day by day

癒さぬ傷口が 栄光への入口

9・24ドキュメント ~3~

2004-09-24 | モウギュウ。
どさくさまぎれに前に出て柵のところへ辿り着くと、最前列にいた姐さんと目が合った。
「やったねえ!」と握手をして、突然
「これで本当に終わりなんだ」ということを思い出してしまった。
試合中は、本当は実感などなかった。
でも、これで、本当に・・・・・・・・・
ここで、あのユニフォームを着た選手たちがプレーすることはもうないのだ。

永遠に。

二人で抱き合って、声を上げて泣いた。

ヒーローインタビューはなかった。
最終戦なのに、監督挨拶もなかった。
(どうやら球団側意向だとあとで聞いたらむかつくが、そのときにはそんなこと気付きもしなかった私)
選手たちが、回ってきた。
優勝したときのように、テープを投げて。
力の限り手を振って。
「ありがとうー!」
と何度も叫んだ。
その頃にはもう声は枯れてしまって、他の歓声に掻き消されていただろうけど。
ライオンズの選手たちはベンチ前で整列していてくれた。
一人一人と握手しているのが見える。
柵のところだからドームビジョンにそれが映ってるのが見えた。
一周すると、全員が整列した。記念写真を撮るらしい。
貴久の遺影も、一緒に写真に収まっていた・・・・・。

終わったあと、二次会が始まった。
ライオンズファンの人たちも残ってくれていた。
ありがとう。最後までいい戦いをありがとう。
バフィとファルルが出てきて、紙に一枚ずつ何かを書いてグラウンドに並べ始めた。
5枚並んだ紙には、「ありがとう」と記されていた。
何度も深く礼をしていたバフィ。
ありがとうバフィ。ありがとうファルル。
バファローバレイに帰るのかな。
多分、先に帰ったカペロットとバルバロックもお疲れさまって迎えてくれるよ・・・。

一旦、二次会が終了してドーム外に移動。その時点ですでに11時半ごろになっていたけど。
私は、終電の時間の関係で12時前にはそこを離れたけど、それは1時ごろまで続いていたらしい。

翌日の新聞には、終わったあとも席を立たず
経営者に出てきて謝罪と説明を求めて座り込んでいた人がいたそうだ。
出口には「ファンの皆様へ」と書いた張り紙だけがあって、そこで怒りの声を上げている人で溢れていた。

でもねぇ、私は思う。
こんな時に、あの山口だの小林だのの姿が見たいか?声が聞きたいか?
私は嫌だ。
今夜だけは、ただただ「バファローズ」の最期を悼みたい。
誰かが、延々と続く三次会を見て「今夜は通夜なんだな・・・・」と言った。
賑やかで、嬉しいけどこの上なく悲しい、バファローズのお通夜。

さようなら、大阪ドーム。
さようなら、36通路。
さようなら、バファローズ。

数え切れない笑顔や涙をありがとう。

【9・24ドキュメント1 2
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2 Comments

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アップお疲れ様でした (ackie)
2004-10-17 22:59:18
実際これ見ていまさらながらにこみ上げてくるものが・・・

最後の勇姿を見られたことがせめてもの救いかなぁ・・・



ただ星野の打席は本人も色々考えてたんでしょうね

なんとか礒部まで回したい・・・

そのために必死でバントを試みてましたから

星野、阪神の時から地味ながら大好きな選手の一人でした

あれが最後の一花になるのかなぁ・・・



いまだ、行き先の決まらない選手の不安・・・

来年はどこのユニフォームも着ていない選手だって

出てくるかもしれないし・・・

一日も早くバファローズの選手全員(は無理だろうけど)の笑顔が見たいですねぇ・・・
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星野ー (さいん)
2004-10-17 23:33:39
そうそう、バント構えのこと書くの忘れてた(汗)

直しておきます。

ありがとうございました!!



終わってすぐに書いてたら試合中のもっと細かいエピソードも書けたんですが

なかなか書く気になれずにいたら細部をずいぶん忘れてました…。

やっぱり人間、印象の強い場面以外はわりと早く忘れていってしまうものなんですねぇ。



ベテランだけに星野の行方も気になります。

栄二さんも引退においこまれるの濃厚らしいし…。

まだまだ心休まりませんね…。
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