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佐藤さえ の 本棚

読んだ本の感想を書いています。

6時間後に君は死ぬ

2010-11-20 12:21:25 | 小説
6時間後に君は死ぬ
高野 和明 (著)



「人の運命って、変えられるんだ」, 2010/11/20 ☆☆☆☆☆


レビュー対象商品: 6時間後に君は死ぬ (講談社文庫) (文庫)
「六時間後に君は死ぬ」
明日25歳になる美緒は、ナンパで声をかけてきたと思われた青年に自分の死の予告を受ける。
真面目で誠実そうな青年の言うことに心当たりがあった彼女は「自分を殺そうとする人物」を探し出そうとしはじめる。

 唐突に予知のビジョンが見えてしまう青年「圭史」の周りで起こった出来事の短編集。
 圭史は脇役で、それぞれの短編で健気で一生懸命な女性達が主人公です。
 彼女達が自分の人生をしっかりと生きようと生活している様子が描かれていて読んでいて気持ちの良いお話ばかり。

 いろいろな困難にあっても、行動することでそれを打破していこうとする姿に元気付けられます。
 面白い本でした。



6時間後に君は死ぬ (講談社文庫) [文庫]
高野 和明 (著)


以下個人的な感想です
お話の重要な部分がわかる記述がありますので、未読の方はご遠慮ください。


「幽霊人命救助隊」からこの本まで
5年も経っているんですね
もう小説を書くのをやめちゃったのかな?と思っていたんですが
この本を基にしたドラマの監督さんをしていたとのこと。
(DVDもでているということで興味がわきましたが
 私の周りの環境だとちょっと見るのは難しいかもしれません。残念)

「運命は変えられる」

って言葉、この年になると
「そう考えていかなきゃ、やってけないよね」
って作者の肩をたたきたい感じで
同感しました。

他の著書と比べて、地味な本です。
でも読んでソンはありません。
お菓子を食べたんじゃなくて、おにぎり食べたかんじかな。
地味だけど美味しくて、何回でもあきない良い本です。


 


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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (きよしろう)
2010-11-26 20:36:02
 題名だけで読みたくなる本、ですね
これはぜひ1度。

運命、変わらないのなら誰も努力しないですよね・・・
返信する
きよしろうさんも含蓄あるお言葉ですね。 (佐藤さえ)
2010-11-27 11:40:40
 この著者の本って、すごく明るく軽く読んで読後感もいいのですが、実は必ず死について突っ込んで書いてあるんで、読後いつも舌を巻きます。
 デビュー作の「13階段」は死刑問題だし、腎臓移植、堕胎、自殺と続いていて並べるとすごく深刻なんですよね。
 今回は、それにくらべるとエンタティメント性が強くて気楽に読めて、それはそれで良かったです。
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