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「暗黒大陸」アフリカの闇、TV朝日の番組を撃沈

2016-09-19 00:00:16 | 社会常識と教育

 かつてヨーロッパ人が「暗黒大陸」と呼んだアフリカ、未だにその実態は変わらないようだ。IOCや国連もアフリカ諸国を委員会の委員したとたん賄賂が当たり前になった。「腐ったみかん」の法則である。

数年前TV朝日の「マチャアキJapan」なる番組で「井戸堀り」などで「水」の便が悪い場所に井戸掘るという番組があった。非常に良い番組だったと思う。この番組で多くの途上国で子供が重労働から開放され喜ばれた。

 しかし終了してしまった。なぜか?この井戸の利権を巡り400人もの犠牲者を出す虐殺事件が起きたからである。本当にアフリカは難しい、「暗黒大陸」との異名も頷ける事態である。TV朝日の人道主義と言う寝言がアフリカでは通用しないことを証明した。400人近い犠牲を出して。

視聴率が取れるので日本のテレビではたびたび、途上国でボランティアで井戸掘って成功する番組をよく流す。しかしその井戸が出たあとについては放送しない、なぜか?実はボランティアで掘られた後の井戸が原因で多数の虐殺事件が生じているからだ。井戸の出た水場は途上国では急激な成長市場になる。村人は大喜びするがその井戸の権利の奪い合いは殺人事件に発展しやがては部族同士の対立の材料にまで発展してしまうのだ。
貧困国に作った「善意の井戸」を巡り大虐殺も...マスコミが伝えない人道支援の闇、20131203
http://n-knuckles.com/case/society/news000848.html
 しかし、他の多くの地域での支援で住民は助かっている。TV朝日にしては非常に良い番組だったと思う。「暗黒大陸」のアフリカでは、その地区のみ裕福になることを他の地区の住民が許さない。それで虐殺である。

・・・・・アフリカのとある村が外国人のアドバイスを受けてバイオ燃料の原料になる植物の栽培を始めたところ、それなりに成果が出て、その村は相変わらず食料の自給には向かないものの、金銭的には裕福になれた。はじめの内はNGOが派遣した研究員らもいたし、定期的に外国人がやってきてああでもないこうでもないとやっているので平和だったそうだ。しかし、そうしたスタッフは次々と現地人に引き継ぎを行って帰ってしまう。

 予算も無限ではないので、これは仕方のないことだ。すると、周囲の貧しい土地の人間がやってきて荒らし出し、それを止めようとした村人との間で争いが起き、行き着く所まで行ってしまい、結局すべてが台無しになってしまったのだ。結局のところ、ある特定の村や集落だけを豊かにするだけでは不公平が生じ、絶対に妬みから惨事を引き起こしてしまうのである。

 現在では、世界中のNGOがこうした 「不公平に起因する騒動」 に対するケアまで考慮し、万が一のないように計画を立てた上で支援活動を行っている。未だに呑気に「子供の絵は解りやすいから学校作りましょうよ!」だの「井戸から水が出ている絵が欲しいっすね!」などと言っているのは、バカで無責任な日本のTV屋くらいのものかもしれない。

 ヒューマニズムだの人権だのと口にすれば、誰でも良い事をしている気分になれる。ところが、そうした目立ちたいだけの上っ面だけのエセ人権屋や運動屋のマスターベーション的な行動のお陰で、「実は海外でジェノサイドが巻き起こりました......という事例がいくつもあるのだ。お手軽に正義の人ぶるのは勝手だが、その行動がどういう結末を迎えるかまで考えてから偉そうな能書きを垂れて頂きたい。

善意ある行動が、キレイな結果に繋がるとは限らない。だからこそ、真っ当なNGONPOはもがき苦しみながら必死に勉強をし、失敗を反省し、決して目立たない場所で地道な活動を続けているのだ。「善意は人を殺す」 のである。

Written by 荒井禎雄

 非常に耳に痛いご意見である、これが現実なのであろう。アフリカがなぜ「暗黒大陸」と呼ばれ、ヨーロッパ諸国がどれ程の投資をしても発展できなかったか(インドや中東、東南アジア、諸国に比べ)如実に示す事例である。

 教育レベルの向上が唯一解決のカギであろうが、支援された学校も支援国の目がなくなれば、解体し資材を売り払うのが常。これではその国に未来はない。その対策としては強大な軍事力で押さえつける他はない。しかし現地の軍事力を強化すれば内乱に突入する。

 アフリカの「土人」に銃を持たせるとその残虐性は酷いようだ、ウガンダの内乱で数百万人が虐殺されている。近代兵器(銃)の魔力に取り付かれるようだ。

 アフリカの支援は本当に難しい、JAICAの方々も苦労しているそうだ。こんな状況で一律「民主化」?無理であろう。先進国の寝言に過ぎない。段階がある。

 アフリカへの支援はその効果の検証を常に行なうことが重要である。以前、お話させていただいた元スーダンの在日本大使の方が、「働くことが嫌いなので日本の支援も効果が薄い」と嘆いておられた。アフリカの暗部はある程度知っていたつもりであったが、井戸の利権で400人近い虐殺が起きるとは、まだまだ甘かった。

コメント (1)
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