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岸本周平 Blog

和歌山 民主党 衆議院議員
岸本周平 汗と涙の日々!

中川恵一先生著「がんのひみつ」

2008年04月25日 23時44分53秒 | Weblog
 (中川恵一先生著「がんのひみつ」朝日出版社、2007年、本体680円)
  
 先日のエンジン01文化戦略会議の総会後、東大病院放射線科準教授の中川恵一先生の講演会がありました。「エンジン塾」というかたちで、年に数回あります。その内容がショッキングだったので、少しご披露します。興味のある方は写真の著書をお読みください。10万部売れたそうです。

 日本人のがんになる確率は2人に1人。3人に1人はがんで死んでいます。人間の細胞は約60兆個。1日8000億個の細胞が入れ替わるそうです。細胞分裂をした時に、完璧なコピーができればよいのですが、約5000個はDNAの複製に失敗します。これががん細胞です。ところが人間の免疫力はすごくて、リンパ球がこのがん細胞を殺してしまうのです。つまり、毎日、私たちの体の中で、リンパ球が5000勝0敗の戦いをしてくれているとがんにならないのです。

 もしも、1敗でもすればがん細胞は生き残り成長します。ただし、1センチの大きさになるのに、普通のがん細胞では20年から30年かかるそうです。長生きするとがんが増えるのです。老化によって、がんが発見されやすくなるし、そもそも免疫力も落ちてくるのでしょう。

 問題は、がん対策が遅れてきた結果、この10年間でアメリカではがん死亡は減り、日本では依然増え続けていることです。世界一の長寿国イコール世界一のがん大国になっているのです。しかし、がん死亡を減らすことは可能だと中川先生は断言します。がんの中でも、乳がん、子宮がん、大腸がんは検診の充実で早期発見すれば死亡を減らせるそうです。日本では子宮がんなどの検診受診率は約1割(2003年)なのに、アメリカやイギリスでは約8割となっており、日本は全く遅れています。また、「がん登録」の制度がないので、国全体の正確ながん患者の統計がなく、科学的な対策が立てられないとのこと。先生のお話では、科学的根拠の乏しい「メタボ検診」よりもがん対策に予算を使うべき!とキッパリ。

 これまでの経緯もあって、がん治療は手術が中心でしたが、欧米のように「放射線治療」をもっと活用すべきであるとの主張をされていました。しかし、放射線の専門家は500人。対する外科医は10万人。多勢に無勢で、「世界の常識が日本の非常識になっている。」となげいておられました。ただし、「がんの種類ごとに別の病気だと考えてもらいたい。対処の仕方は全部異なるが、日本人はがんをひとつの病気だと思っているので、問題が多い。」そうです。
         
             私たちのために。
             私たちの子供たちのために。  
             私たちの大切な人のために・・・。
             信じられない政治に終止符を打つ。
             そして、信じられる政治を創るために。


岸本周平 公式サイト



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3 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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あらゆる病が… (尾崎元昭)
2008-04-26 20:06:00
あらゆる病が免疫力の低下によって発生するようですね。

僕はプルーンその他で将来の病気に対処しています。

岸本兄にはぜひ長生きしていただいて、日本の政治を

改革していただきたいです。

共に150歳まで生きましょう。
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Unknown (無茶苦茶古い選挙スタイルの支援者)
2008-04-26 21:33:44
都市と地方との経済格差は認めるけど、医療格差は認めるわけにはいきません。人間の生死にかかわる事が都市では助かるけど、地方では助からないというのではとても地方では住む気にはなりません。言い方は悪いですが、高齢で癌にかかって亡くなったというのであれば、あきらめもつくけど、小さい子供を残して亡くなった方の心中を思うと心が痛みます。先進医療だけでなく、大衆医療の充実を実現してほしいと思います。以前、神戸市が先進医療を充実して世界から患者を呼び込むという企画を立ち上げたと新聞に記載されてたと記憶していますが、それを読んで先をこされたと思いましたねぇ。正直くやしかったですよ。政治経済NO.1が東京なら、住みたい町NO.1は和歌山になってほしいと思います。そのためにも自分は努力を惜しまないつもりですけどね。周平さん、力貸してくださいね。
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応援してます (後輩)
2008-04-26 23:48:21
同感です。私の親戚にも、東京や神戸の病院に入院した人がいます。本人も家族も大変でしたが、先進医療を受けたい受けさせたいというのも当然だと思います。今日のブログを読んで、検診の重要性がよく判りました。なぜか、「病は気から」という言葉も頭をよぎりました。


ところで、話は変わりますが、経済学者でもある周平さんの円ドルレートの予測どおりになってきつつありますね。
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