Simplex's Memo

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富士市、デュアル・モード・ビークルの導入意向示す。

2005-09-01 20:19:03 | 鉄道(地方・専用線など)
昨日、正式に富士市長が全国に先駆けてデュアル・モード・ビークル(以下「DMV」)を導入することを表明した旨が静岡新聞で報道されていた。

この件については、ずっと前に紹介したことがあるが、自分が思っていたより早く具体化に向けて動き出したことになる。

記事の要旨は次のとおり。
・富士市長が8/29・30日の両日にわたって、JR北海道本社を訪ねた。
目的は来年迎える市制40周年の記念事業として、富士市内でDMVのテスト走行を実施して欲しい旨の要望。
この件に関して、市長曰く「要望に対する感触は良かった。JR側と情報交換しながら、導入への具体的作業を進めたい」とのこと。
・富士市は17年度、DMV導入に向けて技術面、事業面から総合的な調査・研究を進めている。
・DMVはアクセスが不便なJR富士駅―新幹線新富士駅間の約2.5キロを結ぶが、このうち2.2キロは、工場の引き込み線を活用して結ぶほか、市東部の岳南鉄道へも乗り入れし、環状線的な役割を担うことも検討中。

富士市ほどDMVをよく研究して公共交通へ反映させようと検討を進めている自治体もなかった。
「全国初」というニュースバリューを求めて今回の発表になったと思われるが、本家のJR北海道のDMV実用化は来年秋、富士市の「富士市公共交通網整備に関する基本指針(案)」を見ると、DMVは中長期的に整備を進めていくものとして位置づけられている。その意味から導入時期等に無理な要素はないと思う。

今回の発表から推測するに5年~10年の間での中期整備目標はJR富士駅と新富士駅のDMVによるアクセスルートの構築。
10年以上の期間内に整備すべき長期目標として岳南鉄道への乗り入れ、環状路線の構築があるのだろうと考えている。

まずは、「いつ形が見えてくるか」。
単なる構想から一歩踏み出しただけに、その続報を楽しみに待ちたい。

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