保険の疑問にお答えします!

千葉県で保険FPとして活動する筆者が生命保険、損害保険、相続などの疑問にお答えします。

たばことガンにはやっぱり因果関係がある!!

2007-03-30 10:49:42 | 保険
 よく、たばこを吸うと肺ガンになるという話を聞きます。さてそれは果たして本当でしょうか。それについてある雑誌にこんな見出しがあり、気になって購入して読んでみました。「ガンの嘘」。てっきりガンとたばこの因果関係を否定する内容かと思い読んでみると、それどころか、たばこによるガンの発症リスクの高さを改めて認識させられる内容となっていました。
 現在、日本人男性の2人に1人、女性の3人に1人ががんにかかっており、特に40歳代以降になると指数関数的に急増するそうです。指数関数的とはどういうことかというと、高校の数学で習った対数関数を思い出して下さい。10の2乗をlog2と表すものだといえば思い出して頂けるでしょう。つまり40歳代以降、2倍3倍になるどころか、10倍、100倍に急増するということです。
 部位別に見ると世界的に胃ガンの罹患率は低下しているものの日本においては肺ガン対策が急務となっているようです。肺ガン死亡率は他の先進諸国では減少傾向にあるのに日本ではせいぜい横ばいとなっています。その要因は明らかにたばこであり、日本におけるたばこの害に対する意識の遅れによるものです。たばこによる相対危険度(たばこを吸わない人に対する喫煙者の罹患リスクの高さ)は口腔がん・咽頭ガンが3.4~14.1倍、肺ガンが12.7倍(女)~23.3倍(男)となっており、たばこによる相対危険度の高さがわかるかと思います。
たばこの怖い点はたばこを吸う本人のみでなく、副流煙による周囲の人の受動喫煙です。本人がそのリスクを承知していながら吸うのであれば全て本人の嗜好の問題であり、たとえそれを原因としてガンに罹患したとしても自己責任の範囲でしょう(ただし、罹患による家族への責任の問題はありますが)。しかし副流煙による受動喫煙により、全く無関係の人にまで罹患のリスクを負わせるのは無責任で、自己中心的であると言わざるをえません。
 日本における「煙害」に対する意識の遅れについてはたばこ会社と研究者との癒着と無関係ではないところですが、それについてはここでは敢えて伏せさせて頂きます。もし、ここに紹介した内容に興味がある方は東洋経済の3/24号を参照下さい。