一体誰がこんな結果になることを予想しえたであろうか・・・。
1週間前の最後の練習の時でさえも、結局のところまったく音泉らしさのかけらもみえず
ただ、重苦しさだけが残って、
とにかく、苦しかった。
特に管楽器のみんなの緊張と苦しさは、弦楽器の僕の想像以上のものだったと思う。
こんな「苦難の道」をあえて選択した団長と音楽監督の苦しさも、
並大抵のものではなかったはずだ。
そして、「指揮なしドボコン」というこんな無謀な試みに参加してくださった
ソリストのM先生の心中も・・・。
そんなみんなが苦しみぬいた末に出した、本番のカザルスホールでの音。
あのステージで起こったことは、誰が何と言おうと、誇れるものだ!
管楽器の、あの覚悟を持った音に驚き、「音程どうのこうの」「タイミングどうのこうの」を超えた
みんなが奥底に持っている「人間としての力」に、心から尊敬の念が湧きあがった。
“これは・・・、すごい演奏会になる!”
ソリストの音、オケの音、そしてドヴォルザークの音楽。
管楽器のみんなは到底そんな余裕はなかったと思うけれど、
弦楽器のほとんどすべての人たちは、心で泣きながら弾いていた。
実際に泣きながら弾いていた大男もいたけれどね。。
みんな、泣いたよ。
みんな同じように苦しかったんだよね。
いつもおとぼけなTさんは、今回、『音泉生命を懸ける!』と言って臨んでいた。
練習の合間の休憩時に、団長と音楽監督が煙草をふかしながら
“クラ、ダメだねぇ。。”
“そうねぇ。。代わってもらおうか”
などと言っている夢を、しょっちゅうみていたそうだ。
最後の最後まで、どう吹こうか悩んで苦しんでいた。
みんな、そんな感じだったんだろうと思う。
副代表きつねクンは、某神社まで神頼みに行ったらしいし・・・。
みんなが感じている苦しみを、自分のことのように思い、それを乗り越えた時に迎えたものが
あんなに神々しいものであるとは!
心理学的に、苦難や困難を一緒に乗り越えると、絆はより深まるらしい。
音泉はさらに団結を増し、次のステージへ向かいます!
※今日、カザルスホールで録音してくれた本番の音源を聴いちゃいました。
(ブランデンとアンコールだけね。ドボコンはまだ聴けない・・・)
アンコールが、素晴らしいです!
「アレンジ」、「構成」の素晴らしさに驚いた。
さすが、音楽監督!
“あ~いい演奏会だったなぁ”、っていうことがアンコールを聴いただけで伝わってくる。
近々関係者のみなさまにはお配りいたしますので、お楽しみに。。