地名アラカルト

各地の難読地名や珍しい地名についての由来やエピソードなどについて調べてみたいと思います。

難読・珍しい学校名

2014年09月28日 10時43分08秒 | Weblog

峡田小学校 はけた 東京都荒川区荒川三丁目
 *峡田は『新編武蔵風土記稿』にみえる豊島郡の領名で,その由来を「谷中より西ヶ原,王子辺等峡多き処なれば,彼地より起こし名にて,後年広く及びしものなり」と記している。峡田の地名は消滅したが,現在,荒川区内には峡田小のほか,第二峡田小学校,第三峡田小学校,第四峡田小学校,第五峡田小学校,第七峡田小学校,第九峡田小学校や峡田交番にその名を残す。ハケとは崖のことで,峡田は崖下の田の意。

・十二月田小学校 しわすだ 埼玉県川口市朝日一丁目
・十二月田中学校 しわすだ 埼玉県川口市朝日一丁目
 *昭和44年11月,住居表示整備事業が行われるまでは,十二月田町であったが,朝日に変更され,消滅した。
  十二月田は12月1日に村の鎮守さまのお祭りの費用に当てるための神田に由来するという。由緒ある地名がなくなったことは残念である。



以下9/25追加
馬出小学校 まいだし 福岡市東区馬出一丁目。
 *馬出は,秀吉が島津攻めの際,軍馬の調達を行った場所に因むという。

・ 射添小学校 いそう 兵庫県美方郡香美町村岡区川会
射添中学校 いそう 兵庫県美方郡香美町村岡区川会
  *『和名抄』にみえる但馬国七(しと)美(み)郡射添郷による。

・上野方小学校 かみのがた 富山県魚津市大海寺野。

・八生小学校 はぶ 千葉県成田市松崎(まんざき)。
*旧印旛郡八生村名(明治22~昭和29)から。村名は藩政村の松崎・大竹・上福田・宝田・押畑・山口・公津新田の8ヶ村が合併して生まれたことと,旧村が埴生荘(はぶのしょう)に属していたことに由来。

・正気小学校 まさき 千葉県東金市家徳。
*村名から。旧山辺郡正気村(明治22~30)→旧山武郡正気村(明治30~昭和28)。



9/26追加
笄小学校 こうがい 東京都港区西麻布三丁目
 *笄町名(明治2~昭和32)から。町名は白銀落合長者伝説・源経基伝説の町内の笄橋に因む。富士見坂下の笄川に架かっていた橋。現港区西麻布3~4丁目にあった。
*笄は①婦人の髪の毛をたばねるかんざし。②平時は刀の鞘にさしておき,戦いには敵の首をさす物。



9/27追加
極楽 小学校 ごくらく 名古屋市名東区高針台
 *この地が安心して暮らせる地であることに由来するようである。

道徳 小学校 どうとく 名古屋市南区道徳新町5丁目
*地名の由来は文化9年(1812),尾張藩はそれまで農民に替地として与えていた御(お)替(かえ)地(ち)新田を「道徳新田」と改称した。これは「道義を以て徳を施す」という藩の方針を農民に自覚させるためのものであったという(谷川彰英著『名古屋「駅名」の謎』)。

女の都 小学校 めのと 長崎市女の都4丁目
 *地名の由来は平家の落人,特に女性が落ち延びた地と伝えられる。

土井首 小学校 どいのくび 長崎市柳田町
 *旧西彼杵(そのぎ)郡土井首村名(明治22~昭和13)から。村名は地形に由来する地名のようである。

白南風 小学校  しらはえ 長崎県佐世保市白南風町
*白南風とは梅雨明けの頃に,南から吹く風のことを指すという。夏の季語。ノーベル化学賞受賞の下村脩博士は同校出身者。


9/28追加
竟成 小学校 きょうせい 千葉県香取市観音(かんのう)。
*竟は,ついに,とうとう,畢竟(ひっきょう)の意。校名は困難を極めていた大崎小と大根小がついに合併したことから,大正2年,時の千葉県知事が「ついに,なる」として竟成小学校と命名したという。なお,「竟成」という語句はない。

・古賀竟成館高等学校(福岡県公立) こがこうせいかん 福岡県古賀市中央2丁目
  *同校は昭和37年に当時の古賀町(現古河市),新宮町,福津町(現福津市),津屋崎町(現福津市)の4ヵ町が高等学校組合を組織し,地域の人材を育成することを目的として,創立された組合立の公立高等学校。 平成21年4月に,新校舎完成に合わせ,「古賀高等学校」から「古賀竟成館高等学校」へ校名改称(同校HP)。

・鴇嶺 小学校 ときがね 千葉県東金市東岩崎。
 *東金市の由来とみられる鴇ヶ峰と関係があるとみられる。「鴇嶺」という地名はないが,九十九里沿岸や南房総地域に水道水を供給する「ときがね湖」(人工湖)がある。鴇が付いているのは,かつてこの地にトキが飛来していたからかもしれない。

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