正林寺法華講員手引書

『折伏・家庭訪問・教化育成・法統相続・教学研鑚・邪義破折・支部組織の充実強化に活用』 法華講正林寺支部 正林編集部

主師親三徳の「主徳」とは

2005-11-21 | 手引書⑥

 「主師親の三徳」を全て具えられているのが宗祖日蓮大聖人です。主師親という主人・師匠・両親が世に存在しても、本来の徳を具えておらず形骸化しているのが現実です。主師親が形だけであるために、御主人を御主人と思わず、師匠を師匠と思わず、親を親とも思わない時代になっています。つまり、主人・師匠・両親を蔑ろにする風潮があります。まさに末法濁悪といわれる世相を露顕しています。この背景には、正法を信じない誤った思想に執着するところから来ています。この考えを改め、御本尊様を受持し信心に励むところに、本来の主師親三徳を具えていきます。
 「主徳」とは、主人の徳です。家庭を持ち御主人をお持ちの奥様は世の中に多くいます。信心をしないために、徳が薄れた御主人を見下して愚癡をいう奥さんが横行しています。末法は本門戒壇の大御本尊様から離れると主人の徳を失い、夫婦仲が悪くなります。御本尊様に境智冥合し、主徳を具えれば家庭が円満になります。日蓮正宗を信心して御主人の「主徳」を蘇らせることが大事でしょう。信心していない御家庭の方は、いち早く日蓮正宗に入信すべきであります。そして支部講中においては折伏をして、信心していない御家庭に「主徳」を施すことが必要です。「主徳」を施すとは、家庭円満を施すことです。
 入信未入信に関係なく、御主人に徳が余り見受けられない場合は、御本尊様に「主徳」が全てありますので、日々の勤行唱題を怠ることなく智慧を頂くことで「主徳」を感じることが出来ます。非常に有り難いことです。「主徳」を具えるには「信行学」が必要になります。「信行学」は、日蓮正宗の寺院に参詣し、御住職様から尊い御法話を賜ることが大事です。そして生活に活かすことで「主徳」を自然と具えていきます。この「主徳」を具えた身をもって折伏を行ずることで、社会に「主徳」が蘇り、大聖人が仰せになる「立正安国」が実現します。
 今の日本の現実は、「主徳」である主人の徳を磨く行いが疎かになり形骸しています。日本の未来は「主徳」を育てることで経済全てを立て直すことが出来ます。更に「師徳」と「親徳」をも日蓮大聖人の仰せの如くに行えば、日本の政治経済は安定します。「主徳」をはじめとする「主師親の三徳」を失っているために不安定な社会が出来ているのであります。
 『御義口伝』に、
 「主の徳は我此土安穏の文なり」(御書1771)
と仰せのように、「主徳」を重んじることで、家庭という環境が「我此土安穏」に変わります。つまり、この文とは法華経如来寿量品第十六の経文であります。勤行唱題を地道に行うことで、失いかけていた主人としての「主徳」を取り戻し、奥様からも信頼され、家族における「異体同心」が築き上げられます。心に生まれる障魔を信心で払拭させ日蓮大聖人の魂である御本尊様と一体になれば、心の災いも姿を消します。姿を消したところに「仏界」が顕れてきます。この「仏界」を生活のあらゆる場面で持続させることにより、御主人の「主徳」を身に顕現され「我此土安穏」な境遇に変わります。
 「主徳」を失いかけて悩んでおられる御主人様や、「主徳」を失っている御主人様をお持ちの奥様は、日蓮大聖人の教えを信じ「主徳」を磨くことが先決です。そこに家庭の幸せがあります。信心をして御本尊様から「主徳」を頂きましょう。