Simplex's Memo

鉄道と本の話題を中心に、気の向くまま綴ります。

鉄道ファンの野心、どこへ行く?

2004-12-23 21:58:15 | 鉄道(地方・専用線など)
まさか、この会社の名前を新聞紙上で見ることになろうとは夢にも思わなかった。
東京の「交通関係の企業」がこことはね・・・。

神岡鉄道の「観光鉄道で活用」提案 飛騨市が公表、企業名はTPO
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041223-00000008-cnc-l21

この会社、鉄道ファンが社長を務めている「旅行会社」という認識はあったが、「交通関係の企業」という認識は持っていなかった。

ここの社長、「ムーンライトながら」を事実上貸し切って夜中に宴会を開催し、その行状が週刊誌で報道されたりとか。TVチャンピオンで自分が所有している機関車に頬ずりしている所をお茶の間に見せていたり(ま、これは演出という可能性もあるけれど)、「旅する」アイドルのCDを売ってみたり、一昨年廃止された有田鉄道の時にも経営譲渡を申し入れるなど、その行動力に関しては、ちょっと「凄い」人物という印象を持っている。

で、本題。
新聞記事を読むと、「全国から神岡鉄道へ乗り入れる、クルーズ列車を運行させたい。TPOが鉄道事業者になることにより、当社としても鉄道各社との相互乗り入れの交渉がしやすくなる」とのことだが、神岡鉄道に乗り入れるクルーズ列車の運転需要というのを検討した上で話をしているのだろうか、という疑問を持った。
短い距離の鉄道に乗り入れるクルーズ列車の需要があるとはちょっと思えない。

もしクルーズ列車が成立するのであれば、鉄道ファンだけでなく一般観光客の安定した集客が前提になる。
例えば、奥飛騨温泉郷とのタイアップなどが営業上も必要と思われるが、TPOはそういった成算を持っているのだろうか。
その種の検討もせずに話を飛騨市に持って行っているのであれば、鉄道ファンの独りよがりな視点でしか物が言えていないし、地域振興にも結びつかない。そのような話に未来はない。

コネックス社の申し出とは並行して検討をしていくというが、今後どう動いていくか注目していきたい。

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