不知火電機な出来事

未来に限りなく・・・常に挑戦していきます。
機械関係の制御をしている電機屋さんです。

「短納期」

2019-05-20 00:05:58 | 日記

色々、難しい問題です。

以下抜粋

下請けは「短納期」の要求を毅然と断れるのか

4月に働き方改革関連法が施行され、長時間労働是正に向けた取り組みが動きだした。
しかし、このテーマで筆者がセミナーを行うと、大抵、下請の中小企業から
「単独で生産性向上や業務効率化を進めても、労働時間削減には限界がある。
取引先(主に大企業)から発注があれば、残業してでも対応せざるを得ない」という悩みが聞かれる。

実際、3月に経済産業省・中小企業庁が公表した「長時間労働に繋がる商慣行に関するWEB調査」によると、
直近1年間で、中小企業の6割で短納期受注が発生している。

その発生要因として、約8割の企業が「取引先からの要望への対応」を挙げており、
自社の強みとして短納期を実施している企業は2割に満たない。

さらに、短納期受注により、7割近い企業が「従業員の平均残業時間が増加する」と回答している。
大企業の働き方改革が、日本にある企業の99%以上を占める中小企業へのしわ寄せによって実現するのでは、
取り組みの裾野が広がらなくて当然であろう。

しかも、残業の上限規制は、大企業の方が1年早く施行となっているため、中小企業が法律を理由に断るのも難しい。

この取引関係の適正化をどう進めるか。残念ながら特効薬は見つからない。
ただ、発注側は想像力を働かせてほしい。
下請を「都合のいい存在」として扱い続けていては、その下請が疲弊しきってしまう。待っている未来は共倒れである。

一方、下請側は、無理な要求には毅然(きぜん)と対応したい。
それが難しければ、せめて発注者に自社の事情を知ってもらうよう、面談や事業所訪問、勉強会開催などを継続的に行う。

そして、ともにもうかる仕組みづくりに向けて知恵を出し合う。
「ビジネスチャンスを失うのでは」という懸念もあるかもしれないが、むしろその分、
付加価値を上げられないか検討してみる。このように、働き方改革を、取引先とのパートナーシップを見直す機会と位置づけたい。

なお4月より、労働時間等設定改善法において、
長時間労働につながる短納期発注や発注内容の頻繁な変更を行わないよう配慮することが事業主の努力義務となった。
下請法や独占禁止法違反への厳正な対処と併せ、下請企業が声を上げやすい雰囲気の醸成を望む。
(文=高橋美紀<中小企業診断士>)
日刊工業新聞2019年5月14日

経産省が金型管理に“目安”策定
 経済産業省は、金型などをめぐる下請け企業と発注企業の取引適正化に向け、型の廃棄や返却、
 保管期間など型管理の目安を策定する。
 今夏までに産学官の有識者協議会を発足し、議論を進める。
 自動車や素形材など型を使う業界の多くは型の所有や保管期間があいまいで、
 下請け企業から発注企業への“休眠型”の返却・廃棄が進まず、下請け企業は管理費用が負担になっている。
 型管理の目安を示し、各業界による自発的な改善を促す。

 協議会では主に型の返却や廃棄の手順、量産終了となった型の保管期間の目安などについて議論する見通し。
 目安の策定時期は今後詰める。
 各業界・企業が目安を参考に、型管理の適正化に向けた取り組みを円滑に進められるようにする。

 型管理をめぐっては、下請け企業が発注側の要請に基づき、長期間にわたって型を保管することが多い。
 下請け企業が管理費用を全額負担するケースも大半を占め、経営の圧迫要因の一つになっている。

 このため経産省は2016年9月に下請取引適正化に関する政策
 「未来志向型の取引慣行に向けて(世耕プラン)」を策定。
 17年7月に型管理の適正化に向けたアクションプラン(行動計画)を公表した。
 不要な型の廃棄の促進や管理費負担、保管期間を19年度末までに取引間で協議・合意すべきだと示した。

 ただ、経産省の調査によると、型の返却・廃棄について「概ねできた」
 と回答した受注側企業の回答は18年度が約2割、発注側は約4割で共に前年度比で横ばいだった。
 先進的な取り組みを実施する企業がある一方、未実施の企業が多く、進捗(しんちょく)にはバラつきがある。

 経産省はこうした現状を踏まえて目安を策定し、
 下請け企業と発注側が取引適正化に向けた協議を進めやすい環境を整備する。
 日刊工業新聞2019年4月17日


チャレンジ精神

2019-05-14 18:58:58 | 日記

色々難しいですね。

以下抜粋

不思議だ! 日本にはなぜ世界にインパクトを与えられるIT企業がないのか=中国メディア
米国のIT業界にはAGFA(アップル、グーグル、フェイスブック、アマゾン)があり、
中国にはBAT(バイドゥ、アリババ、テンセント)がある。
しかし、日本にはこれに匹敵する規模のIT企業は見当たらない。
中国メディアの今日頭条は12日、「なぜ日本には世界にインパクトを与えられるIT企業がないのか」
と題する記事を掲載した。

その理由の1つに、「チャレンジ精神」の違いがあると記事は分析。
IT企業には、新しいことにチャレンジする若者と、それを賛同し支えてくれる社会が必要だが、
中国にはそれがあり日本にはなかったと分析している。日本企業では若者は先輩の言いなりで、
チャレンジ精神のある人は異端児として社会から排除されてしまうと指摘した。

またこれには、日本企業のかつての成功が災いしたことが考えられるという。
日本の電子企業はいつのまにか世界の「頂点」に位置するようになり、
既存の道を進むだけで外の世界の変化に疎くなり、気が付いた時には遅れを取っていたと指摘。
これは成功しすぎてスマホへの切り替えに遅れ、アップルやグーグルなどの新鋭に負かされたノキアとも似ているという。

ただ、問題は企業側だけにあるわけではないようだ。
記事は、「日本の文化と消費者にも要因があった」と分析。
保守的な日本では、高齢化も進んでいるため、日本の消費者はネットショッピングが広まっても実店舗での買い物を好み、
スマホが出てもすぐに飛びつくことはなかった。
ここに「市場規模」の小ささが加わり、米国や中国と比べてIT企業の成長に不利な条件が揃っていたと分析した。

では、今後はどうだろうか。記事は、市場規模の違いからすると、
米国や中国のような規模のIT企業が発展するのは難しいと指摘している。
しかし、記事に対するコメントを見ると、意外にも日本企業の革新不足を指摘して、
中国を自画自賛するような内容に不快感を示す声が多く見られた。
「中国は人口が多かっただけ」、「日本にはソフトバンクがあれば十分だ」、
「日系車は国産車と比べられるか?」など、現実を見るようにという指摘が多かった。
中国のネットユーザーはIT企業の発展を冷静な目で見ていたようだ。


最初に造った1台

2019-05-10 08:03:11 | 日記

最初に造った1台が、これとはすごい。

以下抜粋

激動の時代を生き抜いたエンツォ・フェラーリが最初に造った1台
ご覧になっているこの車は、紛れもなく最初のフェラーリである。
ただし、名前はアウト・アビオ815 で、ロゴも異なり、フェラーリ社創業以前に造られた。
エンツォ・フェラーリはアルファロメオを去ったとき、スクーデリア・フェラーリを畳んで、
「4年間はフェラーリの名を冠したロードカーとレーシングカーを製造しない」
という取り決めに署名しなければならなかった。
しかし、1940 年春、エンツォにはレーシングカーを造る用意が調っていた。
そこで、スクーデリア時代と同じモデナのトレント・エ・トリエステ通りに新会社を設立する。
取り決めをかいくぐるため、社名はアウト・アビオ・コストルツィオーニとし、
念のためにロゴにも手を加えて、跳ね馬の前にレーシングカーを配した。
モデル名の815は、8気筒の1.5リッターエンジンを搭載していたに因む。
車は、コストパフォーマンスと先進的なアイデアを絶妙に組み合わせて、
その年のミッレミリアに参戦できるものに仕上がった。
シャシーはフィアット508 Cをモディファイし、
排気量を下げたフィアット1100の4気筒エンジンを2基組み合わせたような直列8気筒を完成した。
面白いことに、アルファロメオのパーツはネジ1本たりとも使っていない。
エンジンブロック、サンプ、バルブカバーは新たにアルミニウムで鋳造。
5ベアリングのクランクシャフトと16のカムを備えたカムシャフトも特注した。
プロジェクトを率いたのは、アルベルト・マッシミーノ(1938年からフェラーリと組んできたエンジニア)
とヴィットーリオ・ベレンターニだった。
まるで風が成形したかのようなボディをデザイン、製造したのは、
ミラノのカロッツェリア・トゥーリングだ。
材質は、高価だが非常に軽量なイタルマグ35と呼ばれるマグネシム合金だった。
2台が製造され、シャシーナンバー815/020はロタリオ・ランゴーニ・マキャヴェリに、
よりベーシックな815/021はアルベルト・アスカリに与えら
れて、1940 年のミッレミリアに参戦した。いずれも完走はならなかったものの、高い潜在能力を示した。
数カ月後にイタリアは第二次世界大戦に突入し、その後6 年間というもの、
レーシングカーは夢のまた夢となった。
ようやく平和が戻った1947年8月11日に、
815/021はエンリコ・ベルトラキーニのドライブでペスカーラでのレースに出走する。
その際、スタートですぐ前のグリッドについた車こそ、
フランコ・コルテーゼの駆るフェラーリ125 S、フェラーリが初めて自分の名前を冠したレーシングカーだった。
815/020はクラッシュし、1950年代初頭に姿を消した。
一方、アスカリの815/021(写真)は激動の時代を生き抜き、
現在は個人のコレクションとしてモデナ近郊に保管されている。

 


日米中のスパコン競争

2019-05-04 10:38:12 | 日記

以下抜粋

日米中のスパコン競争 世界最速目指す「ポスト京」の製造が開始
スパコン世界最速を巡る競争、「ポスト京」の勝算

 2021年ころに世界最速を目指す次世代スーパーコンピューター(スパコン)「ポスト京」の製造が始まった。
理化学研究所と富士通の共同開発により、11年に世界最速の座を射止めた「京」の後継機で、
エクサ(100京)スケールの計算能力を射程に入れる。
スパコンはハイテク競争の象徴。
令和に至る平成30年間はコンピューター開発の頂上決戦として、日米間で火花を散らしてきた。

ベクトル時代 米クレイが先駆者
 90年代前半―。パソコンは16ビットから32ビット機へのシフトが本格化し、
 業務用では64ビットの縮小命令型(RISC)プロセッサーが登場するなど、コンピューター業界は活気づいていた。
 当時、スパコン商戦は多数の演算を一括処理するベクトル型の専用プロセッサーが全盛期にあり、
 米クレイが先駆者として名をはせていた。
 その後、汎用プロセッサーで構成するスカラ(並列処理)型が台頭し、スパコンの勢力図はスカラ型へとシフトした。
 ベクトル型にこだわったのはNEC。
 半年ごとに更新されるスパコンの性能評価ランキング「トップ500」で、
 NECが海洋研究開発機構に納入した「地球シミュレータ」が02年に断トツで1位となり、
 2年半に渡り世界1の座に君臨した。
 地球シミュレータは日本の実力を世界に知らしめたが、04年に米IBMに1位を奪取されてからは、
 日本勢はスパコンの性能番付の上位からは遠ざかった。
 スパコンは開発投資が膨大なことから“金食い虫”ともやゆされていた。

京速時代 基幹技術、位置付け明確
 日米再逆転から7年―。理研と富士通が共同開発した“京速マシン”がトップ500で、1位の座を射止めたのが11年。
 京の開発を巡っては、政府の事業仕分けで「2位ではだめなのか」と、やり玉に挙がった。
 これには日本の歴代のノーベル賞受賞者5人がそろって抗議し「2位ではどうか、とは愚問。
 科学や技術を全く知らない人の言葉だ」と指摘するなど、国家基幹技術としてのスパコンの位置付けが明確となった。
 スパコンの心臓部であるプロセッサーの開発は、微細化によるトランジスタの集積度の向上と、
 消費電力をいかにコントロールするかが課題となる。
 富士通の本車田強AI基盤事業本部プロセッサ開発統括部長代理は「ムーアの法則(集積度が1年半―2年ごとに2倍になる)
 に沿って進展する一方で、周波数は消費電力に伴う問題で05―07年ころに頭打ちとなった」と指摘する。
 これを受けて、プロセッサーの技術進化はマルチコア(複数回路)化や、
 一つの命令を同時に複数のデータに適用する「SIMD」方式の拡充へとシフト。
 さらに10年代からは画像処理半導体(GPU)などのアクセラレーターが台頭した。

トップ500に新潮流 米が中国に待った 
 こうした変革の中で頭角を表したのが中国勢。トップ500で世界1位に踊り出たのがここ数年の兆候だ。
 これに待ったを掛けたのはIBM。米エネルギー省傘下のオークリッジ国立研究所に納めたスパコン「サミット」で1位を奪回した。
 直近の2018年11月のランキングでもIBM機が1、2位だった。サミットでは「CPU(中央演算処理装置)+GPU」
 という異なる種類のプロセッサーを組み合わせ、
 用途に応じて得意な処理を分担させる「ヘテロジニアス(異質の)コンピューティング」を志向した。
 IBMは専用機としてのスパコン開発は選択しなかった。
 CPUを担う独自プロセッサー「パワー9」と、米エヌビディアのGPU、
 業界標準の「インフィニバンド」に準拠した米ベラノックス製の接続方式を組み合わせ、3社連合で米エネルギー省の要求に応えた。
 エヌビディアはGPUの高速処理に当たり、プロセッサー間をつなぐ汎用の通信規格「NVリンク」を提唱。
 IBMはNVリンクをいち早くパワーに取り入れるなど「それぞれが得意とするオープン技術を出し合い、
 エネルギー省が示す仕様を満たした」と間々田隆介日本IBMサーバー・システム事業部コグニティヴ・システム事業開発AI推進部部長は説明する。

アームの台頭 知財生かし存在感
 もう一つの潮流は、英アーム仕様のプロセッサーを搭載したスパコンの台頭だ。
 プロセッサーは“ポストインテル”としても有望視されている。
 米マーベル傘下のカビウム(カリフォルニア州)が開発したアーム仕様のプロセッサー
 「サンダーX2」は、米ヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)、米クレイ、台湾ギガバイトの3社が採用する。
 ポスト京の心臓部である新型64ビットプロセッサー「A64FX」もアーム仕様。
 A64FXは命令セットに加え、ハードウエアの実装もアーム標準に基づき、アーム標準の他のソフトウエアも動く。
 これが富士通の従来のスパコンとは大きく異なる点だ。
 富士通は京では高性能サーバーで実績を持つ「スパーク」プロセッサーをベースに独自にCPUを作り込んだが、
 ポスト京ではアーム仕様に切り替え、長年培ってきたプロセッサー設計の知財を結集し、理研とのタッグで首位奪還に挑む。
 「A64FXのマイクロアーキテクチャーは当社独自のもの。
 これに磨きを掛けて、アームのエコシステム(協業の生態系)の中で存在感を示したい」と本車田部長代理は語る。
 ポスト京は令和3年ころに世界最速を目指す。