Simplex's Memo

鉄道と本の話題を中心に、気の向くまま綴ります。

茨城交通湊線、第三セクターで存続へ。

2007-09-30 08:25:02 | 鉄道(地方・専用線など)
存廃問題に揺れる茨城交通湊線。
同線への訪問記へのコメントでも触れられていたが、存続が決まった。

「市と茨交 3セク、来春設立 湊線存続で合意」(茨城新聞、9/28)

記事の要旨をまとめてみる。
○茨城交通湊線の存続に関して、茨城県、ひたちなか市及び茨城交通の三者はひたちなか市と茨城交通が出資する第三セクター方式の別会社を設立して同線を存続させることを明らかにした。これにより湊線は来春から新形態での運営となる。
○新会社は茨城交通から鉄道事業を分離し、基本的に市と同社が出資して来年4月に設立。国から鉄道事業の認可が下り次第、茨城交通から運行を引き継ぐ。
○ひたちなか市と茨城交通の出資比率はほぼ1対1になる見込み。茨城県は市の出資額の3分の1を補助する。「第四セクター」とされていた市民の出資希望については市への寄付として受け付け、市出資に含める方針。茨城交通は鉄道資産を現物出資する方向。
○来年度から5年間で発生する約5.4億円の設備投資費については、国・県・市が3分の1ずつ補助し、約1.1億円と見込まれる赤字については県と市で補助する。
茨城交通は10月下旬に安全対策に対する国の補助制度適用を受けるため、これら設備投資と収支計画を盛り込んだ再生計画を提出する予定。

これで存続か、廃止か取りざたされてきた茨城交通湊線については少なくとも5年間の存続が決まった。
もちろん、それは最小限の話でひたちなか市が財政負担に耐えられる期間の間は存続することになる。

今年に入って乗客減に若干の歯止めがかかりつつあるが、基本的には乗客数は減少傾向が続く。
その中で作られる茨城交通の再生計画はどのようなものになるのだろうか。
調査が始まっているDMVを盛り込んだものになるのか。
そして、車両面ではどうだろうか。
車両への投資が必要になることが一つのネックになっていたが、これを新車で賄うのか、他からの中古車導入で賄うのか。
その辺りをひたちなか市と茨城交通の両者がどのように考えてくるか、趣味的な関心はそこにある。

利用促進策をどう考えるかも注目点。
減少基調が進む路線、少子化が進む沿線を考えると一朝一夕では解決策は出てこないだろう。
その点をひたちなか市と沿線住民がどう考え、行動するかで湊線の将来は変わってくる。
少しでもいい方向に進んでくれればいいと思うのだが。

にほんブログ村 鉄道ブログへ

最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
感謝 (ZENTAMA)
2007-09-30 10:42:06
まずはSimplex様に感謝です。湊線について、このブログに積極的に書き込みられた事はプラスだったと思います。
最終的には地域の人の判断が全てなのですが、鉄道フアンがきちんと認識し発言する事は、地域の人に励ましになると信じます。

勿論、ひたちなか市長さんや茨城交通の社長さん、知事さんや国土交通省の方、そしてひたちなか市民の方々が皆さん努力された事は我々は忘れてはいけない。
湊線の今後に注目し、他の経営の苦しい路線の問題解決の一助にしたいと思います。