なぜ空は青い?

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日本国憲法について

2008年05月06日 20時42分59秒 | Weblog
5月3日が憲法記念日だったのだが、その日の朝(夜中)にNHKで日本国憲法が現在の形に決定されるまでの経緯が放送されていた。極めて大雑把にまとめると、GHQが日本に民主的で自由な憲法を自主的に制定させようとするのだが、時の有力な議員が明治憲法を土台にした憲法を提案したことなどに、業を煮やしたGHQが素案を提案すると姑息に文意を変えるなどの方法で抵抗したりする姿があった。しかしながら最後には戦時中その言論により獄に捕らえられていた人などが入った策定の委員とGHQのチームが現在の形で合意に達したのである。

特に印象に残ったのは、GHQの初期の案に「防衛のための交戦権もこれを放棄する」という趣旨の文章があったが、GHQの一部の策定委員が「防衛のための戦いまでは放棄させるべきでない」旨の提案があり、現在の形が日本側に提案されたとのことであった。

このドキュメンタリーを見て思ったことは、米国は極東の島国(米国の地図は米国が真中にある関係で日本は東の端にある)に理想的な国家を作ろうとしたとしか思えない。もしそうであるならば、憲法が現実と合わないのは仕方ないことと初めて納得させられたのである。今までは憲法が現実に即してないことに違和感があったので、何らかの手を打たねばならないだろうと感じていたのである。それは多くの場合、自衛隊は憲法違反に違いないとか、戦争を放棄する憲法のために近隣諸国に付け込まれていないかなど心配であった。しかし今、憲法は理想である。理想ならば現実と乖離していてもとがめることではなく、それに向かって努力するのが日本国の使命なのだと思えるようになったのである。

日本は世界に向かってこの憲法を持っていることを誇りにしてよいのではないか。他の国々がやすやすと軍備や力に頼ろうとするとき、また日本の軍国主義の時代をもって日本を評価しようとするとき、この平和憲法でその時代と決別していることを訴えることができるだろう。この憲法を持ち続けることが過去への反省であり、また将来の国際平和を真に願う国民の意思の表れであると表明できるではないだろうか。