ふわり・舞う・毎日

気持ちに余裕がないと、心の泉が枯れちゃうもんね。

手作り石けん

2008年01月30日 | 日常雑記
大阪の友人、もんちさん宅から手作り石けんが届いた。
100%ピュアオイルや粉末を使った、ハーブの香りたっぷりの手作り石けん。
もちろんもんちゃん夫婦が手作りしてくれたもの。



私がまだ中学生のころ。
園芸好きの父が近所のショップからハーブの苗を買ってきた。
それまでベランダの植物にはほとんど興味のなかった私だが、葉っぱに触れるといい香りのする、そのハーブの苗がとても気に入ってしまった。
その後、家にあったハーブ活用術の本を読み漁り、自らミントやローズマリーの苗を買ってきては水をやって、料理に入れてもらったり、お風呂に浮かべたり、紅茶に入れたりし始めた。
やがてそれでは飽き足らず、ハーブオイルを買い求めるようになった。
けれどもそのころ、アロマテラピーなどという言葉は一般的ではなく、100%ピュアオイルを取り扱っているお店もほとんどなかった。
最初にハーブを買った近所のショップはたまたま置いていたが、種類は少なく価格も高かった(そして数年後につぶれてしまった)。
ネット通販どころか、インターネットそのものもない時代のこと。
高校生になり、お小遣いも少し増えて、本にあったお店のリストを元にわざわざ遠くの町の店まで買いに行ったこともあった。
アロマテラピーについて細かく書いた本をようやく図書館で見つけて、買うお金がなくて全ページをコピーした(ごめんなさい)。
間接的な効能、組み合わせの面白さ、種類の豊富さが私をひきつけていた。
大学生になったころには、ようやくぼちぼちハーバルエッセンスを取り扱っているお店や書籍も増えてきたが、今度は自分の興味が違うほうへ向いてしまって、たまに思い出したころにお部屋のフレグランスに使う程度になってしまっていた。
あのころ、そのまま熱心に勉強をしていれば、今頃アロマテラピストになれていたかもしれない、とたまに思う。

でも今でもハーブやアロマオイルは好きなまま。
活用術の本には石けんの作り方も載っていて、すごく興味を引かれてはいたのだが、手順の多さ、時間のかかり具合が面倒臭がり屋の私をついに動かすことはなく、作ってみたことはなかった。
それが、結婚式にも手作り石けんを配ったほどの手間を惜しまないもんち夫婦によって、私の手元に届けられたのだ。
袋を開けると、ハーブの優しい香りがふわりと広がる。
この、鼻につかない、自然でやわらかい香りは、天然素材をそのまま使っているものならでは。
そしてアトピっ子の私の肌にも優しい。
大好きなローズマリー、カモミール、ラベンダーなどなどの合計7種類もの石けんは、使うのがもったいなく思えるほどだ。
でも使わないと香りが抜けていっちゃうのよね。
使わないほうがもったいない。
香りに誘われて、ついつい昼間からバスタイム。
これからは毎回、そのときの気分に合わせて石けんを選べる。
なんだかちょっと優雅な生活が味わえそうだと思わない?

こちらも判明

2008年01月26日 | オカメインコ
久々に穂和と二人でカラオケへ。
明日の予定もあるのに夜更けまで。
帰ってきてさぁ寝ましょうとオカメーズのケージを覗きこむんだら。
小さな小さな卵がぽつんとひとつ、性別不明だったアトラの方に。
……女の子だったのね。
先住のチョコのお婿さんとして迎えたはずだったのに。

それにしても小さな卵だ。
チョコより一回り体格が小さいとはいえ、こんなにも違うとは。
しかもチョコは最初の卵のときにすら大きくて真っ白だったのに、アトラの卵には血の跡がある。
大変だったね、とりあえずカルシウム補給しなさい。
そう声をかけつつ、さて今度こそ確実に男の子とわかっている子をお迎えするかどうか、穂和と二人で悩んでいる。

ハレ凍レ

2008年01月19日 | フォ撮りある記
1月も下旬に近付いて、ようやく山間部にも晴れる日が増えてきた。
晴れる=放射冷却現象=厳寒期、というわけだ。
青空と雪景色を撮りたいと思っていた私たちにとって、待ちに待った時期でもある。
まずは狙っていた富良野・美瑛地区。
本当は秋に行った旭岳に、と思っていたのだが、遊歩道も除雪がされていないと知り、装備が足らないために今回は断念した。

車中泊は上富良野の深山峠。
着く前からすでに車内のガラスは内側が凍っていた。
朝は、鼻毛も凍る氷点下20℃(推定)。



寒いからこその澄んだ空気と、凍っていない美瑛川の川面からの湯気が幻想的だ。
雪の積もった川原には、キツネたちが遊びまわったらしい足跡が無数に残っている。
思わずにんまりしながらシャッターを切った。
川沿いの白樺にも、触れただけでは落ちないほどにしっかりと樹氷がついている。
雪が降った直後ではなかったので、山の白樺の枝は雪が落ちてしまっていたのだが、川原は湯気が上がるので、その水分が凍ったのだ。




雪の結晶、ではなく、霜、だと思うが、強いシバレのおかげでまるで結晶のように見える。

午前中にゆったり廻って、昼過ぎには帰宅の途に。
富良野近辺はこのスケジュールができるから、楽でいい。

今年の冬、もう一度シバレの富良野・美瑛に行きたいな。
というか、スノーシューを買って、近所の公園で練習をして、旭岳に行かなくちゃ!

本能との戦い

2008年01月14日 | オカメインコ
卵を産んで引きこもりっきりになっていた、オカメインコのチョコ(♀4歳)。
結局その後、カゴの中に2つ、ダンボールの中に2つの卵を産んだのだが、カゴの床に落ちた卵には全く見向きもせず、ひたすらダンボールの中の卵だけを健気に温め続けていた。
いろいろと考えた結果、全ての卵を撤去したのだが、チョコは何もないダンボールにこもって卵を温めるポーズをしていた。
もうダンボールの上を閉じて入れないようにして、しばらく近付けさせないで忘れさせるしかないかな、と話していたのだったが。
今朝、それまでチョコの行動にまるで無関心だったアトラ(性別不明2歳)が、突然チョコの入ったダンボールのふちにとまって、チョコに話しかけるかのように切ない声で鳴き始めた。
しかもダンボールの近くを穂和が通ろうとすると、激しく鳴きながら飛んできては耳をかじるなど、非常に攻撃的だ。
ひょっとしてアトラはオスなのか?
卵を温めている(つもりの)チョコを守ろうとしてるのか?
そんな憶測を呼ぶ行動を延々と繰り返す。
数時間後、お腹のすいたチョコが餌を食べにカゴへ戻った隙に、アトラがダンボールに入ってこもり始めた。
いよいよ、アトラがチョコの代わりに卵を温め始めた(つもり)か?
餌を食べ終わったチョコが再びダンボールに戻ったところ。
中でチョコとアトラが争いになったようで、ガサゴソともみ合う音が聞こえて、やがて2羽揃って外に飛び出してきた。
それきり、チョコはダンボールに近付かなくなった。
アトラは入れろ、と騒ぐが、ちょうどいい機会なので蓋をして入れなくしてやった。
ダンボールに入れなくなったアトラは、そのすぐ横の、他の荷物とのわずかな隙間に入り込んで出てこない。
近付くと怒る。
もしかして、アトラはメスで、チョコに刺激されて自分も卵を産もうとしている?
そんな気持ちでアトラのお腹を見れば、確かに以前とは違う膨らみ方をしているようにも見える。
あれほど甘えん坊で人間の後ばかりくっついてきていたくせに、ここ数日は指を差し出してもちょっと乗ってすぐ飛び去ってしまう。
そして引きこもる。
さて、本当にメスだったらどうしようか。
卵を産むのはいいけれど、120%間違いなく無精卵であるものを、あまり頻繁に産まれても負担が心配になるだけだ。
4歳で臆病なチョコはいざ知らず、2歳のアトラになら、まだお婿さんを見つけてあげれば雛っ子ができる可能性もあるだろう。
でもこれ以上オカメインコを増やして、ちゃんと世話ができる環境か。
嬉しいような、困ったような、複雑な気持ちで悩める時間もまた、そう長くはない。

水に追い詰められて

2008年01月13日 | 日常雑記
冬季になれば、テレビに凍結注意報が出なくても、寝る前にはちゃんと水落しをする。
泊まりででかける時はもちろん、日中、仕事に行くときにも落としていく。
昨日の糠平湖行きの時も、もちろんそうして出かけた。
なのに、帰ってきたらやっぱり水が出ない。
お風呂は水・お湯ともに出た。
台所も、お湯のほうはちゃんと出た。
トイレは、出るかどうか試してみようと流したら、便器の中の水とその先が凍っていたらしく、流れた水がそのまま溢れ出してきて、床が水浸し(あーあ)。
トイレは電気ファンヒーターとお湯で温めて、とりあえず短時間で復活したが、一番重症なのは台所の水だった。
穂和が辿っていってわかったのだが、どうやらこの台所の水道管、形状の問題で水落しをしても抜けきらず、そこに残った水が凍ってしまうらしい。
その残ってしまう部分の管に断熱材を巻けばいいのだろうが、相手は床下にある。
というか、もう凍結との格闘もいい加減疲れてきた。

「……引っ越そうか」。
どちらからともなくそんな言葉が出る。
今の家はリビングが広く、部屋数も、駐車場も、駅からの距離や日当たりも文句はない。
ただ、台所が狭い、洗濯機の置き場がない、そしてこのすぐ凍結する水道管など、水周りはどうもよろしくない。
最初の頃に比べればほんのわずかながら余裕も出てきたし、ちょうどこれから年度末に向けて物件も動く時期だし。
試しに不動産屋のホームページを見れば、目移りしたくなるほどに魅力的な物件がいっぱい。
もちろん、条件がいいほど予算も大きくオーバーしているのだけれど。
それでも以前に住んでいた地域から考えれば、破格のものばかりだ。
さてこの水に追い詰められた決意、いつまでにどうなることやら?

雪中行軍、そして

2008年01月12日 | フォ撮りある記
秋に訪れた糠平湖畔のタウシュベツ橋梁。
今は湖もすっかり凍って雪の上に顔を出しているはず。
上士幌町のお天気も悪くなさそうだし、と出かけた私たち。
旭川、層雲峡を抜けて三国峠までは吹雪だったが、糠平湖畔は風こそ強いものの、お天気は良かった。
朝を待って、さっそく国道からタウシュベツへと続く山道へと向かう。
除雪はしていないが、車の通った跡もあり、何とか行けそうと入っていったまでは良かった。
が、確かにタイヤの跡と踏み固められた形跡はあるものの、車高の高いRV車が多いのだろう、軽ワンボックスの我が家の車はタイヤ幅が合わず、すぐにあらぬ方向へと足を取られてしまう。
バックで少し戻ってはもう一度前へ進み、タイヤが空転しそうになる寸前で止めてもう一度踏み込みなおし、何度も前後しながらえっちらおっちらと進む。
上り下りの多い山道は、一歩間違えば崖下に転落の危険がある。
少し開けた場所まで来れば、風が運んできた雪が轍を埋めてしまっていて迂闊に踏み込むと抜け出せなくなってしまう。
慎重にゆっくりと車を進めていても、このまま行って大丈夫なのかという不安もよぎった。
けれど道が細すぎてUターンすることもできない。
とにかくタウシュベツ橋近くの空き地まで行かないことにはどうにもならない、と前進を続けた。
やっとタウシュベツ橋、と思ったら、当てにしていた広場は一台の車の跡もない、ふかふか雪の雪原になっていた。
軽自動車のタイヤの半分以上の深さがある、踏み固められていない雪。
そんなところへ乗り入れたら前にも後ろにも進めなくなることは明らかだった。
それならとにかくスコップで雪かきをして、車一台分のスペースを作ろう(でなければUターンすらできない)と思ったが、肝心のスコップは家の車庫に置きっぱなしにしていたことが判明。
朝陽はすっかり高く上がってしまっていたが、もう写真どころの騒ぎではない。
掬ってもすぐ風に舞ってしまうさらさら雪を手と足で跳ね除け、どうにか車一台分のスペースを作り、何度も切り返してUターンに成功した。
さて、せっかくだからそのままタウシュベツ橋を撮りに行こうか。
穂和も私もお互いに心の中ではそう思っていたが、油断しているとさっき自分たちが通ってきた道がまた風雪で埋められてしまう。
携帯電話の通じない場所で立ち往生してしまったら、たとえ国道まで4キロと歩けなくはない距離であっても、厄介だ。
結局タウシュベツ橋は諦めて来た道を引き返すことになった。
次回は歩ける装備を用意するか、車高が高くタイヤの太いRV車をレンタカーするかして来ないとダメだね、という結論に落ち着く。
せっかくなので、先秋には寄らなかった他のアーチ橋を見てみよう、と国道を走る。



国道沿いにある三の沢橋梁を、湖側から見上げる。
すっかり氷に閉ざされた湖では、色とりどりのテントが張られてワカサギ釣りを楽しむ人たちが多くいた。

帰り道も悪天候が予想されたので、お昼過ぎにはボチボチ引き上げ方向に。
案の定、旭川から札幌へと続く高速道路では雪降りと地吹雪に視界を遮られた。



久しぶりのホワイトアウトだ。
すぐ目の前を走っているはずの車が、すぐに視界から消えてしまう。

そうして無事帰り着いた我が家で待っていたのは、またしても凍結した水道だった。

取るべきか否か

2008年01月07日 | オカメインコ
去年の7月に4歳目前にして初めて卵を産んで、ようやく性別のわかった我が家のオカメインコのチョコ。
その後ほどなくしてまたお腹が大きくなったように見えてはいたものの、卵はそれっきりになっていた。
そのチョコがここ1週間ほど、カゴから出すと一目散にデジカメの空箱を入れてあるダンボールに行くようになっていた。
上蓋をかじって入り口を作り、中の箱もかじってボロボロにしていた。
ここ数日は一度入ると籠もりっきりだった。
これは怪しいと思ってチョコをカゴに戻した後に、ダンボールを開けてみると。
予想した通り、卵があった。
(写真の卵の横にあるのはデジカメ用のリモコン)。
卵は温かい。
さてどうしたものか。
一緒にいるアトラの性別はいまだ不明だが、普段の行動からしてチョコの卵は無精卵の可能性が高い。
無駄に抱かせておくのはよくない、とは言われている。
でも前回と違って頑張って温めているのをあっさり取り去ってしまうのも可哀想な気がする。
一晩放置したものだからもうとっくに冷たくなっているだろうけど、数日はそのままにしておこうか。
……気持ちが決まらないまま、まだ卵はそのままにしてある。

競馬場通い

2008年01月05日 | 北海道だべさ!
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赤鉛筆を耳に挟んで、新聞を片手に持って。
なんて格好はいたしませんが、先々週に続きまたしても帯広競馬場へ(前回の日記はコチラ)。
最近の土日はどうしても道東の太平洋側しか晴れにならないのだから仕方がない。
穂和が(いつものことだが)事前に、日の出時刻と方角を調べてくれていたので、今回は前回ともまた違った、感動的な風景に出会うことができた。



まだ競馬場が開場する前の、早朝の馬場。
今日のレースに出場すると思われるばん馬たちが、鼻からは白い息、身体からは湯気を立ち上らせてウォーミングアップをしていた。
それはまるで朝もやのように、太陽の光に照らされて輝いていた。

さて、せっかく来たからには馬券も買う。
今回は新聞を買わず、ネットで調べた「数レース前の結果・馬場状態・騎手」などを一覧表にしただけの、誰の意見も書かれていないデータだけを頼りに予想をしてみた。
結果は、全レース合計で6000円賭けて3300円の払い戻し。
やっぱり半額の戻りなのね、でも丸1日、二人で遊んで2700円だからそう痛い金額でもない。
読みは悪くなかった。
1着2着と予想していた馬が1着3着になって、2着には過去数レース全く勝ちのない馬が来る、というような結果が続いた。
この、一見全く見込みのなさそうな馬が食い込んでくるのが、ばんえいの面白さなのよね。



パドックで、気合が入りすぎてしまった子。
こういう子は本番までに疲れていい成績を残せない、ということが多いようだが、中にはそれでもその勢いを最後まで衰えさせない馬もいる。
(写真の6番の子は確か負けてたような……この回には賭けてなかったので、ちゃんと覚えていない)。

さて、次は3月23日の「最強のばんえい馬を決める」戦い、ばんえい記念かな。
来年度以降も、ばんえい十勝が存続してくれることを願って。

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今年もふわりと舞いまする

2008年01月01日 | 日常雑記


新年明けまして、おめでとうございます。
のんびりマイペースなワタクシですが、本年もどうぞ気長にお付き合い下さいませ。
(イソップ童話を彷彿とさせるようなお年賀デザインは、決して元旦早々に道徳を説こうなどという意図ではありませぬ)。

さて、「世間がお休みの時は忙しい」が通例のサービス業な自分だが、結婚して以来、会社の好意で元日前後は少しまとまったお休みにしてもらえるようになっている。
今回のお正月は内地へ行かない、でも夫婦揃ってお休み、となればそれはもうやることは1つしかない。
いざ、カメラ抱えてどこへ行こう。
残念ながら穂和が、元日のみ当番ということで、長期連続して出かけることは無理な状況。
まずは12月30、31日の二日間と決めたはいいものの、全道的にお天気が良くなさそうで直前まで目的地を絞りきれなかった。
出発前日、ピンポイントお天気予報で地域ごとの天気を見ていて、どうやら30日は釧路・根室あたりだけは一日中晴れになりそうだとわかり、冬道は過酷だけれど行ってみようということになった。

その数日前、写真の趣味とは全く無縁のボス(私の会社の社長)から、
「お正月休みあるんだから、タンチョウかキタキツネの写真を撮ってきてよ」
と気まぐれに言われたことが頭にあったわけではないが、釧路の冬といえばやはりタンチョウ。
(でもタンチョウとキタキツネのツーショットを撮ったぞ! ボス、これでどうですか!? って、ココを見ているはずもないんですが)。
2007年の夏には思いがけず緑の湿原に佇むたくさんのタンチョウと出会うことができたけれど、やっぱり雪の中のタンチョウも一度は会っておきたい。
仕事納めが終わってからさっそく道東に向けて出発した。
途中、帯広近辺は日中にどっかりと降った雪のおかげで高速道路が通行止め、一般道も大荒れの状態。
それでも6時間ほどかけて無事に道の駅「阿寒丹頂の里」へ到着。
ひと眠りをし、タンチョウ観察センターが開いてから準備をしていざ出陣。
と、センターの建物を入ってすぐ、もう目の前には野生のタンチョウたちが朝陽を浴びて朝食中だった。
「今時期は多いときでだいたい250羽くらいだね」
センターのおじさんに教えてもらって、さっそくカメラを取り出す。
釧路のこの時期にしては驚くほどに暖かい、気温7.5℃ということもあってか、年末にも関わらず大きな望遠レンズをつけたカメラを抱えた人たちが、柵沿いにずらりと並んでいた。
出発するときには、私のコンデジ程度のズームで果たしてどれだけ撮れるかしらん、と心配していたが、何のことはない。
へっぽこ腕力で石を投げても届きそうなほど近い位置に、優雅な鶴たちの姿がある。
タンチョウは、夜は水の中で片足で立って眠るらしい。
水の中の方が温度が高いことと、肉食動物が近付いて来た場合に音でわかるからだという。
そんな鶴たちが、朝になると餌を求めて飛んでくるのだ。
待っていると次から次へと集団でやってくる。
正面の高い木を見上げれば、オジロワシまでいる。



午後の給餌までゆっくりと観察・撮影をして、一度釧路の町まで下りて和商市場が31日までやっていることを確認し、スーパー銭湯で温泉に浸かってから鶴居村のパーキングで眠りについた。

翌31日は鶴見台でまたタンチョウたちを撮り、まだ川で朝の準備をしている寝ぼすけ鶴たちを遠くから眺めて、和商市場で勝手丼(年末ということでこの名物をやっていない店もあった)を食べて、お正月用に毛がにを買って午前のうちに帰路へ。
それでも札幌に着けば夕方になっていた。
年越しは家でのんびりと……年が変わる前に寝てしまいそうになりつつ。

元日の札幌は予報通り薄曇り。
穂和の仕事場から車で30分以内の場所で初日の出を見られそうな場所へ、とりあえず行ってはみたものの、日の出の方角に厚めの雲があったために見られなかった。
まぁ来年こそは二人とも元日に休みになって、天気とにらめっこしながら初日の出を撮りましょう。
と、言ったところで私たちの新年は始まった。