人の子どもに毛布を与えることができます
・18ユーロで小学校一クラスに対して教材を与えることができます

と書いてありました。

ちなみにユニセフ手帳では、
100円でできることとして、
・肺炎にかかった子供たちのための薬(抗生物質):3日分
・げりで体から水分がなくなって命を失うことを防ぐ粉:13袋
・失明を防ぐビタミンAのカプセル:41錠

で、この100円がたくさん集まると
・必要な勉強道具(鉛筆、ノート、消しゴムなど):228円
・マラリアを運ぶ蚊から身を守るために、殺虫剤処理をした蚊帳1つ:480円
・6つの病気を防ぐ予防接種(1人分):1,800円(※結核、はしか、百日ぜき、ジフテリア、ポリオ、破傷風)
・子供の栄養状態を調べるための体重計1つ:3,957円
・難民キャンプでも40人の子供の勉強ができる教育キット1つ:12,294円

との説明があります。

共通しているのは失明を防ぐためのビタミンAですが、いずれにせよこうした試みは非常に素晴らしいものですね。

自動車会社もこうした活動に目を向けてくれればよいのですが。

ヘルプ・アライアンス

2006年07月20日 | 平和
今日やっと散髪に行くことができました。
出張前に行っておくべきでしたが、6月はどうしても時間がなかったのです。

ヘルプ・アライアンス(help alliance)というものををご存知でしょうか?
航空会社がスターアライアンスとして提携し合い、各種業務を行っていることは、空マニアでなくとも知っている人はそう少なくはないはず。

しかし、ヘルプ・アライアンスとなると、どうでしょうか。
もちろん、スターアライアンスをモジっているのですが。

「アライアンス」・・・すなわち「同盟」といういささか物騒な名称にはなっていますが、実は、ルフトハンザ航空の従業員によって始められた自発的な寄付活動を意味します。

要は、海外旅行や海外出張で余った小銭などを寄付してください、というものです。

したがって、アライアンスといっても、他の航空会社と何らかの関係に入るのではなく、貧困層に対して「同盟」を組むという意味と、ルフトハンザの社員どうしの「同盟」という意味があるでしょうね。

ところで・・・なんとネットで「ヘルプアライアンス」を検索をしても、日本語のページではひとつも出てきませんでした。(ということで、小生のブログが初!ということになりますが)

そういえば、行きの飛行機の中で読んだ朝日新聞朝刊には、フランスが航空チケットに税金を課すことによって途上国援助を行う旨のニュースが掲載されていたように記憶しています。
・・・やるなぁ、フランス!!

いわば、トービン税(世界の投機的な資金の移動に対して税金を課すというもの)をある程度、現実化したともいえるこの案は、もっと報道されるべきニュースだったのではないでしょうか。

あと、空港にある銀行の両替所も大きな可能性を秘めていると言うことができます。
儲けばかりでなく、両替業務で儲けたその何割かを世界平和のために使うことができるのですから。
そのあたりを銀行さんはいかがお考えでしょうか?

ヘルプアライアンスの袋の写真は明日アップします。
(学校に忘れちゃった・・・)