たとえば模型道楽

アカデミー 1/48 F-5E ライトニング

P-38の写真偵察型。アカデミーのP-38は恐らくモノグラムを相当意識した内容で、J、L,ドループスヌート(パスファインダー)偵察型に夜戦型までをカバーした製品。あっさりしてはいるがスジボリ、細かい所もそこそこ再現してあってある。おまけに、昔はそれほど高価では無かったしハセガワよりはずーっと作り易いとの評判だった。

ハセ、モノグラムと大変そうなキットばかりなので、作り易いP-38に惹かれて買ったはず。買ったは良いがどのタイプか踏ん切りが付かず、棚上げし、そのまま幾年月。「そろそろ、いかが?」と棚の上から声がして、引っ張り出した。バブルの頃の買い物らしく、エデュアルドのPE、レジンのコックピット、タイヤが封じ込めて有った。同じような話で、昔買ったエアロマスター、写真偵察機デカール、これはモスキートに貼ろうかと買ってはみたが、エアのキットは手に余り挫折。これに、F-5Eが入っていたのを思い出したのも有る。

デカールの機体はF-5E-2でJ型から改造された物。アカデミーのキットは基本L型なので、翼下面の燃料ポンプカバーとダイブフラップを削ってやった。

タミヤのライトニングの後で作ると、やっぱり昔のキットだよなーが実感。それでも、井桁にするのはハセガワより楽かつ確実に出来る。バブルなアフターパーツ。True Detailのレジンコックピットは何の苦労も無く組み込めた。タイヤもブロックパターンがアイキャッチになり効果的。ただし、メインのタイヤはホイルカバーが付いていたので、ノーズしか使えなかった。エデュアルドのPEは無くても良かった。

F-5の色。当初ヘイズブルー後にシンセティク ヘイズブルーと何とも謎めいた塗りが有ったようだが、大方の説では44年半ば以降はRAF PRUブルーに塗られてしまったとの事。理由は謎のブルーは塗るのが面倒、すぐ褪せて効果無くなるしと、試験では大変効果的だったが実用には向かなかった為らしい。謎のブルーに心を惹かれたのだが、インベイジョンストライプ塗って有るし、塗るの楽だしでPRUブルーにしようかな、と思ったのだが、話のタネにもなりそうなので迷宮に迷い込んでみた

https://www.34thprs.org/html/aircraft/haze.html

ヘイズブルーは色名ではなく、黒の下地に薄いオイル系の塗料をグラデーションを付けながら塗ると出来上がる姿。要は暗色立ち上げ法のようなものか。従って、塗るのは非常に大変、非常に褪せ易かったとの事。色々改良を試みたものの、当初の効果が得られるような塗料が見つからず、一旦は普通のO.D./N.G.塗装としたが現場としては迷彩効果が是非欲しい。これに答えて開発/採用されたシンセティック付きは、オリジナルヘイズブルーになるべく似たような姿になるようなブルー2色(よく似た色だったらしい)を塗ったもの、との事。良く判らないがイメージとしてはF-15だのの制空迷彩っぽい塗りなのかな、と。

デティールアンドスケールに有る数少ないカラー写真(着色の可能性有り。)と上記サイトの絵を頼りに、雰囲気で調色した青2色で塗装。デカールはエアロマスター。写真写りがちょっと青っぽ過ぎかもしれないが、これはこれで有りそうか。尚、F-5Bのヘイズブルー塗りとされる写真を見るとひどく暗い色に写っている。有名な空撮写真も濃い青っぽいし、やはり、謎なのだなこの塗装。

コメント一覧

辻堂ジップ
Choro-Pooさん、ありがとうございます。
暫くタミヤのファントムばかり話題になっていましたが、P-38も充実しましたね。H型は作りましたが、大変良いキットでした。J型も間違いないと思います。
凹んだノーズタイヤは別売レジン製で、言い方良くないですが、金で解決しただけです。自分でこうは作れません。
ヘイズブルー余話、面白いですよね。ただ、確証に繋がりそうな話が無く、最後はエイヤーになりました。もう少しくすんだ色合い(古い色付き写真風)にした方がもっともらしくなったのかな、と思っています。
ハノーバーストリート、見たとは思うのですがB-25の塗りは覚えて無いですねー、残念です。
Choro-Poo
こんにちは。
P-38は割と好物なのでこのF-5はとても気になる機体です。
タイヤを自重変形させてらっしゃるのが丁寧で凄いです。
ヘイズブルーのお話とても興味深かったです。
昔見た「ハノーバーストリート」という映画でハリソン・フォードがパイロット役をやっていたB-25がこれによく似た塗装だったのを思い出しました。
辻堂ジップ
2022/05/11 13:14:54
黒猫2号さん、ありがとうございます。
黒猫2号さん好みのビッカースのなんたら、とかよりはメジャーな飛行機だと思いますよ、これ。
蘊蓄的に書きましたが、翼のモールドの削りは金ヤスリでガーっとやった程度で、小さな顔や手足の削りに比べれば基本作業でした。
インベイジョンストライプはこれでも相当塗りつぶした後で、上陸前後は翼も含めフルに塗られていました。やはり同士討ちは避けたかったのでしょう。どっかで読んだのですが「海軍は飛んでる物は何でも撃つから、気を付けろ。」だったようです。
あと、これは偵察型で、ドループスヌートは機首に爆撃手を載せた奴です。あ、パスファインダーとダブってました、すいません。
黒猫2号
おはようございます、辻堂ジップ様
F-5Eドループスヌート、完成おめでとうございます

こんな機体が有ったんだ!です
まさに”垂れた(落ちた)鼻”ですね(^^;

>翼下面の燃料ポンプカバーとダイブフラップを削ってやった<
さり気なく書いておられますが、相当な知識と工作力が無いと出来ない事だと思います。

謎を呼んだ?繊細な塗装も、雰囲気が良く出ていますね
色々、工夫苦労された結果が見事に成果となって表れていますよ(^^)

でもせっかくここまで見つからないようにしたのに、目立つインベイジョンストライプは無いかと(^^;
まぁ、模型的にはいいアクセントになっていいですけどね

素敵な作品をありがとうございました
最後にコメントが遅くなってしまった事を、お詫びいたします
申し訳ありませんでした<(_ _)>。
辻堂ジップ
クラキンさん、ありがとうございます。
アカデミーのP-38、細かい表現は今一ですがハセガワよりはずーっと作り易いキットでした。バリエーションが豊富なのも魅力です。ただし、今でも手に入るのかは、判りません。
さすがに4機目になるとこの辺が作りたくなります。サンテックの乗機はF-5Aでしたね。タミヤがとち狂って出す、かな?
クラキン
完成おめでとうございます。
アカデミーのP-38は作ったことがありませんが、なかなか良さそうですね。
F-5というチョイスが渋いです❗👏。
F-5と言えばやはりこの色です。
要所要所のハイライトや排気汚れが良いアクセントになっていて、綺麗系の仕上がりを引き締めています。
F-5というとサン・テグジュペリの最後の搭乗機を想い出します。
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