母の誕生日

さて。
今日は皆既日食ということで
みんなフィーバー（死語？）していると思いますが


私には
それよりも大切な行事があります。


今日、７月２２日は
亡くなった母の誕生日なのです。
生きていれば…ですけど。


今日はちょうど
母が亡くなってから３５日目。
世間一般で言う、
五七日（初七日、二七日…の五番目です）です。

宗派などにもよりますが
最近では、四十九日（七七日）ではなく
この五七日で忌明けとする場合もあるようですね。

まだ喪も明けていないのに
『誕生祝い』はタブーかもしれないけど、
でも、それよりも何よりも…
私はあえて、今日は
母の誕生日をお祝いしたいのです。

ちょうど１年前、去年の誕生日は
肝臓ガンで入院していた母が
無事に退院してきた日でもありました。
退院と誕生日のお祝いに
みんなでお寿司を食べたっけ。。


…今年も本当はお祝いするはずでした。

でも、残念ながら母はもういません。
大好きなお寿司を食べさせてあげたくても
母はもういないのです。

でも、私は今日、
お花を買ってきました。

いつも祭壇に飾るお花よりも、
ちょっぴり可愛いい感じで飾ってあげます。

母はケーキが好きだったから
あとからケーキも買ってきます。

今日は私も仕事が休みなので
みんながいない時に
こっそり二人でお祝いします。

そして久しぶりに
母とゆっくりお話します。

思えば、この１ヶ月。
ゆっくり母の事を振り返る時間も
あまりなかったような気がします。

悲しむ間もなく、
次から次へといろいろなことがあり
おまけに仕事も始めたので
まだ、どこか現実味に欠けているみたいです。

玄関には、母の靴と杖が
あの日のままで置いてあります。
部屋もまだそのまま。
最後の日に着ていったTシャツも
まだ洗濯していません。（笑）
…かすかに母の匂いがするんです。

片付けなくちゃいけないんだけど
もうちょっと、このままでいたい。
母の気配を残しておきたい。

母がいないことを認めたくなくて
こんなことしているわけじゃない。

戻ってきてほしいから
してるわけでもない。

ただ、もう少しだけ
母の余韻を感じていたいのです。

だから今日は
母と二人で誕生祝いをします。

今日だけは
母と娘として
ゆっくり過ごしてみたい。

…ということで
家族もシャットアウトして（笑）

今日だけは…
あの人の子供に戻ります。


…きっと、これくらいは
許してもらえるよね？



お母さん、

お誕生日おめでとう。