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ETV特集「太宰治“斜陽”への旅 生誕百年ベストセラー誕生の知られざる物語」を観てしまった。太田治子氏がゲストのような立場で出ていた。
今年が太宰治生誕100年あることは当然知っていた。ついでにいえば松本清張もそうだ。
ちょっとした文学好きなら、太宰治がいかに今でも人気作家であるかを知っていて、その娘も作家(津島佑子・太田治子)であることを知っている。(太宰の生き方に嫌悪感持つ者が多いのも事実。つまり好悪のはっきりしている作家だろう)
その太田治子が『斜陽』のモデル・太田静子(トップ画像)と太宰治との間の子どもであることも常識であろう。
太田治子氏はかつてNHKで日曜美術館に出ていたので比較的津島佑子氏よりは「顔」の認知度は高いであろうか。
正直、今夜、久しぶりにそのお顔を拝して、一層太宰に似てきたなと云う感想を禁じえなかった。親子だから当たり前だが。
私は学生時代から太宰文学には教養程度(文庫本はすべて読んだ程度)にしか触れていないが、彼に翻弄された太田静子や治子氏には、一種応援したい気持がしていた。
それで、太田治子氏の本も読んでみたのだった。1979年の『青春失恋記』だったな。もちろん初版、といっても価値はあまりないだろう。
番組中の太田治子氏の、太宰も母も「芸術至上主義者ですよ」という言葉に納得するしかなかった。
太田静子
太田治子氏