岩政伸治研究室

白百合女子大学岩政研究室  ―場所は本館3階英文研究室の向かいです。

■ ベルマーク新聞とベルマークのHPに、『平和をつくった世界の20人』(岩波ジュニア新書)の書評

2013-09-10 13:55:53 | メディア
 ベルマーク新聞とベルマークのHPに、仲間と共訳した『平和を作った世界の20人』(岩波ジュニア新書)の書評が掲載されました。尾木ママの読売新聞での書評に続いての紹介です。

掲載HPより引用:「ベルマーク新聞の「読んでみたい本」のコーナーで20年以上、児童・生徒・PTA向けに、本を紹介し続けている児童文学者・鈴木喜代春さんの「書評コーナー」を、ベルマーク財団のホームページでもご紹介します。書評は3カ月に1度更新していきます。」。

URLは:http://www.bellmark.or.jp/open_space/index.html?wp_start=13

■ 青山学院大学のHPで『ソロー語録』が紹介される

2013-09-06 12:00:18 | メディア
学生からの情報で、青山学院大学経営学部経営学研究科のHPにて『ソロー語録』の引用の紹介文を見つけました。以下、引用:

「「森の生活」を書いた米国の随筆家ソローの言葉、「ほんの一瞬でも、お互いの立場から世界を見ることができれば奇跡が起こるだろう」『ソロー語録』(岩政伸治編訳)にあるように、自分の足元から世界を見る視点を持ち、同時に世界の動きの中に自分の生き方をすえて考える視点をもつことで、人は豊かになります。広い意味での国際感覚なり、地球市民感覚を持つ人だといえます。マーケティング学科の英語での愛称Aoyama Integrated Marketing School(AIMS)にも「目的意識をもった青山マーケティングの主導者たれ」という気持ちが込められています。 」

掲載URL:http://www.agub.aoyama.ac.jp/guide/marketing/

■ 3/11東日本大震災追悼@GLIDE

2012-03-14 09:55:47 | サンフランシスコ--シリコンバレー
サンフランシスコにあるグライド・メモリアル・チャーチ(Glide Memorial Church)はカウンター・カルチャーの担い手ともなったアメリカでもっともリベラルな教会だ。ここでは人種や国は関係なく、宗教の違いさえも超えて、ゲイ、レズビアン、ホームレス、あらゆる人々が同等に受け入れられる、多様性こそをもっとも尊ぶ場所だ。ここでは毎週日曜日に"Sunday Celebration"と呼ばれるゴスペルを発展させた集会が行われ、壇上にはコーラス隊に加えてギター、キーボード、ベース、ドラム、トランペットなどの演奏者が多様性を、生きていることを賛美する演奏が繰り広げられる。この集会は、この教会のセシル・ウィリアムス(Cecil Williams)牧師とその妻で詩人の日系アメリカ人、ジャニス・ミリキタニ(Janice Mirikitani)が1969年に始め、今まで続いている。

 3/11のGLIDEは東日本大震災追悼の場となった。歌と語りに合わせて壇上には震災の模様が次々と映し出された。激しい津波、がれきの山、悲しみに暮れる人々、手を合わせる子供たち。「私たちの心はいつもあなたたちのそばにいる」というメッセージに思わず目頭が熱くなった。

■ New York Times朝刊から -- Britannicaの百科事典が書籍として244年の歴史に幕

2012-03-13 20:09:06 | 岩政ゼミ課外授業@スタンフォード
百科事典として224年の歴史を持つブリタニカ・エンサイクロペディア(Britannica Encyclopedia)が2010年版を最後にペーパー・エディションとしての発行を中止すると発表。ニューヨークタイムズが伝えた。http://tinyurl.com/6r96pbu

 最近では電子版を使うことが多かったが、内容の大きな項目などをスクロールせずにいっきに読めるため、必要に応じて図書館に足を運んでいた。時代の趨勢とはいえ、図書館に入ってすぐにずしりと構えていたリファレンスが一つまた一つと消えていくのをみるのは寂しいものだ。音楽がレコードという媒体で売られていた時代には、ジャケ買いと呼ばれる文化があり、ツェッペリンやピンク・フロイドのアートワークで知られたヒプノシスのような芸術集団がいた。画像はピンク・フロイドの"A Momentary Lapse of Reason"、タイトルが、ジャケ買いした自分に対する皮肉のように聞こえておもしろかった。30インチのレコードが収まるジャケットがiPodに表示されるアイコンに取って代わられたように、装丁文化も衰退していくだろう。そうなるとリファレンスの重厚な装丁がその風格に一役買っていた図書館の趣もこれから変わっていくに違いない。

 デスクトップ用の大きなスクリーンならともかく、iPadやKindleの小さなディスプレー上で、指先を使ってスクロールしながらこれから読むことになると思うと何とも心許ないと思うのは僕だけだろうか。

■ ボブ・ディラン vs カリクレス

2012-03-07 17:35:19 | 岩政ゼミ課外授業@スタンフォード
← プラトン、『ゴルキアス』

「自分が不正を働くより、人から不正を働かれるほうが善い」といったのはソクラテスだ。この議論はプラトンが展開し、最近ではサンデルの熱血授業でもこの手の熱い議論が交わされていた。

プラトン の「ゴルキアス」の中で、 カリクレス は 哲学 にはまる若者を評価、哲学をしない若者たちは 自由市民 になれないとまでいう。僕は イマジン を歌う ジョン・レノン 、 ビート世代 や カウンターカルチャー を連想した。。

しかし、だ。彼は続けて、いい年をしてまだ哲学をしている連中は目を覚ましてやる必要があると言ってのける。 ヒッピー のままでは飯が食えないとうたう カリクレス の現実主義にも目を向けなければならない。落としどころはやはり中庸か。人気ブログランキングへ 日記@BlogRanking

■ サン・フランシスコ周辺のホームレス支援の現状

2012-03-07 02:18:58 | サンフランシスコ--シリコンバレー
← Menlo Aark駅の前で夜に行われるストリートチャーチの模様。

ホームレス支援のための炊き出しボランティアに参加。日本で長く携わってきたので慣れているつもりだったが、銃社会のアメリカでしかも夜の野外での活動ということで、かなり緊張した。不平等な社会に怒りを憶えるホームレスと支援者の神父の間で議論に。「親も死んだ。兄弟も病気で死んだ。神は不公平だ」「でも死んだのはあなたじゃない。生かされてここにいるじゃないか」厳しいやりとりにアメリカの一つの現実の姿を垣間見た。

■ 読売新聞に「平和を作った世界の20人」の紹介記事

2012-02-28 01:05:59 | メディア
2月10日付天声人語の「ソロー語録」紹介に続いて、今度は2月25日付読売新聞夕刊の10面に、共編訳「平和を作った世界の20人」(岩波ジュニア新書)の紹介記事が掲載されました。二つの本がほぼ同じタイミングで紹介されるとは、偶然とはいえ驚きました。こちらも第一章はソローの伝記から始まります。ちなみに今回、読売にこの記事を書いているのは「尾木ママ」の愛称で知られる教育評論家の尾木直樹さんです。

*画像をクリックすると大きい画面でご覧頂けます。

■ ヨシダシャノンちゃん、がん治療へのドネーションのお願い --スタンフォード日本人会MLより

2012-02-15 16:30:05 | サンフランシスコ--シリコンバレー
スタンフォード日本人会MLより転記:
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2011年クリスマス後、ヨシダシャノン(4歳)は脳のがんが発見され、Stanford付属の子供病院、Lucile Packard Children’s Hospital にて緊急手術を受けました。脳のがんは脳全体と脊椎に転移している悪性度の非常に高いハイリスク群のがんでした。ICUに1か月、その後放射線、抗がん剤治療をふくめたがんとの闘いを今も病院に入院中で治療しています。

12月中旬までプリスクールなど普通にこなし、元気に過ごしていましたが、突然の症状と病気の進行と日々変わる状況に日々暗闇の毎日でしたが、今は娘の命が続く限り貴重な一日一日を一生懸命生きたいと思っています。

主人は今仕事を無給のFamily Leaveとっており、彼女の病状落ち着くまで朝晩交替で24時間2人で娘に付き添っています。この先彼女の症状次第でどのように治療が変わるのかまだわかりませんが、アメリカの莫大な医療費は今までの1か月に及ぶICUでの治療、4度における手術、今後の治療など想像を絶する請求が来ているため、ぜひ皆さんからドネーションを頂ければありがたいです。すでにドネーションいただいている方、何度もメールをいただいている方にはご迷惑をおかけして申し訳ありません。みなさま一人一人の思いと募金が私たち家族とシャノンにとても力になっていただけること大変感謝しています。ありがとうございます。

このドネーションはシャノンのこれまでと今後の治療など特に保険でカバーされない多大な医療費に有効に使わせていただきます。

○以下ドネーション方法
チェックの場合:
-受取人名 Shannon Yoshida
-以下のドネーションアカウントに預金してくださいとのメモを追加してください。
- "Deposit check to account #: 5013298848"

チェック送り先:
Wells Fargo
1730 Saratoga Ave
San Jose, CA 95129

credit cardまたはPayPalの場合(英文):
http://www.giveforward.com/shannonyoshida

私は結婚後渡米5年、サウスベイエリア近辺に住む、娘と同じ年の子を持つ日本人ママグループに参加していますが、他にあまり交流がありません。アメリカ人の方、日本人の方問わず、エリア、年齢層問わず、みなさまのお知り合いの方にもできればメール転送していただけると助かります。
件名上記のような「ヨシダシャノンがん治療のドネーションお願い」とかにするとわかりやすいと思います。
よろしくおねがいします。

ありがとうございます。
ヨシダシャノン(4歳)
父 ヨシダ ロンマイケル
母 ヨシダさえこ

■ 天声人語に「ソロー語録」からの引用が紹介される

2012-02-10 00:33:57 | メディア
 朝日新聞2月10日朝刊の天声人語に拙訳『ソロー語録』が紹介されているとのメールを反戦詩人にして東洋大学名誉教授の郡山直先生から頂き、慌ててしまった。

 思えば今から10年前、学生が英語で読むにはハードルの高いソローを何とか読んでもらおうと、「今日のソローの名言」と称して授業の始めに紹介し始めた。この授業を知ったある出版社の編集者の方から、「本にしましょう!」という連絡を頂いたのがこの出版のきっかけである。したがってこの本は僕が出したと言うよりは、学生との化学反応と、聡明な編集者の手腕、その他様々な方々の力が合気道のように働いて、それでも私の作業が遅いために最後は力業で「えい、や」と世に出たものだ。ソローの名言が、震災復興の希望の言葉として紹介されるのは素晴らしいことだが、うっかり私の名前が出てしまったことには身が縮む思いである。
 でも一つ言えることがある。ペンは剣よりも強し!ソローが亡くなって150年近くたった今も、彼の言葉が人々を励まし続けている。人気ブログランキングへ 日記@BlogRanking

■ 文字の復権は可能か?--Appleの裏をかくTrader Joe'sの戦略

2012-02-04 02:08:43 | 岩政ゼミ課外授業@スタンフォード
 わがままでも変人でも、スティーブ・ジョブズが世界を変えたことは間違いない。彼は企業から消費者、開発者からユーザーの側に目線を移すことでパソコンをついには僕らのポケットに忍ばせることに成功した。それを実現するためにジョブズがやってみせたのは徹底的な可視化という作業と言っていいだろう。

 ゼロックス研究所で、それまで文字であふれていた画面が、石庭のようにシンプルなアイコンに置き換えられ、そのアイコンをクリックするだけで作業できると知ったジョブズは、当時墓石のようだったパソコンがポケットに入るまでをすでに見透かしたのかもしれない。今や時は可視化の時代で、イメージがまたたく間に文字に取って代わりつつあるようだ。

 ところがこの時代の流れにあえて逆行する連中がいる。それはかつてOSの覇権を争ったMicrosoftでもなく、活字を売り物にしている出版社でもない。エコフレンドリーな品揃えで人気の高い生鮮食料品チェーンのトレーダー・ジョーズである。視覚化の時代にあって彼らが提供する広告に食品の写真はどこにも見あたらない。そのくせ食品の説明にはなんと三段落もの説明が書かれているのだ。考えてみればメロンの写真を見たところでそのメロンがおいしいかどうかは判断できない。トレーダー・ジョーズはそれを「美味しいよぉー」と言葉巧みに読者を甘く誘(いざな)う。

"The Tuscan Cantaloupe ... (a)mong those qualities are the sweet aroma, rich flavor and distinct exterior grooves that indicate flavor and ripeness. This is a very sweet melon that makes an excellent breakfast or brunch addition, is excellent with ham or prosciutto and is super satisfying in a fruit salad. We're selling each Tuscan Cantaloupe, grown in the U.S., for $2.99."

パソコンの画面を竜安寺の石庭に変えたのがジョブズだとしたら、スーパーのチラシを『ハリー・ポッター』に変えたのがトレーダー・ジョーズといったらほめすぎか。文字をつづることを英語で"spell"というが、"spell"には魔法をかけるという意味もある。言葉の力はまだまだ捨てたモノではない。人気ブログランキングへ 日記@BlogRanking