選挙も終わりサボっていたけど、リハビリを兼ねて短くいこう。
(7) 易感染性 (つづき)
(V) サイトメガロウイルス(CMV)感染症(ヒト・ヘルペスウイルス5型(HHV-5)感染症)
サイトメガロウイルス(CMV、ヒト・ヘルペスウイルス5型(HHV-5))といってもかなりマニアックで、ほとんどの人が興味がないだろうと思う。なので今回は、興味掘り起し目的でその触りを。
先日みかけた、先天性サイトメガロウイルス感染症に関する指摘をツイッターから、
@Tanisennzo
【この差!!!】平成20年までの3年間でトキソプラズマ16人、サイトメガロウイルス140人http://www.nhk.or.jp/seikatsu-blog/400/130509.html … ところが、平成24年9月患者会設立・毎年トキソプラズマが数百人、サイトメガロウイルスはおよそ1000人と推計http://www.nhk.or.jp/seikatsu-blog/200/132144.html …
2012年11月9日
@Tanisennzo
NHK生活情報ブログ、9月8日の記事と9月29日の記事、トキソプラズマとサイトメガロウイルス母子感染の数がまったく違う。日本小児感染症学会の報告(平成20年までの3年間)と本年9月23日開かれた設立総会で患者会の顧問を務める長崎大学小児科の森内浩幸教授の推計の差。なぜか?
2012年11月9日
前者のツイート中のURLの記事は、それぞれNHKのサイト「生活情報ブログ」から、
妊婦さん確認を!母子感染の注意点
2012年09月08日 (土)
http://www.nhk.or.jp/seikatsu-blog/400/130509.html
妊娠中に感染すると生まれてくる赤ちゃんに障害が出るおそれのある母子感染について、5日、患者会が、注意点などをまとめたホームページを作り、公開しました。・・・
妊娠中の感染に注意を 患者会設立
2012年09月29日 (土)
http://www.nhk.or.jp/seikatsu-blog/200/132144.html
妊娠中の女性が感染すると生まれてくる赤ちゃんに障害が出るおそれがある病気の患者会が設立され、妊娠中の注意点などを広く呼びかけていくことになりました。・・・
以上によれば、大まかには次のことがわかるだろう。先天性サイトメガロウイルス感染症に関し(なお、先天性トキソプラズマ感染症に関しては、要すれば別の機会に考えることにしよう)
・年間の患者数が急増した可能性があること(2008年で年間約50人から今年(?)で年間約千人)
・今年9月に、患者会が設立されたこと
・患者会が公式サイトを開設したこと
患者数の2008年のデータの根拠は、日本小児感染症学会の研究班の調査らしい。日テレNEWS24から、
サイトメガロウイルス、新生児の感染が倍に
2012年5月11日 22:29
http://www.news24.jp/articles/2012/05/11/07205500.html
「サイトメガロウイルス」というヘルペスの一種に、生まれながらに感染している乳児は年間約50人と、15年前に比べて2倍になっていることが日本小児感染症学会の研究班の調査でわかった。
研究班が全国約2600の医療機関を対象に調べたところ、06年から08年の3年間で、胎内でサイトメガロウイルスに感染して生まれた新生児は140人だったという。年間にすると47人程度で、前回調査(92年から93年)の約2倍に増えていた。・・・ (強調は引用者)
患者数を年間約千人としている根拠は、必ずしも定かではないが、NHKでは今年の6月からそう指摘していたようだ。NHKのサイト「かぶん」ブログから、
解説)妊婦さん注意!サイトメガロウイルス
2012年06月28日 (木)
http://www9.nhk.or.jp/kabun-blog/600/124738.html
Q 未来ちゃん[先天性サイトメガロウイルス感染症の患者]のようなお子さんは、どれくらいいるんですか?
A) 現在、推計で、年間およそ1000人の子どもがこのウイルスによる障害を起こしているとされています。 その数は、ここ15年で、約2倍になっている調査もあります。 (強調は引用者)
仮に、近年患者数が急増したのであれば、患者会ができるのは自然な流れと理解できるだろう。従って、仮に近年急増したのであれば、何故なのか、というのが謎として残る。
ちなみに、患者会の公式サイトは、以下のものである。できたてホヤホヤの組織なのだが、かなり内容が充実したようにみえる立派なサイトである(思わず、何故だろうか、と考えてしまうのは悪い癖だろうか)。
先天性トキソプラズマ&サイトメガロウイルス感染症 患者会 (トーチの会)
http://toxo-cmv.org/