古稀の青春・喜寿傘寿の青春

「青春は人生のある時期でなく心の持ち方である。
信念とともに若く疑惑とともに老いる」を座右の銘に書き続けます。

日米合同委員会とTPP

2013-04-18 | 経済と世相
以下は、14日の中日春秋から。
『首を大きくかしげざるをえないのが、環太平洋連携協定(TPP)の交渉参加に向けた日米の事前合意だ。だが、安倍首相は、よほど前向きな人なのだろう。「合意は国益を守るもの」「本当の勝負はこれから」と言った
▼米国が日本からの輸入車にかける関税は、当面維持されることになった。他国も「米国に倣え」となれば、日本の自動車産業にどんな利点が見込めるのか
▼かんぽ生命保険ががん保険に参入することは、政府が当面認めないとの約束もさせられた。米国系保険会社が強い分野だからだ。この調子だと米国は、日本が誇る国民皆保険制度にも手を出すのではないか。そんな危惧を持った人も多かろう
▼日本の食卓を地道に支えてきた農家が、ばっさり切り捨てられる恐れがあるTPP参加だ。「国益」という言葉は、早のみ込みするには、余りに危険なシロモノだ。』

 実際、自動車関係の関税は継続するとなったら、TPPは日本にどんなメリットがあるのか?問題は、日本がアメリカに要求する内容がほとんどないこと。
 そもそも、TPPを何故アメリカが主導しはじめたか。思うに、世界の覇権国のアメリカが、覇権を維持し続ける資金を稼ぐことができなくなってきたことに原因がある。そこで、アメリカがカネを稼ぎやすい経済システムを作り上げるというのが目的ではないか、と考えます。だから、アメリカにとってメリットがあっても、日本にとってはたいしたメリットはないというよりも、日本の損失を如何にすくなくするかが、課題なのです。
それでも、防衛をアメリカに頼る以上、TPPに参加しないという選択肢が日本にないのだ。その意味でTPPは、経済問題でなく外交・軍事の問題です。

TPPについて、先日紹介しました「日米地位協定入門」にこんな一節がありました。
 『結局TPPとは、いままで安全保障の分野だけに限られていた「アメリカとの条約が国内の法体系よりも上位にある」という構造を、経済関係全体に拡大しようという試みなのです。さも対等に協議しているようなふりをしながら、実際には密室でアメリカ側がすべていいように決めてしまう。そうなることは火を見るより明らかです。』
『日米合同委員会」という組織がある。
「米軍基地の提供や変換、地位協定の運用に関するすべての事項を協議する場として地位協定第25条に基づき設置」され、日本側からは外務省北米課長、米側から在日米軍副司令官が出席している。』
 筆者の前泊さんはこういう。
『私はTPPについて詳しくないが、日米合同委員会についての知識を当てはめると、TPPの未来については見えてきます。
 安全保障について日米間で結ばれた条約は日本の国内法よりも上位にあります。米軍の法的地位は日本政府よりも高く、事実上、行政権も司法権も持っている。それがあまりにもあからさまになってしまうと困るので、「日米合同委員会」というブラックボックス(密室)をおき、対等に協議しているふりをしている。』
 アメリカの治外法権をそのまま承認しているとおもわせないために、委員会の協議の結果そうしたという擬態をとるための組織が、日米合同委員会だというのです。
 同様に、アメリカに有利なシステムを、さも公平に作ったと見せかけるシステムがTPPだというわけです。そう考えると、選挙の時まったく触れなかったTPPを、管・野田内閣が唐突に言い出した理由がわかる。
 アメリカに有利な決定を、さも公平に決定したと見せかける手法は、日米官僚の常とう手段である。 例えば、グアム移転の費用を日本が負担する件、費用が妥当であると見せかけるため、政府のお役人は、移転人員を水増しして算出するよう米国のお役人に奨めたらしい。
 『日本の官僚たちの対米従属のひどさは、2011年5月の「ウィクリークス」によるアメリカ政府の公電大量リークであきらかになっています。沖縄駐留海兵隊のグアム移転では、実際には「3000人程度の移駐にもかかわらず8000人移駐」を日米の官僚が馴れ合いで合意し、グアム移転費用の不当水増しを行っていました。1兆円規模の予算を、日米の官僚たちが垂れ流す。そんな売国的な背信行為の数々も、かかわった官僚たちの実名とともに政府の公電であきらかになったのです。』
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