Simplex's Memo

鉄道と本の話題を中心に、気の向くまま綴ります。

鶴舞の古書店がまた一つ・・・。

2006-03-26 19:39:03 | 古書
名古屋古書会館での即売会開催ペースが今年は月1回に減った。
そのため、鶴舞の古書店街へ足を運ぶ回数もまた減っている。

名古屋古書会館では先週金曜日から古書即売会「第30回 楽葉会」が開催されている。
今回は最終日となる日曜日の午後に足を運んでみることにした。

会場に着いたのは13時過ぎ。
午後の会場は閑散としたものだった。
均一コーナーにいる人も数人。
ちょっと中身を見たが、掘り出し物は今回なさそうだ。

階段を上がり本会場へ。
こちらも静かなもので、本を眺めている人は二桁いるかどうか。
まぁ静かな分、ゆっくり本探しができるというものだが。

今回の即売会は目録が届いたため、三点予約を申し込んだ。
結果は全部通過。
成果は上々・・・というところだが、中にとんでもない本が入っていた。
今回購入した「電気車形式図集 改訂国鉄電車篇」を見る。
目録では発行年が記載されていなかったので、いつの本かわからなかった。
このため恐る恐る手にしたが、編集時点を見ると「昭和27年3月末日の資料に基づく」とあった。
従って、昭和30年以前に出されたものであることは間違いないが、ダブルルーフの木造国電の形式図がズラリと登場するところに「時代」を感じる。

会場を出て、いつも通り鶴舞の古書店街をふらりと歩く。
その中で「人生書房が閉店した」という話を聞く。
鶴舞の古書店街から少し離れ、上前津近くに店を構えていたが、ここも店を畳んで通販オンリーに移行したとのこと。
よく立ち寄った店なので、少し歩いてみた。

話は本当だった。
玄関先には「テナント募集」の札が立ち、店は片づけが進んでいた。
古書店らしい構えのいい店だったのに・・・と残念に思う。
そして、もう一つ古書店界隈を流している時に聞いたウワサ話を思い出す。
「今月中、遅くとも来月中に閉店する店がある」

長年このあたりを歩いているが、今鶴舞の古書店街を取り巻く環境はいいとは言えない。
開店よりも閉店する店が多い状況がそれを如実に物語っている。
何だか足取りが重くなってきたなと思いつつ、鶴舞駅へ歩き出した。

駅に近づくにつれて、右翼の街宣が聞こえてくる。
内容は「オウム出て行け」というものだった。
それすらも遠い出来事のように思えるくらい、疲労感を覚えていた。

(即売会で買った本)
「電気車形式図集 改訂国鉄電車篇」電気車研究会
「増補改訂 鉄道略年表」日本国有鉄道
「鉄道趣味写真集 昭和初期の汽車」鉄道史資料保存会
「準急特快記者の旅」種村直樹 JTB

(古書店で買った本)
「鉄道の情景 1953~2002」西野保行 成山堂書店

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