「え~。今日もお出かけですか~。」
タマちゃんは、呆れながらもベランダにつづく窓を開けてあげる。
「ちゃんと夜には帰ってきてね。もうすぐ、ここも引越しするんだから・・。あ、もういない。」
ミィはタマちゃんの長くなるであろうお小言に最後まで聞くことなく、
ベランダから向かいの塀に飛び移り、トコトコと歩き出していく。
朝の習慣になってしまったミィのお見送りも、もうすぐ終わりなんだと実感しつつも、
一応、水とカリカリの入った器をベランダの隅に置いて、すでに小さくなったミィの後ろ姿を見送った。
タマちゃんの暮らすマンションの二階のベランダの外にちょうどいい高さの塀があり、
ミィのお出かけにはちょうどいい通路になっていた。
ミィの向かう先はこのマンションのゴミの集積所。そして、そこは近所の猫たちの集会所でもあった。
つづく
タマちゃんは、呆れながらもベランダにつづく窓を開けてあげる。
「ちゃんと夜には帰ってきてね。もうすぐ、ここも引越しするんだから・・。あ、もういない。」
ミィはタマちゃんの長くなるであろうお小言に最後まで聞くことなく、
ベランダから向かいの塀に飛び移り、トコトコと歩き出していく。
朝の習慣になってしまったミィのお見送りも、もうすぐ終わりなんだと実感しつつも、
一応、水とカリカリの入った器をベランダの隅に置いて、すでに小さくなったミィの後ろ姿を見送った。
タマちゃんの暮らすマンションの二階のベランダの外にちょうどいい高さの塀があり、
ミィのお出かけにはちょうどいい通路になっていた。
ミィの向かう先はこのマンションのゴミの集積所。そして、そこは近所の猫たちの集会所でもあった。
つづく