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映画『3月のライオン』

2017-04-23 20:44:03 | 映画
映画『3月のライオン』

東宝映画

 零が少しずつ取得していく人間味を感じさせ、物語の余韻とともに彼の成長をささやかに祝福する☆☆☆☆☆

 マンガ『3月のライオン』を原作とした前篇、後編の映画

 本日2017/4/23 後編を見てきました。
 前篇、後編と見て、とても良い映画でした。
 原作の漫画にそって、でももっと現実味のある筋運びです。
 普通の人たちがとるであろう行動を自然にする登場人物達で見ていて安心感がある映画でした。
 
 棋士たちのお話なので男性のバストアップの映像が多いのですが、迫力がある演技の場面ばかりで、引き込まれました。
 
 登場人物たちからの投げかけとそれに答える主人公「零」という少年の成長物語として申し分のないものになっています。
 とても面白かったです。


http://www.3lion-movie.com/index.php 映画『3月のライオン』公式サイト
以下個人的な感想です。物語の重要な部分が分かる記述がありますので、映画をごらんになっていない方はご注意ください。

 この映画の監督さんは私と同い年なのだそうです。
 なので「お父さん」の物語が厚くなっていてとても興味深かったです。

 桐山零の育ての親 幸田八段(豊川悦司)が対局で、内弟子だった桐山零(神木隆之介)に負ける場面が一番最初。
 最後は桐山零が幸田八段に仕立ててもらった羽織はかま姿で宗谷名人との対局で挨拶する場面で終わります。

 その間に4時間分の映画の場面があって、幸田八段の実子、香子と歩が零に敗れて荒んでいく姿や立ち直る場面も用意されていました。
 香子は「将棋のせいでお父さんは自分を見てくれないし、好きな人にも遠ざけられた」と父親に吐露するのですが、それに対して後日幸田が香子に用意したものが
「昔、香子が零に負け悔しがって零を殴った時の棋譜」です。
「この棋譜にはまだ勝ち筋があったのに、あきらめたのは香子の方だ。
 途中であきらめなければ幸せになる方法があるんじゃないか」
と幸田は説くのです。
 棋譜を見ただけで香子はもう泣いていて、父親の言葉に香子は続けてぱたぱたと涙を落とします。
 良いお父さんです。

 歩は昔、零に「宗谷名人と対局することになったら、零も連れてってやる」と約束しています。
 可愛い小学生どうしの約束です。
 零はその約束を思い出しながら、対局の招待状を持って歩の部屋を訪ねると歩はドアをあけ無言で受け取りドアを閉めます。
 「上手くいかない自分にいらだち、父親を突き飛ばして負傷(入院)させた」息子なので、この場面で顔を出したことに私は少し安堵しました。

 そして、対局の前に零の着物を仕立てる場面で零と幸田八段が会話しています。
 師匠として養父として、そこまでいった零の姿がすごく誇らしいだろうな、とうれしい気持ちが伝わってきました。
 

 あれ、こうしてあらすじを書いてみると、幸田八段、実子に突き飛ばされて頭を撃って入院したり、弟子に将棋でタコ殴りって、ずいぶん痛い役でしたね。
 あと、もう一人「妻子捨て男」もあかりおねいちゃん平手打ち喰らってます。
 歩に突き飛ばされる幸田八段、と平手打ちされる「妻子捨て男」は映画オリジナルです。
 大友監督、父親に厳しいのね。(たぶん監督本人がいいお父さんなんでしょうね。
だから映画の中のお父さん方に厳しいんじゃないかな。)
 

 桐山零の成長物語の他に「人と触れ合うことで変わっていく人」もたくさん表現されていました。

 いろいろな場面が絵のようにきれいで、盛岡の南昌荘の日本庭園や座敷での対局シーンも美しくて、映画の大画面で見た甲斐がありました。
 エンドロールでいい映画見たな、と思いました。
 
 以下、完全に自分の忘備録です。
 

 実は去年の夏、職場でエキストラ募集があり、そちらで参加したので「自分映画に出てるかな?」と確かめに行ったのでした。
 なんと小道具になってました。
「主人公が、宗谷名人との対極におびえて、今までの宗谷名人の活躍を思い返す場面」にでてくる「スポーツ新聞の一面」の「対局する宗谷名人の写真」に「新聞記者」として写りこんでました。(たぶんあれ私だと思う。映画に一瞬出ただけなので違うかもしれません。他の人が見てもわからない状態の白飛びした写真です。DVDが出たら購入して確認しようと思っています)

 エキストラがたくさんいて一日かけて何回も同じシーンを撮影したのですが、使われたのがその写真一枚です。
 びっくりしました。
 映画はそんなふうにたくさんの場面を撮影したうえで、ほんの一部しか使わないんですね。(しかも写真だけという!)
 ホテル大観の座敷にレールをしいてその上にカメラマンが載ってカメラを回し近づいたり離れたりして撮影。
 また別の場所にレールを敷いて同じ場面を撮影。
 対局のおやつのケーキ(いちごショートでした)も用意されて、対局の初めのシーンと終わりのシーンの食べ終わったケーキの皿も用意してとりかえて……。
と細かい小道具のとりかえもやってたんですがそれらが全部、映画にでてきませんでした。
 発表されないいろんな場面がたくさんあるんだな、と実感しました。

 生の俳優さんたちはやっぱりすごく素敵でした。
 あと宗谷と神宮寺の対局シーンだったので、加瀬亮さん演じる宗谷さんの寝癖をわざとつけたナチュラル風セットの髪型とかまじかで見ることが出来て勉強になりました。
 それからヘアスタイリストさんに髪の毛をアップにしてもらって(勝手に女優気分になって)うれしかったです。
 

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