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『野のひと』-米村晃多郎-完

2022-03-06 20:23:05 | 映画DVD&本
『野のひと』北の肖像 関寛斎

医師 関寛斎にいつになく感動しているワタシ
前半を読んだところで記事にしている
今日のは後半の北海道での関寛斎の内容になる

『胡蝶の夢』の主人公は医師3人
メインは松本良順、その弟子伊之助そして関寛斎

関寛斎の生涯を書いた本が『野のひと』
彼は72才のとき、開業して繁盛していた医院を閉めて妻と2人北海道へ渡る

4男の又一が札幌農学校の卒業を目前にしていた頃である
又一が札幌農学校に学び、大牧場創業の考えを提案してきたとき、寛斎は大賛成し資金の提供を約束した
明治初めに北海道開拓の話を門弟から聞いていた寛斎は、エゾ地の予備知識は持っていた


場所は陸別のトマム原野
又一はまず、石狩に20町歩を開墾し農場を始めた
そして卒業と同時にトマム原野の開墾を始めるべく、一千町歩の広大な牧場創業計画

開拓設計書がそのまま又一の卒業論文でもあった
緻密な調査に基づいた設計書が120ページにわたり、12カ年計画となっていた

それを見せられた寛斎は又一に感心し、誇りにさえ思った


関寛斎は医者として、貧乏人からはお金を取らず金持ちには往診の駕籠を用意させて治療費も高額をとった
そのような博愛の人だから、蝦夷でもアイヌに慕われた


創業から7~8年ごろに寛斎は、創業の頃から開拓に苦労してくれている協力者に報いることを又一に提案するが、又一には12年という計画がある
子供のころから緻密な頭脳と激しい気性の持ち主である又一には、父親であり出資者といえども受け入れられない(それも解る気がする)

そんなこんなで、知っての通りの結末となるのだ

『胡蝶の夢』では、そのあたりは詳しくなく、高齢になって何故に蝦夷地開拓?
『土くれ』の神田日勝のように開墾したのか?

と、、、疑問だらけだったが、これを読んで解決してすっきり@@




コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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米村晃多郎さん (どさんこじーじ)
2022-03-07 10:06:32
米村晃多郎さんの関寛斎、いいですよね。
もうご存じかもしれませんが、髙田郁さんの小説『あい-永遠に在り』は寛斎の奥さんの視線から描いた物語で、こちもなかなかいい小説です。
どさんこじーじ様 (Loki)
2022-03-07 20:18:01
コメントありがとうございます
『あい-永遠に在り』是非読みたいと思います。
いつも良い本をご紹介いただいて、感謝しております。
これからもよろしくお願いいたします^^;

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