3年前、アッパ君が仕事中に足を大怪我した頃のことです。
「何か、手がしびれんねんよなー」
「ふぅん。腱鞘炎ちゃうん?病院行っておいでーな」
私はテキトーにあしらいました。
毎日仕事して帰って来る私を、リビングの定位置で寝そべって迎えては、体のあちこちの不調を訴えるアッパ君。
「何ぼポンコツの自動車でも、毎日走っていれば動くけど、一旦放置すると動かなくなる」
今まで毎日休まずに働いていたときは何も言わなかったのに、なまけて療養生活をしているからあちこち痛く感じるんだ。
子どもじゃないんやから、痛ければ自分で病院に行けばいいんだ。私は仕事してるんだから。
長く終わりの見えないと思っていたアッパ君の在宅療養中、心に余裕のなかった当時の私は、こんな風に冷たく思っていたのでした。
足は見事に完治し、職場復帰も無事に果たしたアッパ君でしたが、相変わらず肩・首の凝りと右手のしびれに悩んでいる様子でした。
最近では手のしびれに続き、「めまい」「ろれつが回らなくなる」と言った症状がプラスされ、その発作のようなものが半年に1回起こっていたのが2カ月に1回、1カ月に1回、そして2週間に1回と、その周期がどんどん縮まってきていました。
それを聞いてなお何のアクションも起こさなかった私に
「あんた、それ脳梗塞の症状やないの!!すぐ病院行ってMRI撮っておいで!」
とお尻を叩いてくれたのは、やはりいつものおみっちゃん、Senkoちゃん母子でした。
それでも心のどこかでは「大げさな」と思っていた私。
病院に行ってまず撮ったのは、MRIではなく、CTでした。
CTを撮って再び診察室に入ったとき、既に先生のもとに送られてきていたCTの画像のファイルにくっついていたメモが見えました。
「AVMの所見あり」
意味は分からなかったけど、何かとてもイヤ~な予感がしました。
その後、画像を見ながら
脳動静脈奇形
の疑いがある、と言われました。
初めて聞く言葉でしたが、ネットでググると結構出て来ますし、mixiにはコミュニティまでありました。
「通常、動脈(酸素と栄養を運ぶ赤い血を流す血管)は枝分かれをし、細くなった後に毛細血管となります。毛細血管は直接、細胞(脳では神経細胞も含めた脳細胞)に酸素と栄養を渡し二酸化炭素と老廃物を受け取って血液に戻します。この血液を流す毛細血管が集まって静脈となり、心臓へ戻る仕組みになっています。」
「この病気の場合、脳の血管が形成されていく際の異常によって、毛細血管が作られずに、動脈と静脈が直接繋がっている病気です。酸素と栄養の交換に関係が無く、本来細かく広がる事で分散される動脈の圧力が、直接静脈系に加わり、少しずつ大きくなる事もある病気です。」
(東海大学病院脳神経外科サイトより引用)
次回、MRIを撮って、もっと詳しく調べようと言われ、その日は帰宅しました。
どうしてもっと早く病院に行かなかったんやろう。
何でもっとちゃんとアッパ君の言葉に耳を傾けてやれんかったんやろう。
いつも何か起こってからやっと、私は自分の鬼嫁ぶりを悔いるのです。
私にとっての唯一の救いは、この病気は先天性のものであり、私との尋常ではない結婚生活(笑)がもたらしたものではないということでした。
アッパ君は決して私と子ども達のスーパーマンでも鉄人でもなく、人間なのです。
そんな当たり前の事に、やっと気付いた妻失格のけろろです。
さて、気を取り直して。
尻を叩いてくれたおみっちゃん、Senkoちゃん母子に報告すると
「お百度参り行こう」と誘ってくれました。
場所は北区にある「やきもち地蔵」
駅から山道を下ったらすぐありました。
「さぁ、頑張るで」
何と、アッパ君の病気が治りますようにと、おみっちゃん、Senkoちゃんも一緒にお百度を踏んでくれたんです。
最初はこんなんで御利益あるんかいなっちゅー位楽しく笑いながら参っていましたが、次第に言葉少なになり、往復しては手を合わせてくれるおみっちゃん、Senkoちゃんの姿を見ると涙が止まりませんでした。
「今度は願いが叶ったとき、アッパ君と一緒にお礼まいりに来るんやで」
「うん。うん。ありがとう」
やきもち地蔵を後にし、感動の涙もまだ消えぬうちに行き着いたのはやはりこれ(笑)
だって、私とSenkoちゃんですよ?
駅までの帰り道は、ある意味お百度よりもこたえました(笑)
そして今日。
CTの段階で「疑い」だった病名は、MRIを撮って正式に「診断」が下されました。
(イメージ画像)
今週の金曜日、1泊2日の検査入院で脳血管撮影をして、最適な治療法を模索するとのことでした。
頼りない鬼嫁ですが、こんなんでも支えになれるのなら、精一杯頑張ろうと思ってます。
こんなオラに元気を分けてくれ!
↓「だから今すぐどうこうなる」っていう病気じゃないんですけど、ほっとくと脳卒中やくも膜下など脳内出血の原因となる病気です。「ポチッと!」お願いします。
「何か、手がしびれんねんよなー」
「ふぅん。腱鞘炎ちゃうん?病院行っておいでーな」
私はテキトーにあしらいました。
毎日仕事して帰って来る私を、リビングの定位置で寝そべって迎えては、体のあちこちの不調を訴えるアッパ君。
「何ぼポンコツの自動車でも、毎日走っていれば動くけど、一旦放置すると動かなくなる」
今まで毎日休まずに働いていたときは何も言わなかったのに、
子どもじゃないんやから、痛ければ自分で病院に行けばいいんだ。私は仕事してるんだから。
長く終わりの見えないと思っていたアッパ君の在宅療養中、心に余裕のなかった当時の私は、こんな風に冷たく思っていたのでした。
足は見事に完治し、職場復帰も無事に果たしたアッパ君でしたが、相変わらず肩・首の凝りと右手のしびれに悩んでいる様子でした。
最近では手のしびれに続き、「めまい」「ろれつが回らなくなる」と言った症状がプラスされ、その発作のようなものが半年に1回起こっていたのが2カ月に1回、1カ月に1回、そして2週間に1回と、その周期がどんどん縮まってきていました。
それを聞いてなお何のアクションも起こさなかった私に
「あんた、それ脳梗塞の症状やないの!!すぐ病院行ってMRI撮っておいで!」
とお尻を叩いてくれたのは、やはりいつものおみっちゃん、Senkoちゃん母子でした。
それでも心のどこかでは「大げさな」と思っていた私。
病院に行ってまず撮ったのは、MRIではなく、CTでした。
CTを撮って再び診察室に入ったとき、既に先生のもとに送られてきていたCTの画像のファイルにくっついていたメモが見えました。
「AVMの所見あり」
意味は分からなかったけど、何かとてもイヤ~な予感がしました。
その後、画像を見ながら
脳動静脈奇形
の疑いがある、と言われました。
初めて聞く言葉でしたが、ネットでググると結構出て来ますし、mixiにはコミュニティまでありました。
「通常、動脈(酸素と栄養を運ぶ赤い血を流す血管)は枝分かれをし、細くなった後に毛細血管となります。毛細血管は直接、細胞(脳では神経細胞も含めた脳細胞)に酸素と栄養を渡し二酸化炭素と老廃物を受け取って血液に戻します。この血液を流す毛細血管が集まって静脈となり、心臓へ戻る仕組みになっています。」
「この病気の場合、脳の血管が形成されていく際の異常によって、毛細血管が作られずに、動脈と静脈が直接繋がっている病気です。酸素と栄養の交換に関係が無く、本来細かく広がる事で分散される動脈の圧力が、直接静脈系に加わり、少しずつ大きくなる事もある病気です。」
(東海大学病院脳神経外科サイトより引用)
次回、MRIを撮って、もっと詳しく調べようと言われ、その日は帰宅しました。
どうしてもっと早く病院に行かなかったんやろう。
何でもっとちゃんとアッパ君の言葉に耳を傾けてやれんかったんやろう。
いつも何か起こってからやっと、私は自分の鬼嫁ぶりを悔いるのです。
私にとっての唯一の救いは、この病気は先天性のものであり、私との尋常ではない結婚生活(笑)がもたらしたものではないということでした。
アッパ君は決して私と子ども達のスーパーマンでも鉄人でもなく、人間なのです。
そんな当たり前の事に、やっと気付いた妻失格のけろろです。
さて、気を取り直して。
尻を叩いてくれたおみっちゃん、Senkoちゃん母子に報告すると
「お百度参り行こう」と誘ってくれました。
場所は北区にある「やきもち地蔵」
駅から山道を下ったらすぐありました。
「さぁ、頑張るで」
何と、アッパ君の病気が治りますようにと、おみっちゃん、Senkoちゃんも一緒にお百度を踏んでくれたんです。
最初はこんなんで御利益あるんかいなっちゅー位楽しく笑いながら参っていましたが、次第に言葉少なになり、往復しては手を合わせてくれるおみっちゃん、Senkoちゃんの姿を見ると涙が止まりませんでした。
「今度は願いが叶ったとき、アッパ君と一緒にお礼まいりに来るんやで」
「うん。うん。ありがとう」
やきもち地蔵を後にし、感動の涙もまだ消えぬうちに行き着いたのはやはりこれ(笑)
だって、私とSenkoちゃんですよ?
駅までの帰り道は、ある意味お百度よりもこたえました(笑)
そして今日。
CTの段階で「疑い」だった病名は、MRIを撮って正式に「診断」が下されました。
(イメージ画像)
今週の金曜日、1泊2日の検査入院で脳血管撮影をして、最適な治療法を模索するとのことでした。
頼りない鬼嫁ですが、こんなんでも支えになれるのなら、精一杯頑張ろうと思ってます。
こんなオラに元気を分けてくれ!
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