保険の疑問にお答えします!

千葉県で保険FPとして活動する筆者が生命保険、損害保険、相続などの疑問にお答えします。

タミフルって本当に効くの?

2007-03-13 10:51:39 | 保険
 久しぶりの更新です。今回は直接保険に関係するわけではないのですが、周辺知識ということでタミフルについて述べてみたいと思います。
先日タミフルを使用した未成年の自殺や異常行動が報道され、不安に思っている方も多いと思います。ではタミフルとは何なのでしょう。
 タミフルは2001年に抗インフルエンザ薬として発売され、インフルエンザの特効薬として使用されてきました。
しかし。実はタミフルはインフルエンザであれば必ず効果があるというわけではありません。実はタミフルはAソ連型には効くけれども、A香港型には効かないということが臨床により確認されています。実際に日本で最も多いのはこのタミフルが効かないA香港型であり、全体の約半数を占めています。
また実際に効果があるとされる型のインフルエンザに対してタミフルがどれだけの効果があるかというと、服用しない場合より1日程度早く治るようです。また現在では主にインフルエンザにかかってから服用されていますが、厚生労働省に対して予防薬として使用できるように申請されているようです。
 これまで日本では一種のタミフル神話のようなものが信じられてきましたが、実際の効果は上述の通り未使用時よりわずか1日早く治る程度であり、しかも効果が認められるインフルエンザの型がごく一部に限られているなどの点からすると、絶大な効果が必ずあるとは言いがたいものがあります。それに対して副作用は腹痛、下痢、嘔吐などが確認されており、また今回の報道にあるように異常行動を引き起こす恐れがあることより、その効果と副作用のバランスを総合的に考えるとタミフルの使用は慎重にすべきといえるのではないでしょうか。
 またタミフルの使用が原因と考えられる一連の異常行動・自殺について厚生労働省がその因果関係を認めようとしないことを疑問に思った人も多いでしょう。実はタミフルは世界の総使用量の約7割を日本が消費しており、タミフルを生産するアメリカの製薬会社にとってはいい「お客さん」なのです。しかも一部報道によるとその製薬会社のCEOは前国務長官のラムズフェルト氏であるため、政治的な圧力がかかったのではないかとも言われています。
 これでもあなたはタミフルを使用しますか?愛するわが子に使用できますか?
なお、もっと詳しくタミフルについて知りたいという方は「医者には聞けないインフルエンザ・ワクチンと薬」(ジャパンマシニスト発行)をご覧下さい。この本はインフルエンザや風邪の「本当」を詳しく教えてくれています。