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硫黄島からの手紙

2006-12-10 22:39:40 | 映画評
硫黄島からの手紙

「硫黄島からの手紙」を観てきました。よかったです。

映画は、70歳を過ぎ、「ミリオンダラー・ベイビー」より、
変化が見られるクリント・イーストウッドの心境があります。

クリント・イーストウッドは、軍隊の経験ありますが、
ベトナム戦争の経験がありません。
クリント・イーストウッドは、今まで映画出演の中でも、
あまりベトナム戦争には触れず、アクションスターで
ありながらも戦争映画には出演がありません。

今まで、体制に反抗的な主人公を演じ続けてきた
クリント・イーストウッドが、老齢にして、
認めたくはなかったものを認めた、
巨大すぎるアメリカの戦争こそが過ちと悟ったと考えるのは、
わたしの邪推か妄想なのでしょうか。


戦って死ぬことを美化する日本兵に対し、
捕虜として、死んだアメリカ兵の手紙。
「生きてください、生きて戻ってきてください」
と書かれた母親からの手紙を読んだ日本兵の数人が、
「母親が考えることは同じなんだ」と、脱出し、降伏します。

その降伏した日本兵を捕らえたアメリカ兵小隊。
アメリカ小隊は、日本兵を捕虜として丁寧に、対応します。
が、とらえた場所は、まだ前戦の激戦地帯。
アメリカ小隊は、攻撃に向かうべく、
見張りに2人を残し、戦闘に赴きます。

そして、見張りに残った2人のアメリカ兵は、
夜を寝ずに見張り続けなければならない手間を考え、
ただめんどくさい、というそれだけの理由で
降伏した日本兵をかんたんに殺します。


映画は、日本兵たちの悲劇と無償の努力が淡々と描かれ、
監督、クリント・イーストウッドの日本兵に対しての尊敬が
感じ取れます。

音楽もクリント・イーストウッドが担当し、
(もしくは、クリント・イーストウッドの息子)
勇壮で情緒的な曲が一貫して同じ曲が繰り返し使用されます。