白珠だより

札幌にて美人画と武者絵を扱っております白珠画廊のブログです。

恋の道行

2009-12-20 | 画廊の様子
今日の一枚   <現代道成寺>  宮下壽紀 (ひさのり)
                      

                      長野県上田市 (1922~)

                      肉筆 シール 8号
                      
         後藤芝香、伊東深水氏に師事
         今日舞妓の四季など浮世絵の伝統を踏まえて新しい
         日本画を追求した作品を送り出している。

道成寺物語は能を歌舞伎に仕立てた道成寺物として多くの歌舞伎舞踊を生み出し、
江戸時代からその決定版ともいわれる作品の京鹿子娘道成寺など今日に
引き継がれて上演されています。
道成寺の踊りは組曲で道行、手踊り、鞠唄、花笠、手ぬぐい、鞨鼓、鈴太鼓、
鏡、祈り、蛇体などから成り衣裳の引き抜き、ぶっかえりなど技巧をこらした大変に豪華な舞踊になっているといわれます。
何回も変化する衣裳の模様は桜が満開で、演ずる女形の役者さんがその美を競って
います。主人公の白拍子花子は安珍清姫伝説の清姫の霊という設定で若い女性の
綾なす恋心を狂おしく切なく美しく踊り分けて、歌舞伎所作代表作となりました。
花子の’花’とは’桜’日本の花です。
窓の外はあたり一面雪です。桜の蕾はまだまだ眠っていますが、絵のなかの
桜の舞台は華やいでいます。

               宮下氏の作品はこの他 <鞨鼓道成寺>
                          手摺木版

がございます。         s・y                                                          

                      
                       

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