湘南ライナー日記 SHONAN LINER NOTES

会社帰りの湘南ライナーの中で書いていた日記を継続中

愛じゃない!恋じゃない?

2009-03-24 23:56:45 | 思い出日和


午後、仕事で鶴見駅からバスで大黒埠頭に。
ベイブリッジのたもとに立つと、20年ほど前、ある女性と交わした約束を思い出さずにはいられなかった。
(おいおい長くなりそうだぞ、簡潔にな)

それは、あるウィークデーの午後。当時まだ恋人同士だった妻と、完成して間もないベイブリッジを渡りスカイウォークにやってきた。
ガラガラの駐車場に車を停めて歩き出すと、ドラマのロケに出くわす。有名人がぞろぞろ。ただ、見学者はぼちぼちだった。
その現場から少し離れた所に、いわゆるロケバスが停まっている。真ん中のドアが開いていて、人影が動いたような気がした。
目を凝らすと、当時大好きだった女性タレントが、こちらを向いて座っていた。
「あっ!早見優ちゃん」
と思った瞬間、彼女は見られているとは知らずアクビを始めたのだ。もちろん手で口を覆ってはいるものの、真正面に立っている僕の存在に気づいて驚く。
ここからだ、まるでドラマのような展開で、二人は固い絆で結ばれていくことになるのは。
「しまった!」
という表情を見せながら彼女は、口の前に広げていた手の人差し指だけを立てた。
そう、「シー」「内緒」というポーズをとったのだ。
そして、潤んだ瞳で僕だけを見て、こう言った。
「いま見たことは、これから先もずっとずっと、二人だけのヒ・ミ・ツ」と。
いや、口に出して言ったわけではなかったのかもしれない。でも、僕には確かにそう聞こえたのだ。
当然、僕は笑顔で頷く。彼女もまた、潤んだ瞳のまま飛びきりの笑顔を投げて寄越すのだった。
時間にすれば、ほんの数秒のこと。しかし、そのとき僕と彼女の間には永遠の時が流れていた。
あれから20年、遂に僕は彼女との約束を破って、今日事実を世界に発信した。
ごめんね、優。
彼女はこんな僕を見て、また瞳を潤ませるのだろうか。
あぁ、アクビしなけりゃ潤まないか。

WBCのシャンパンファイト、見てるだけで笑顔になっちゃいますね。それにしても、前回も今回も筋書きのあるドラマでした。絶対に、どこかで故・梶原一騎氏が脚本を書いているはず。

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