Simplex's Memo

鉄道と本の話題を中心に、気の向くまま綴ります。

世代交代間近の福井鉄道に乗る。

2005-09-07 06:40:21 | 鉄道(地方・専用線など)
9月2日の金曜日。
東京発の「ムーンライトながら」で西へ下る。
東京出発直前まで知人と飲んでいたので、アルコール分が邪魔をして寝付けなかった。
それでも、横浜~浜松あたりの記憶がないこと、浜松から大垣まで断続的に意識が途絶えているところを見ると、それなりに眠れたようだ。

大垣には明けて3日の朝、定刻通り6:53に到着した。
すぐに網干行普通電車に乗り換え、慌ただしく大垣を離れた。
また睡魔が襲ってきたので寝る。

米原には7:34着。最初の計画ではここで新快速に乗り換え、岡山を目指す筈だった。目的は岡山に残る元東武日光軌道線の路面電車だったが、生憎残暑厳しき折、運休とのこと。やむを得ず行き先を変え、北陸へ向かうことにした。

乗車すべき敦賀行普通の出発まで約一時間余裕がある。
ホームをぶらぶらして時間を潰した後、余命も僅かであろう419系3連に乗る。車内は米原を出た時点で既に通路に立ち客が出る混み具合。来年秋には敦賀までの直流化工事も完成し、姫路から敦賀まで新快速が直通することが可能になる。
そうなると、米原から敦賀までの直通本数は間違いなく増えるだろうから、北陸へのアクセスも少しは樂になるのかなと思っている内に敦賀に到着。ここで福井行に乗り換える。敦賀駅構内に留置されていた小浜線用113系の姿はなく、代わりに更新車の113系がいた。

武生には10:12着。
さっそく、福井鉄道武生新駅を目指して歩き出す。
市内線区間を行く電車を撮った記憶は結構あるが、鉄道線区間である武生新~福井新に乗るのは5年ぶりだろうか。
武生新駅の窓口で「土曜・日曜・祝日及び福鉄限定日限定1日フリー乗車券」を買う。大人500円也。
改札口から構内を見回すと、「団体」幕を表示したモハ81+クハ81を見かけた。今日は団体臨時列車でも走るのだろうか。

と考えている内に10:40発の改札が始まった。発車時間まであまり間がないが、普通に電車に乗る分にはこれでいいのだろう。
10:40発の電車は元静岡鉄道の300型だった。303-1の車内は冷房が良く効いている。
ただ、ボックスシートの座面が崩れているあたりに寿命を感じざるを得ない。
とりあえず、福井新まで乗り通してみて、帰りは道々写真でも撮って帰ろうと思う。

西武生の構内には綺麗に再塗装されたデキ3と11の2両の電気機関車が並んで留置されていた。特に後者は「電動貨車」のように見えながら、実は電気機関車という何とも通好みの一品。
帰りに撮ってみようと思う。

久しぶりに乗る鉄道線の乗り心地に何だか懐かしさを覚える。
過去に乗っているので、その記憶が甦ったのかなと思ったが、何のことはない、名鉄揖斐線を偲ばせるロケーションに既視感を覚えてしまったというのが真相のようだ。

目的地の福井新には11:13に到着。すぐにやってきた武生新行で引き返す。
今度は赤と青のコントラストが強烈なモハ82+クハ82の二連だった。
こちらも冷房がよく効いている。
行きの車窓で割りと印象が良かったハーモニーホール前で下車する。

すっかり金色に染まり、コンバインを使用した刈り入れの始まった田んぼを前景にして走る電車を撮影する。
如何せん背景が住宅地だったりするので、感触としては今ひとつと言ったところか。
農道を歩いて浅水へ向かう。
残暑が厳しいが、歩けない距離ではないのが有り難い。

浅水12:03発の電車に乗り、お隣の三十八社で下車。

各駅に共通することだが、岐阜からの路面電車入線に備える改修工事はまだ手が付いていない。
電車を待つ間に駅名標を撮っておく。

ここでスノーシェッドを背景に入れて福井方面の電車を撮る。結構いい感じ。
三十八社駅周辺を散策すれば、好みの場所が見つかりそうだ。
それがわかっただけでも収穫だと思う。
12:46の電車で武生新方面へ向かおうとしたところ、福井方面へ向かう電車がやってきた。昼間はここで電車の交換はないはずだが・・・と思ったが、やってきた電車の正面方向幕を見て合点がいった。
正面方向幕の表示は「団体」。
これが武生新で見かけた団体電車ということになる。

結局、この交換風景を見てから、13:02発の電車で西武生まで乗った。
西武生には13:26着。留置されている二両の電気機関車を撮ってから駅周辺を歩いてみる。
あのクラシカルな福井鉄道本社の建物は残っていたが、本社としての機能が移転していた事には驚いた。
車両の動向は掴んでいたけど、こうした動きには疎いと痛感する。

西武生14:06発の電車で武生新に戻る。
今度は元名古屋市名城線の610型だった。ボックスシートばかり座ってきたので、ロングシートに少し戸惑う。
約二分という短い乗車時間で終点武生新に到着。

帰りには少し早い気もするが、青春18きっぷで来ている関係上、北陸本線の普通列車の時間に束縛されてしまう。
岐阜からの路面電車が入線し、車両の交代が本格化すれば何回か足を運ぶだろうと思っているだけに後ろ髪を引かれるぐらいで丁度いいか、と思って武生駅へ歩き出した。

武生駅で敦賀行普通電車を待っている間、キハ181を使用した臨時特急「おわら」が目の前を通過していった。そうか、そういえばこの週末は「おわら風の盆」だったんだ、と思い出すまで少し時間がかかった。

そして、15:04発の敦賀行普通電車で帰路についた。
それはそれとして、敦賀で列車番号が変わるだけで電車は事実上米原まで直通するのをいいことに、車内でひたすら惰眠をむさぼりつづけたのだった。
結局、この二日間、何だかんだといって車内で寝ていた時間が結構あったんだなとここまで書いてみて実感する。

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