ストロボライト

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とある少年の布団

2007-05-17 00:34:58 | Weblog
とある大きな国のとある小さな町で起きたとあるこの地域では有名な画家の男と、とある家庭栽培が趣味の女の二人の間に生まれたまだまだおねしょをしてしまうぐらい小さな小さな少年の話。

少年は昼寝のときに夢を見ていました。

少年は夢の中で白と黒の世界にいました。それはそれは写真などで見れるような中間色が無くて見事に白と黒の二色しかない世界でした。
少年はこの世界をえらく気に入った様子で心が浮かれていました。
とてもシンプルではっきりしていて見慣れていない世界だからワクワクしてこの世界を絵にしたいと思い、父親の画廊にある少年が誕生日に父親から貰った絵の具を取り出しました。
すると絵の具にはあお、あか、きいろ、みどり、だいだいいろ、はだいろ、むらさき、ちゃいろ、ももいろ、やまぶきいろ、みずいろ、れもんいろ、きんいろ、ぎんいろ、くろ、しろとそれぞれの絵の具のラベルに小さな字で書いてありました。
少年は絵の具の中身を見るのがとても怖くなってしまいその絵の具を壁に投げつけてしまいました。
すると絵の具はキャップがちゃんとしてなかったのか中身が飛びちって少年の腕に掛ってしまいました。
少年が自分の腕を見ると、白い肌から次第に白でも黒でもない違う見慣れた色が広がっていきました。
少年は安心したのか嬉しかたのかはわからないけど涙を流しました。
するとその涙と同時に雨が降り始めました。
その雨は通り雨だったみたいで直ぐに止みました。
少年が涙なのか雨なのかわからない水を拭いて空を見上げたら、それはそれは綺麗なとても大きい七色以上のアーチを大きい青い空に架けていました。


少年はそこで目を覚ました。
横を見ると母親が育てているトマトを写生している父親がおはよーと優しく声を掛けてくれました。
少年はとてもこのカラフルな世界が美しく優しく思いました。

少年は母親の顔も見たくなり立ち上がろうとした時に違和感を覚えたらしいです。

少年はおねしょをしていたんだって。
チェス柄の布団はおねしょで湿っていたとさ。

ちゃんちゃん