とんかつ専門店で生姜焼

「とんかつ」「とんかつ定食ね」「おれ、とんかつ」…
ほとんどの客が「とんかつ」を注文する中、僕は一人「しょうが焼き定食」（850円）をお願いした（笑）。
本郷大横丁通り商店街のはずれに近い『かつ善』の小さな店内は、ほぼ男性客で埋まっている。
実は、ありふれた店構えと、出入りしているお客さんをあまり見かけないこともあって、いつも前を素通りしていたのだ。だが先日、土曜出勤した際に他に開いている店がなく（笑）ここで「とんかつ定食」を食べている。期待もせずに口に運ぶと、サクサクの衣も、脂身のバランスもよく、なかなかおいしい。さすがとんかつ専門店だ。しかもリーズナブルで好印象。見た目で判断しちゃってごめんなさい。
ただ、特別デッカイとか、分厚いとか、半分脂身だったとか、やたらウンチクを語る店主だったりとか（笑）、特徴のある「とんかつ」ではなかったので、日記には書かなかったというだけだ。
書いたとすれば、他のお客が食べていた「しょうが焼き」に目が奪われたことをだろう。とにかく肉がスゴイ盛りだった。とんかつ屋だから「とんかつ」と決めてかかり、ろくにメニューも見ずに「とんかつ定食」を注文したことを悔いたものだ。
そして今日、ようやく再来店。他のメニューには目もくれず一言「しょうが焼き定食を」とだけ（笑）。
ん～、確かに肉の盛りはよかった。盛りはよかったんだけど、あのとき遠目に見たインパクトほどではなかった。スゴイ盛りに見えたのは、実は大盛りキャベツの上に貼り付くように肉が載っていたからだったのだ。ちょっぴり残念。
でも普通に考えてみれば、このボリュームで充分じゃないか。いや、かなり多いほうかもしれないぞ。しかも、薄過ぎず厚過ぎず、硬すぎず柔らか過ぎず、脂身ほどほどのちょうどいい、ちょっと味が濃い目の実に僕の好みの豚肉だった。
その上（そういう意図ではないのだが）上げ底効果となっていたキャベツの量も当然かなりあって、さっぱりいただける。いつでもこんな「しょうが焼き」をいただける店が近くにあるというだけで安心。なんだか嬉しくなってきた。
ただね、とんかつ専門店で毎回「しょうが焼き」を頼むことになるのが、ちょっとだけ心苦しいのだ（笑）。


古くもなく、ごく普通の店構え。お隣のチケットショップはかなり古い建物。