新しい船の進水式にあわせて船主に贈るという大漁旗。その染めを生業にしている県内唯一のお店が三崎にある。
今日は、そこで行われたミニ大漁旗染めの体験に参加した。先日歩いたツアーのシリーズである。
とはいっても、あらかじめ選択しておいた図柄の布地に、刷毛で好きな色に染めていく。まぁ塗絵みたいな作業である。
ただ、柔らかく目の荒い布、滲みやすい染料というところが難しい点。でも、僕の隣では小学生の女の子がスイスイ刷毛を走らせている(笑)。
「いつもはピンクが人気なんだけど今日は出ないなぁ」
と職人さん。
ところが、選んだ図柄のメインであるクジラをピンクに染めたのは僕です(笑)。
「いつだったか、芸能人の女の子が、やっぱりピンクのクジラにしたなぁ」
あれ~、ちょっとガッカリ。
それに比べ、一緒に参加したおっさん二人旅(おっさん二人飯)メンバーの出来は秀逸だった。マグロも波も立体的に見えるぞ。
「この手法は参考にさせてもらう」とプロにも褒められたほどだ。マグロの図柄はいかにも大漁旗っぽくて迫力があるなぁ。
さてさて、染めは1時間半ほどで一応できあがり。この後の工程をプロに任せて終了である。一体どんなミニ大漁旗に仕上がるのか、後日送られてくるとのことで、その日までまた楽しみが膨らんだ。お正月は玄関先に掲げておこうかな(笑)。
僕が子供の頃、房総半島の先端に近い父の実家で、祖父から聞いた話を思い出す。
丘の上に建つその家の窓から海を見ていたら、こう言った。
「水平線の向こうから船が“上って”くる。船に大漁旗が見えると、みんな坂を駆け下りて港に向かったものだ」
その光景が見えてくるようだった。
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