緩和ケアで行こう

へなちょこ緩和ケアナース?!のネガティブ傾向な日記です。

冬のままでもよかったのに?

2014-03-29 12:54:16 | ぼやき

 すっかりと暖かくなりました。

 
 暖かくなるのが嬉しいやら…、
 怖くもある。


 
 本音のところでは、冬のままでもよかったのにとも思うけど、時はどんどん前に進んでいく。



 あせる気持ちすら、焦げ付いていくような気もします。

 


 。。。。。というのがこのところの心境。


 


卒・ガラケー?いえいえ、これからもガラケー

2014-03-19 21:31:51 | 

 私、ガラケー人間。


 スマホやiPhoneに魅力をあまり感じないし、なくても生きていけるし…ってな感じ。
 
 ネットはおうちのパソコンからアクセスできるし…。





 とか考えていたのですが、このところ、ガラケー人口がぐんと減っているようで、サイトでガラケーが使えなくなる機能が増えてきまして…。
 どないしよーって悩みました。
 


 ヨドバシにいって、どうせ買うならiPhoneと思って、いろいろ説明を聞いたけれど、使ってもいないのに、よくわからない…。
 周りの人は断然、iPhoneをすすめてくれるけど。



 結局、ガラケーはそのままで、タブレットを買いました。
 消費税が上がる前の時期だからか、電気屋さんに買いに行くと、10000円のキャッシュバックがあるってことで、それを利用して結構お安く手に入れました。




 荷物が増えることになるんだけど、これはこれで、お外でネットが使えるからええかな、と。



 聞くところによると?ガラケーの販売が、スマホの販売よりも伸びているらしい。
 スマホからガラケーに戻す人もおられるとか。


 
 私は、これからも電話はガラケーで行きます。

 
 


病棟の疲弊、負のスパイラル

2014-03-17 23:30:56 | 言葉

 『ホスピスを提供する部署はそれぞれ独自の流れを持っている。「特徴」とか「雰囲気」と呼ばれるものである。その部署に身を置くスタッフはその「流れ」がどうなっているかに気づくことはほとんどない・・・・・(略)その「流れ」はしずしずと患者・家族に押し寄せ、良きにしろ悪しきにしろ、その部署でのホスピスケアを決定事ケているからである。』
 
下稲葉康之氏


 
 福岡県にある栄光病院さんが機関誌を発行されております。
 その機関誌は栄光病院さん以外の施設にも配布されているようで、私はその機関誌を何度も目にしていました。


 そして、巻頭言を結構楽しみにするようになりました。
 巻頭言は下稲葉康之先生が書いておられます。



 この巻頭言の引用は第4巻、第2号(2010年)からの引用です。



 


 緩和ケア病棟で勤務していると、本当に、下稲葉先生がおっしゃるように、病棟の「流れ」を感じます。
 もちろん、その流れを作り出しているのは自分も含まれているとわかってはいつつも、まるで自分が少し、流れから距離を置いているかのように、流れを感じることが多々あります。
 
 そういった意味では、そこのスタッフが、その流れに気が付くことがほとんどない、というのはちょっと違うな、という気もしていますが…。





 今、その「流れ」を感じまくっています。





 私は、部署独自の流れというのは、その部署のチームワークではないかと思っています。
 チームワークを左右するものはたくさんあります。
 
 スタッフの能力とかスタッフ間の関係性とか…。
 それだけではなくて、患者さん・ご家族の状態にも大きく左右されます。




 
 
 正直に言うと、今、自分の部署の負のスパイラルをひしひしと感じています。
 
 
 スタッフがさまざまな病気で勤務ができなくなる。
 スタッフの病気が「ストレス」や「心の痛み」が大きく影響している。
 
 そんなスタッフがちらほら出てくると、「元気な」スタッフが「しんどいな」と思うスタッフの分、がんばらなくてはならなくなる。

 そうすると、「元気な」スタッフまでもがしんどくなる…。


 そんな時に限って、そばにいて根気よく話を聴いたり付き添ってあげたりしないといけない患者さん・家族さんが多くなり…。
 そして。



 「やってらんねーーーー。」となってしまう…。




 今、そんな状態の病棟。




 こんな状態が結構長く続いています。






 みんな、よく頑張っている。
 スタッフも頑張っている。


 だけど、患者さんやご家族からは、「もっと」「もっと」的なケアが必要とされ。
 いえ。
 患者さんやご家族からは「もっと」「もっと」的なケアを直接必要だと言われないにしても、どうみても、自分たちが「もっと」「もっと」がんばらなくてはならない状況が次々とやってきて…。




 そう、ここは緩和ケア病棟。
 だから、明日という時間や、今日という時間が二度とやってくることがないかもしれない場面を多く迎える場所…。




 でも、スタッフは疲弊している。




 こんな時のチーム力、つまり、部署が作り出す「流れ」が問われるんだ。


 とても申し訳ないものがあるし、やるせないものもある。








 いつも思う。
 



 スタッフがばたばたと倒れてしまう時。
 患者さんやご家族のケアのためにスタッフが疲弊してしてしまう時。



 チームの底力が問われる。
 真のチーム力が問われる。




 「流れ」はとても「負のスパイラル」に陥りやすい。




 おそらく、この「負のスパイラル」を断ち切るのはチームしかない。
 その部署だけの問題ではなく、病院全体の問題。
 チームとは病院全体のことなのだけどなぁ…。
 
 病院全体がぎくしゃくしているとこんなにもしんどいものなんだなぁ。
 (初めての経験じゃないのにねー)


 



 
 
 実のところ、自分が自分のことでめいいっぱいになっているのですが、そんなことを言っている暇もなく、とにかく、今の病棟が「何とかやっていける」ことに協力することに精いっぱいのポンなのであります。




 こんな状況だけど、何とか、「いい流れ」を作りたい…。
 自分にできることを考えようと思います…。

 



 「流れ」に飲み込まれてはいけない…。
 

 

悩まない日はない:独り言

2014-03-09 23:37:15 | 日々

 今の病院で仕事をするようになって1年以上が経ちました。


 すっかりとスタッフ業務をするようになって、体はしんどいけど、気持ちは日々に向かうことができて、楽にはなっています。



 でも、やっぱり、
 落ち着きません。




 今の病院は、どうしても今後のことで心配なことがあって、ずっといてはいけない気持ちになっています。
 危機感を感じながらの毎日です。



 その先をどうするのか、これがとても悩ましくて、考えて考えて、考えあぐねているのですが、決断することができないままです。



 考えたり、考えることなく日々の生活にどっぷりと浸かっている間に、3月も半ばを迎えようとしています。



 ああ。
 それにしても、どうしてずっとずっとこんなに悩んでしまうのかしら。




 

 そろそろ、決断をしなきゃ…。
 そろそろ、決断をしないといけない時期だよ…。


 そう思うたびに、全身が震えるような感覚に襲われます。

 

 自分だけがわかる自分がいて、自分にはわからない自分がいる。
 自分のことを信じてあげたい自分がいて、実のところは信じてあげられない自分がいる。
 挫折なんて誰でも遭遇することだとわかっている自分がいて、その挫折に敢えて遭遇するようなことをしなくてもいいんじゃないかと思う自分がいる。
 
 


 緩和ケアを好きなままでいたいのに、それすら自信がなくなりつつある自分がいる。
 緩和ケアしかないと思っているくせに、緩和ケアを好きと言えないのではないかと自分を疑う自分がいる。


 
 今までたくさんの患者さんやご家族、一緒に仕事をしたスタッフがいる。
 このブログを読んでくださった方々のコメントにも励まされた。
 その人たちにいただいたものを、自分はちゃんと自分のものにできているのか。
 何かに活かせているのか。
 それをずっと問いつづけてる。


 
 このままじゃあかんよ。

 そう思って、もう、だいぶん月日が経ってしまいました。




 正直にいうと、
 春が来るのが怖いです…。


 タイトルには独り言なんて書いちゃったけど、ここに書いたら、独り言じゃなくなるやんかねー。
 
 
 この文章は、明日以降の未来の自分がいつの日か読み返してみて、心の痛みが少しでもましになっていることを祈りつつ…。
 書きました。


 独り言で、ごめんなさい…。

 


 
 

思い出のハッカ油

2014-03-02 23:13:39 | 患者さん

 先日、遺族会がありました。


 私が気になっていた患者さんのご家族も参加してくださるとわかり、お会いできるのを楽しみにしておりました。


 なぜ、気になっていたかというと、患者さんがとても若かったから。
 そして、最後の結末があまりにも急すぎて、私も看取りの場で大泣きしてしまったからです。




 斉藤さん(仮名)は子どもさんを連れて参加してくださいました。
 まさか、お子ちゃまも来てくるなんて思ってもいなくて、お子ちゃまに会えたのも嬉しかったです。



 
 そこで、とても不思議なお話を耳にしました。


 
 そのお話の内容をお伝えする前に…。
 

 患者さんである斉藤さんは病気の進行で黄疸がひどくて全身のかゆみに悩まされ、入院された時には体中傷だらけでした。
 かゆみっていうのは、緩和するのが難しいなぁと感じる症状のひとつです。


 それと、感覚的に思うのが、黄疸がひどくてかゆみを訴えておられる患者さんの体って、体温が上昇しているわけでもないのに、体熱感が強いんじゃないかなぁ?ということです。
 体がほてるほど熱くて、かゆみがつよくて…。
 


 斉藤さんのかゆみを何とかしようと思ってヨモギローションを考えましたが、市販のヨモギローションにはアルコールの成分が含まれているので、傷がある皮膚にはきついかなぁ???と思い、購入を躊躇しました。

 それで、スタッフのみなみなに聞きながら、思いついたのが、『ハッカ油』。


 ハッカ油のすーすー感はきっと、かゆみにもいいだろう、皮膚にも何とかいけるやろ、と思い、氷水にハッカ油を数滴落として使うことにしました。
 
 

 氷水+ハッカ油で体を拭いた途端、言葉をほとんど発することのなかった斉藤さんが、

 『ああああ、きもちいいいいいいいぃぃぃ~~』

 と声をだしてくれました。


 


 というわけで、斉藤さんといえば、ハッカ油をよく使ったなぁ、という思い出もありました。





 さて、ここからが斉藤さんのご家族のお話。



 お葬式を終えて、家に帰った斉藤さん。
 
 おうちに帰って部屋の整理をしていたら、なんと、ハッカのにおいがしたそうです。
 自分たちの服や体を臭ってみても、臭わない。

 で、子どもさんもリビングでハッカの臭いがしたそうです…。
 「僕も臭った」と言ってました。




 ふむー。

 世の中は目に見える世界だけではないということ、信じていないようで信じている私。


 

 斉藤さんのご家族にも伝えましたが、それって、ぜーーーったい、斉藤さんが天国に行く前に、おうちに寄ったのだと思います。
 
 

 これって、斉藤さんと斉藤さんのご家族の絆の深さゆえじゃないかしらと思います。







 こんな話を聴きながら、斉藤さんのご家族みなさんが、周りの人にとっても支えてもらって、何とかやってますという笑顔をみれただけで、とてもほっとしました。



 ちなみに、あれからハッカ油は病棟に常時置かれております。