湘南ライナー日記 SHONAN LINER NOTES

会社帰りの湘南ライナーの中で書いていた日記を継続中

ルオーで正論加齢

2007-08-11 00:17:13 | B食の道


暑い時にこそ、熱い食べ物で暑気払いを。
というのは大嫌いだ。
ところが、よりによってこのとんでもなく暑い日のお昼に、それをやってしまった。
出かけたのは『ルオー』。東大の正門前にある古い喫茶店だ。
「暑いけど加賀屋あたりなら」といって坂を上りはじめたこの方を、なんだかんだ言いくるめながら、本郷三丁目交差点を渡り、赤門を越え、あの店を過ぎてさらに先へ。


レトロな店内に足を踏み入れたとたん、スパイシーなカレーの匂いが鼻の奥を突き刺した。
「お二階へどうぞ」と導かれ席へ。かわいい椅子に腰を下ろすと、どっと汗が噴き出す。
なぜこんな日に、こんなところまで歩いてきて、しかもカレーを食おうというのか。
理由は簡単だ。
そこにカレーがあるから。って理由になってないって?
いいじゃないですか。うまいものが食えれば。苦労を乗り越えて食べるものは、うまさ100倍っていうし(誰が言った?)。
でも、ほんとにうまかった。思ったよりも辛くて驚いたが、どんどんイケた。
さっきまで暑くてハーハー言ってたのが、今度は辛くてハーハー言ってる。
一旦おさまりかけていた汗が、また勢いを取り戻して汗腺全開だ。
品のいいお店の方が察して氷水を補充してくれるのだが、その作業は、もう『わんこそば』状態(あるいは底抜け脱線ゲーム状態)。
なんでこんな思いをしてまで、どうしてこんなに急いで食べなければいけないのか。
理由は簡単。
だってカレーだからだもん。
見渡せば、誰もがカレー(品名はセイロン風カレー)を夢中で食べている。でも、実は店内には静かにクラシックが流れ、落ち着いた雰囲気。ひとり読書などするにも持ってこいの場所なのだ。
などと思いつつ食後のコーヒーを飲んでいると、そろそろ時間だ。
艱難辛苦を乗り越えたからこそ飛び切りうまかったカレーだが、なんと食べた後にも苦難の道が待っていた。
僕たちは、来た道のさらに10倍の汗と共に加齢臭を噴き出させながら、炎天下、むせ返るような照り返しの中、息絶え絶えにオフィスにたどり着くのであった。



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