空色のきもち

晴天の日も、雨の日もあるけれど、好きなものと一緒に毎日を過ごしています。

『この世にたやすい仕事はない』

2018-06-17 20:17:34 | 本の森
『この世にたやすい仕事はない』津村記久子 を読む。


「コラーゲンの抽出を見守るような仕事はありますか?」

そういう仕事が実際にあるのか。
そしてそれは「たやすい仕事」なのか?

燃え尽き症候群のようになって前職を辞めた30代半ばの女性が、
職業安定所でそんな条件を相談員に出すと、ある、という。

どんな仕事にも計り知れない、未知の世界がある。
1年で5つの異なる仕事をめぐっていくお話。

基本的に、この主人公の彼女は
無責任に職を転々としていくわけではなく
今の自分の状態(気持ちとか、精神状態とか、
このまま続けたら前職のように燃え尽きてしまうんじゃないかとか)
を考えて、契約を更新するか、しないか、
こういう点はよいけれど…
と考えているのです。

「やりがいのある仕事は人から頼りにされ、誉められもしますから、
仕事と愛憎関係にも陥りやすい。
その結果、好きな仕事に裏切られると、心身ともにボロボロになってしまいます。
そういう人が、やりたい仕事ではなくやれる仕事からやってみて、
仕事と自分との関係を建て直す。それが、この連作の通底にあります」。


なるほどなぁと思った次第。


たやすい仕事は、ない。
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