中学受験・高校受験:早期英才教育 (さくら教育研究所)(SKREDU)

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中学入試が終わったから、ホッと一息ついていると・・・(さくら教育研究所)

2022-12-29 | 日記

 中学受験を目指す皆さんは、今は当然中学受験で合格することを目的に勉強されているはずです。

 そして、できればもちろん第一志望校合格のために、頑張っているわけです。

 でも・・・・・その第一志望校で、どのような教材を使用しているのか?

 また・・・・・どのようなレベルの学習をしているのか?

 入学後に・・・・・・どのくらいの生徒が落ちこぼれていくのか?

 実は、ここを本当に良くわかっている塾の先生や御父母のみなさんは少ないといえます。

 「体系数学」について。

 「体系数学」という教科書は、数研出版が中高一貫校用に編集した教科書で、一般的な中学生や高校生が学習するカリキュラムとは違う順序で学習カリキュラムが組まれています。ここ数年で、これを教科書として採用する中高一貫校はすごく増えてきています。

 現時点で採用している学校は・・・・・豊島岡女子、早稲田、本郷、東邦大東邦、江戸川取手、芝浦工大柏、茗渓学園、都立白鴎などが挙げられます。

 「チャート式 数学」という名前をご存知の御父母も多いと思いますが・・・・・・数学については定評のある数研出版が中高一貫校向けに開発した教材ですから・・・・・すぐれたところも非常に多いのですが・・・・・問題もあります。

 一例を挙げると、中1・2年生用の「体系数学1 代数編」の第4章で学習する「不等式」は通常なら高1で学習する数Ⅰの範囲です。また、中2・3年生用の「体系数学2 幾何編」の半分以上が、高1で学習する数Aの範囲と学習指導要領外の範囲です。

 なぜこうなるのか?

 現在の文部科学省のカリキュラムに従わずに、お父さんやお母さんが現役の学生だったころのカリキュラムに近い形に並べなおすと、こうなるのです。

 つまり、数学という科目の学習順序としては適当なカリキュラムとなっているわけですが・・・・・大学入試センター試験「数学」の試験範囲を考えた場合には、困る生徒も出てくるわけです。

 なぜ困るか?

 中1や中2で学習した範囲が、センター試験でバリバリに出題されるのですから・・・・・中学生のうちからしっかりと数学に取り組んでいない生徒は・・・・・後でメチャメチャ苦労するか、数学が苦手なために私立文系志望確定になるわけです。

 つまり、中学受験が終了してすぐに、大学受験に必要な単元を学習し始めることになるわけですから・・・・・中学入試が終わったから、ホッと一息ついていると・・・・・とんでもないことになります。

 お父さんやお母さんたちは自分の経験をもとに考えてしまいがちですから・・・・・中学生のうちは・・・・・と油断しているうちに、落とし穴にハマル羽目になります。

 ですから・・・・・中高一貫校の進度についていっていないと少しでも感じたら、即、手を打ちましょう。後になって泣きを見ないように・・・・。


下剋上受験 桜井信一著 激熱・演習講座を絶賛開講中!(怒涛のトレーニング)(さくら教育研究所)

2022-12-20 | 日記

8割の指定席に2割の自由席があると私は思う

 10年ほど前から急増した教育書に、父親による子どもの中学受験レポートがある。わが子が中高一貫校に合格するまでの汗と涙の記録だが、子どもの受験に父親が熱中する理由が読むとわかる。

 塾選び、目標の設定、工程管理、やる気を喚起する方法、志望校選び、直前対策……。子どもの受験は会社の仕事に似ているのだ。中学受験は親子で挑む難事業。自分は子育てに関与してるぞ、という充実感も味わえますしね。

 桜井信一『下剋上受験』も父親による娘の中学受験体験記だが、ただし本書が類書と異なるのは、著者夫妻が中卒である点だろう。

 受ければ入れる高校に一度は進学するも「これでいいのか」という疑問から夏休み前に退学。15歳で社会人になった著者は転職を繰り返した。彼の父母も中卒だった。〈私の父は、私の母は、人生が辛くなかったのだろうか。私は今までずっと辛かった。羨ましいことだらけだった〉

 キッカケは娘に受けさせた全国統一小学生テストだった。結果は26393人中20000番台。このままでは娘を「負のスパイラル」に巻き込んでしまう。一念発起した著者は、娘が5年生の夏に中学受験を決意する。目標は女子の最難関校・桜蔭中学。塾にも家庭教師にも頼らない。〈スタートした日から受験まで一日も休まず勉強した。旅行どころか身内の冠婚葬祭も父娘で欠席するという常識のなさ。放課後から深夜まで毎日勉強した。一度もテレビを観ることがなく、公園にも一度も行かず、母親の買い物に一度もついて行かず、毎日毎日勉強した〉。

 阿部サダヲの主演で1月からはじまったドラマの原作だが、エンターテインメント性の強いドラマに比べると、原作はぐっと学習の内容寄りで、算数の難問にどう取り組んだかなどが語られる。

 目標校の定員は240人。〈あの240人枠は既に神童たちで予約満席のようにみえるが、8割の指定席に2割の自由席があると私は思う〉。受験のみならず子育てについて考えさせる好著。高学歴パパの本より哲学的かも。