今日は他に書きたいネタがあったのだが、こっちを優先せねばなるまい。また、ykimataさんへのコメントが遅れているが、そちらももう少しお待ちいただきたい。勘弁m(_ _)m
群大教授暴言「福島の農家はオウム信者と同じ」(読売 2011年12月8日19時36分)
福島第一原発事故による放射能汚染地図をいち早く作製したことで知られる早川由紀夫・群馬大教授(55)(火山学)が、簡易投稿サイト「ツイッター」に、福島県の農家をオウム真理教信者にたとえる書き込みをしたなどとして、同大は7日付で訓告処分にした。
同大によると、問題になったのは「セシウムまみれの水田で毒米つくる行為も、サリンつくったオウム信者と同じことをしてる」「福島の農家が私を殺そうとしている」などの書き込み。6月以降、再三注意したが改善されなかったという。
早川教授は8日、記者会見を開き、「放射能の危険性を多くの人に迅速に伝えるために、あえて過激にした。処分は学問の自由を奪う行為で、大学の自殺」と批判した。
同大の堀川光久総務部長は「研究成果とは言えず、言論統制ではない。大学にも多数の苦情が来ている」とし、改善されない場合は懲戒処分も検討するとしている。
JA福島中央会の橋本正典総務部長は「農家の苦しみを全く理解していない。国立大の教授という立場ながら無責任極まりない」と話している。(ここまで)
残念(?)ながら私は、「ヲチ」という言葉を使うだけでニヤニヤと上から目線で他人を見下した気になれるほど暇でもなければ低知能でもない。だから、時折わけのわからない言葉がツイッターでRTされてくることがある群馬大の早川教授の発言をずっと追いかける趣味もない。それだけに、こういう発言までしていたのか、という点には、正直に言って驚きを隠せない。
>「セシウムまみれの水田で毒米つくる行為も、サリンつくったオウム信者と同じことをしてる」
>「福島の農家が私を殺そうとしている」
なんじゃこりゃ。こういう発言に関して、大学へ多数の苦情が来ており、大学から再三注意されても改善をしなかったと。しかも、訓告処分を受けて記者会見を開き、
>「放射能の危険性を多くの人に迅速に伝えるために、あえて過激にした。処分は学問の自由を奪う行為で、大学の自殺」
なんとまあ、「学問の自由」を理由として持ち出すとは・・・。こんな発言が平気でできているということは、その「学問」の条件には、ポパーに代表される「反証可能性」というものが、必ず入っていなければならない、ということすらこの早川教授は理解していないということを如実に表している。そして、そういう人間が、国立群馬大学の「教授」として、毎日学生たちに「講義」や「研究指導」を行っているという事実に震撼する。
「放射能の危険性を多くの人に迅速に伝えるために」という表現に、早川教授の、放射線ないし放射性物質に対する姿勢は如実に表れている。すなわち、
・「オレは、放射能は1マイクロシーベルト(いや、1ピコシーベルトでもだろうw)でも、1ベクレルでも危険だと思っているんだ!!反論は認めない!!!」
という姿勢である。でなければ、実際に計測したわけでもないのに
・「セシウムまみれの水田」
や
・「毒米」
などという表現は絶対に使えない。これは教授という地位にある者に限らず、一般人でも、一貫した人格で匿名で何かを書き込んでいるブロガー、ツイッター民、2ちゃんねらーでも同様である。←むろん、福島の農家を卑下しようという「積極的な悪意」があって書き込んでいる場合を除くが。さすがに早川「教授」は、そういう気持ちではなく、本心でこういう書き込みをしているのだろう。
でだ。早川教授は「放射線」でも「放射性物質」でも、「放射線物理」でも「放射線医学」でも「原子力工学」でもなく、「火山学」で「教授」であるにもかかわらず、自分で計測もしていなければ計測値も信じずに、
・「セシウムまみれの水田」
や
・「毒米」
と平気で書くことができ、それを大学側から注意されると、(おそらく自ら)記者会見を開き、
・「学問の自由」の否定だ!
と堂々と居直ることのできる「知能」と「人格」とは、いかなるものかという疑問が次に出てくる。自分の専門でもない分野に関して、
・「これはこうだ!反論は受けつけない!!」
と繰り返すだけでなく、「毒米」などと、計測されて基準値を下回っている福島産の米までをもネガティブにレッテル貼りするような行為をする資格は、カルト宗教の教祖が、従順な信者に対して行うこと以外、誰にもできないことである。
だからと言って、この早川教授が、100%の「キチガイ」というわけでもないところが、この問題をややこしくしている。当ブログでは、かなり前に、彼が作った「放射線汚染マップ」を引用した。縮小版かつ改訂版だが、ここにも貼っておく。
この図の正確さはさておき、こういう「等値線」を丁寧に引くことができるということは、火山学者に必要な資質としてのマメな正確さや技術を、彼はある程度は確実に持っていることの証拠でもある。にもかかわらず、
・「セシウムまみれの水田」
や
・「毒米」、
果ては
・「福島の農家が私を殺そうとしている」
である。大学に勤務しているんだから、自分で食べる米の放射線量を自分で計測しなよ。それで「0ベクレル」の米だけを勝手に自分の家族で食べていればいいだけの話である。
しかし早川教授は、「反論は受けつけない」という姿勢を固持したまま、
・「放射能の危険性を多くの人に迅速に伝えるために、あえて過激」なツイートを繰り返してきたと。
以上のことを総合的に判断すると、早川教授は人格障害者の可能性がそこそこ高いと思える。火山学者としての能力や技術、識見は普通に発揮できているのだろうが、話が「放射線」という「専門外」のものになると、急に「何が科学かさえわからないカオスな放射脳」に早変わりする。これに対しては、理性的な「説得」は効かない。なぜなら、最初から反証可能性を認めていないのだから。必要なのは、医学的な「治療」であろう。
群馬大学の関係者が、あくまでも人道的な見地から、哀れな早川教授を「治療」するために、彼を精神科の強制隔離病棟に入院させることを祈ろう。
ポパーの「反証可能性」というのは、「まちがっている可能性を指摘することができない仮説は科学ではない」という考えのことだ。例えば、
A「私はお前を呪い殺す。悪魔を雇ったからな!明日お前は悪魔に殺される!!」
~次の日~
B「いやオレ全然死んでないんだけど。悪魔に殺されるんじゃないの?」
A「悪魔は気まぐれで、約束を守らないこともあるのだ。明日こそお前は悪魔に殺される!!」
~その次の日~
B「いや今日も全然死んでないんだけど。悪魔に殺されるんじゃないの?」
A「悪魔は気まぐれで、約束を守らないこともあるのだ。明日こそお前は悪魔に殺される!!」
~以下繰り返し~
この「A」の発言が、「科学」ではない、ということは、ある程度の知能を持った人なら誰にでもわかるだろう。なぜなら、「悪魔は気まぐれだ」という前提を認めれば、「Bが死んでいない」という事実を持ってして、「悪魔はいない」と反論することができなくなるからだ。これを、「反証可能性がない」と言う。すなわち、「こういう言説は『科学』あるいは『学問』ではない」ということだ。
ところが、この「悪魔」を、「放射線による確率的影響」と言い換えるだけで、たちまち「反原発派のステレオタイプな発言」に変わるから驚きである。
A「お前は放射線でガンを発症する。放射線を浴びたからな!明日お前はガンを発症する!!」
~次の日~
B「いやオレ全然ガンを発症してないんだけど。今日ガンを発症するんじゃないの?」
A「発がん可能性は『確率的影響』だからな。今日のお前はラッキーだった(=悪魔は気まぐれ)。明日こそお前はガンを発症する!!」
~その次の日~
B「いや今日もオレ全然ガンを発症してないんだけど。今日ガンを発症するんじゃないの?」
A「発がん可能性は『確率的影響』だからな。今日のお前はラッキーだった(=悪魔は気まぐれ)。明日こそお前はガンを発症する!」
~以下繰り返し~
上のAの発言で、「明日」が「5年以内」であっても、本質的には同じである。発症しなければ、「確率的影響だからな。発症しないこともある」という発言で、その反証を無視できるのだから。この点は「明日」が「5年以内」であっても、何一つ変わらない。
で、こういうAの発言を、「科学的発言、学問的発言」と言うのか?ってことだ。
言わないとすれば、早川教授がドヤ顔で語っているであろう、
・「学問の自由」
という範疇には、彼のツイートは全然入らないということだ。彼のツイッターでの発言そのものが、「学問」でもなければ「科学」でもないのだから。
むしろ、「学問の自由」という言葉を使いさえすれば、どんな無責任な言葉でも平気で吐けるという、その心性に対してヘドが出る。「学問の自由」と言うからには、せめて「学問的な発言」をしろよバカタレ。
早川mapもけっこう問題あったようですし。
オウム発言は本当に狂ってますよね。私もこの方は人格障害なのだと思います。
福島の農家の方全員で裁判に訴えてもよいくらいでは。
武田氏しかり、メルトスルーの件もですが、反原発の(自称)専門家たちのデタラメぶりが少しずつ表面化してきているのかなと・・・
普通に彼らの主張を見れば、最初からおかしな点はたくさんあったのですが・・・