to the mountain

いつもハイボールを飲みながら書いています。ただの酔いどれ日記です。

トムラウシ山(天人峡から) 2020年2月8日

2020年02月11日 | 山スキー

久しぶりに北海道に帰ってきているパクと天人峡トムへ。金曜昼移動で前泊はしきしま荘。初めて泊まったけど快適だった。山を降りてきてからもすごく親切にしてもらった。次に天人峡からトムに行くことがあれば、またしきしま荘前泊にしよう。
今日は相当冷え込むらしいからと気合を入れてホテルから出てみるがたいしたことなかった。昨年同様涙壁を登る。すると、なななんと薄っすらとではあるがまさかのトレースがあった。しかも藪の薄いところをうまくぬってくれてる神トレースが。おかげでかなり楽ができた。ありがたし。涙壁を越えた後は相変わらずの凸凹プラス藪で帰りが憂鬱になる。しかしなんだ、なぜ雪が降っているのだ。今日は晴れてくれなきゃ困るのだが…。ラッセルは終始膝。第一公園手前の壁はあと少しのところまで板で登れたが、最後はツボにならざるを得なかった。第一公園の雪はズブリと沈んで重かった。空を見上げるが星は見えない。ガスしか見えない。


第二公園からポン化雲まではハイマツが埋まりきっていなくて顔を出している。まるでチョコチップ。ここでこんなの初めて見た。やっぱ大雪も雪少ないんすわ。明るくなってくるとチラチラ青空が見えはじめて狂喜乱舞。マジでうれしい。ガスガスのままだったらどうしようかと思ったよ。


天気は晴れたりガスったりを繰り返すがトムは終始ガスの中。白い王冠が見たかったけど残念だ。それにしても今日は寒い。人生最寒記録更新だ。初めてダウン着て歩いたけど、それでも寒かった。今日は風が弱かったからなんとかなったが、これでビュンビュン風が吹いていたらヤバかっただろう。今回、初めてガイドの中にマグマを仕込んでみたが、ポカっとするのは最初だけで、その後はそんなに暖かくなかった。でもないよりはずっとマシだし、ガイドを履いた時に暖かいのはなかなか良かった。


トムを包んでいた絶望的なガスはピークが近くなると一瞬でぬけた。来たぜ青空。さっきまでのガスが嘘のようになくなり十勝も表も見えている。頑張ってよかった。


でもピークは風が強くて長居はできなかったから、少し下った風の当たらないところで休憩した。風がなくなると陽の光の暖かさを実感できた。今日はなんだか異常に腹が減る。寒過ぎると体温維持のためにカロリー消費するからなのか?


休憩を終えると走り出すパク。元気過ぎるだろ。それに比べて右の股関節が痛くてストレッチしながら歩く情けない俺。最近羊蹄ばかりで長く平らなところを歩いていないから腸腰筋が弱いのだ。しかしもたもたして置いていかれるのもごめんだから頑張るしかない。思い返してみると、パクと山に行くといつもこうやって引き摺り回されてた。懐かしいねえ。


本当は旭岳を眺めながら自動運転で快適に下りたかったが、残念ながらそうはいかなかった。ガスのハイマツチョコチップをガリガリ下った。先週羊蹄で痛めたアバラは、最初は痛かったけど涙壁の登りを終えたくらいからなんともなくなった。おお、山は偉大なホスピタルと思ったが、ガリガリの上を滑ると振動で痛かった。斜度が緩くなってポールで漕いでも痛かった。最後の涙壁は木がうるさいけど、雪よし斜度よしで痛くなかった。なるほど、俺はもうパウダーしか滑れない体になっちまったって訳か。


下山後は速攻で風呂。ありがとうございました。
帰宅後はシロと3人で串鳥へ。疲れて腹もペコペコだったからビールが染みまくる。この美味さシーズンベスト間違いなしだわ。

パクとの山スキーは久しぶりだったけど、以前とは比べ物にならないくらいに強くなっていた。日々のトレーニングの賜物だろう。今日の行動食を聞いたらパンケーキとビスコで足りたんだって。腹が減らないということは体が感じる負荷が小さいということ。この山行で負荷が小さいってちょっと考えられん。俺、なんだか怖いよ…。