法統相続の心得は、親御さんの気持ちに生まれる迷い悩みを適切に処理し、更に子供の心理を、自分の感情に流されることなく正確に掴むことが大事です。信心を根本に御本尊様を忘れることなく、勤行唱題を基本に法統相続について御本尊様から智慧を頂き、法統相続に経験豊かな壮年・婦人部の方から御教示頂くことが重要です。
信心をする同じ年齢の子供を持つ家庭で、しっかりした子がいると、そこに劣等感が生まれる場合があります。同じ年齢でも、個人差がありますので余り気にする必要はありません。焦らずに地道に、幼少の頃から法統相続を着実に行うことです。親御さんは、マイナス思考になることなくプラス思考になりましょう。
法統相続は、仕事や家事に紛動されます。法統相続だけに集中することが非常に困難となりますが、勤行唱題を根本に時間にけじめを付けて、確実に法統相続を行うことです。
法統相続だけでなく、仕事や生活にも注意力を回さなければいけませんので、親御さん自身の気持ちが引き締められ、堕落しない生活を維持することに繋がります。つまり、円満な生活「我此土安穏」な境界に向かうことになります。怠慢な気持ちを起こすことなく、御本尊様を信じて精進しましょう。
子供に礼儀作法を教えていくことで、所作仏事に繋げていきます。子供に挨拶などの礼儀を教えることで、他の人が礼儀正しさを見たときに、信心すると子供は正しくなるという気持ちを生み折伏に結びつきます。礼儀作法が法統相続には大事であり、それが子供の友人関係を円滑にします。
法統相続では、過保護や過干渉にならないように、子供との距離を上手く保つことです。子供の親離れや親の子離れも時期が重要です。世の中にある子育ての情報を多く取り入れ、法統相続に活用することで育成を充実させます。
子供が、一人で十分に自行化他が出来るように、育成することが要求されます。焦らずに子供の能力にあわせ行います。時には厳しさや優しさを持ち子供の発心を促していきます。子供は持続性が未発達です。親御さんは、出来ないからといって感情的にならず、また高望みせずに、子供の能力を十分把握し教化育成するようにしましょう。
謗法に対しては、毅然たる態度で厳しく教えることが大事です。成人してから教えるところには、我見が強く心を覆っているために難しい面があります。しかし、小さい頃から謗法に対しては、日蓮大聖人の御精神のもとに教えることです。子供が成人し結婚したとき、子供が出来てその姿勢が受け継がれていきます。ここに法統相続の重要性があります。日蓮大聖人の教義を教えないと言うことは、知らぬ間に、世間に蔓延する謗法の思想に、心が汚れていくことを恐れなければいけません。
法統相続を行うことで、自然と子供の教育が出来ることになります。信心を教えると言うことは、仏法のことだけではなく、視野が広がり子供の成長を高めます。
法統相続には、三大秘法の御本尊様が一番大事であり、時の御法主上人に信伏随従する信心が大切であることも教えます。「下種三宝様」や「主師親の三徳」を正しく教え、末法万年といわれる未来に正しく伝えなくてはいけません。子供に信心を教えないと言うことは、謗法を世の中に蔓延させ、不幸な現証を多く作らせることになります。
法統相続の心得は、日蓮正宗の寺院に参詣することで、自然と親御さんの身に付きます。
