ときどき、ドキドキ。ときどき、ふとどき。

曽田修司の備忘録&日々の発見報告集

ゼミの自己紹介

2009-04-08 22:13:05 | 大学
新学期が始まって、ずっと学生向けのガイダンスが続いている。

今日は新3年生向けのガイダンスのあと、3年の私のゼミの学生に集まってもらい、ゼミの初顔合わせを行った。
3・4年生のゼミは、「展開ゼミナール」と言い、2年次の「実践ゼミナール」の続きとして設定されている科目である。

今年の3年生の曽田ゼミ(展開ゼミ)は、昨年の2年生ゼミの学生のうち約半数が抜けて、抜けた人数以上の学生が他ゼミから移ってきたので、2年生からの継続組が比較的少ないのが特徴である。

お互い、顔と名前を知らない同士が大勢いるので、とにかく全員の名前を覚えましょう、という趣旨で、教室内で全員(今日は16名)が立って輪になって自己紹介を何度も繰り返す、というやり方をしてみた。

最初は、全員が順番に名前だけを言って、一巡したところで、2巡目以降は、誰かが何かしらの変化を加えて名前を言い、それに続く人たちは、その言い方に倣う。変化を加えた人のところに順番が戻るまでには必ず誰かが別の変化を加える、というルールである。

名前の言い方のバリエーションとしては、普通に苗字+名前の言い方だけでなく、苗字だけ、名前だけ、名前+苗字、苗字をわざと2回言う、などがある。たまたま私が最初に名前+苗字の例を出して、学生たちがその言い方で自己紹介をし始めたのだが、実はこれはやってみると圧倒的におかしくて、名前+苗字で名前を名乗るだけで(欧米か?)、全員の爆笑を呼んだ。

そのあとは、「ワンフレーズ自己紹介」をプラスして何度も何度も、延々と自己紹介を繰り返した。「ワンフレーズ自己紹介」とは、住んでいるところ、星座と血液型、春休み中の大事件、最近ショックだったこと、嬉しかったこと、自分がまだ子どもだと思う瞬間、もう大人だと思う瞬間、自分にとっての天敵、好きな男性のタイプ、生きているうちに1回はやってみたいこと、などなどについてひとことで紹介しながら自分の名前を言う、ということである。

実は、私のつもりとしては、名前の言い方のバリエーションだけを何巡かやればだいたい名前は覚えてしまうのでそれくらいでよいかと思っていたのだが、やっているうちに学生のノリが俄然良くなって、どこまでやっても止まらないという状態になってしまった。

結果として、全員がゼミの仲間の名前を覚えるという当初の目的を達しただけでなく、大変なごやかな雰囲気をつくることができて、今後の授業の進行のためにとてもよい流れをつくる結果をもたらした。

そう言えば、あとになって、これを書いていて思い出したのだが、劇作家の宮沢章夫さんに「演劇は道具だ」という著書がある。

たしか、「演劇は道具だ」の中には、「延々と自己紹介をやり続ける」という手法が宮沢氏のお勧めメニューのひとつとして紹介されていた。(ずいぶん以前に読んだので、記憶がややあいまいになっているが)

実は、そのことを自分で覚えていたわけではない。
だが、今日の展開は、はからずも、宮沢氏の紹介していた手法そのものになったことになる。

演劇は道具だ (よりみちパン!セ)
宮沢 章夫
理論社

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補足)実は、自己紹介のやり方については、上記の宮沢氏の著書についても含め、以前にもこのブログで紹介したことがある。自分では、宮沢氏の著書の「何周も自己紹介をする」手法について前にブログに書いたことはすっかり忘れていた。

→ 何度も繰り返して自己紹介をする (2006/05/20)

→ フルーツバスケット変形版 (2005/04/22)







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