原発とめろ!新橋アクションのブログ

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3・1ビキニデー&3・11福島行動 報告

2017年03月18日 | 集会

◎3・1ビキニデー 『フクシマ・オリンピック 怒りのしゃべり場』

150人が集まり、原発避難者から話が始まった。

そして、参加者全員が討論に巻き込まれていく……

 

 

 

 

◎3・11反原発 福島行動17

【集会発言】

 

 安倍を倒すまで署名を続けよう

布施幸彦(ふくしま共同診療所院長)

 診療所の開業以来4年間のさまざまなご支援、本当にありがとうございます。

 今日で福島原発事故から7 年目に入るわけですが、小児甲状腺がんないし疑いは185人にまで増え、大人の甲状腺がんもふくめいろんな障害が目に見える形で現れてきています。今年は1月18 日に韓国でその報告をしてきました。福島の健康問題は、韓国でも非常に話題になっています。

 これから放射能による健康被害が本格的に出てくる時代に入ります。ヒロシマ・ナガサキでは今でもがんが出てるんです。安倍首相は6年たったので、(3・11について)会見をやめると言っているみたいですけど。これからが本当の闘いだと思ってもらいたいと思います。

 昨年11月から始めた「被曝と帰還の強制反対署名」は、おかげさまで3月8日の段階で
1万7000筆以上集まっています。全国的にずいぶん広がってきています 署名をいつまでやるのかという話しが出てきています。たしかに住宅の補助が3万円しかでないとか、避難解除されるとか、こういうことが年度末に迫っているわけですから、3月末まで全力で集めてもらいたいと思っています。

 その上で、署名運動はこれからです。この署名の4つの要求項目の

①被曝の影響を認め、甲状腺検査の全年齢への拡充および、検診・医療の充実をはかること、

②年間1㍉シーベルトの被曝限度以下になるまで、賠償や支援を続け、帰還を強制しないこと、

③「自主避難者」への住宅補助などの保障の継続と拡大を求める、

④すべての原発事故被災者に、行政の責任において避難および保養を保障することを求める。この一つもまだ勝ち取れていない。取るまでやるしかないんです(拍手)。

 住宅に残留して、追い出しに反対するって言ってる避難者もいます。
 県外の人たちに頼みたいことは、県外の避難者たちの支援をする、守る、一緒に闘うことです。そのための署名運動です。署名を広めて、県内の情勢を変えることなんです。

 もっとも大事なことは、日教組とか、自治体労働者、労働組合に入って、彼らを動かすことです。たしかに一般市民の署名も大事なんですけど、韓国のように闘うには、労働組合が立ち上がるしかない。パククネは、きのう弾劾裁判でついに罷免です。その闘いを日本でもやりましょう。そのためにはこの署名運動を絶対に今後も続けていくことだと思います。
 そしてこの署名運動をとおして、東京オリンピックを返上させて、安倍政権を倒そうじゃないですか。

 

実力闘争で原発のない時代を

吉沢正巳(希望の牧場)


 ぼくは浪江町でこの6年近く、小高地区と浪江町の境目に勝手に住んでいた人間です。

 浪江町の避難解除がいよいよ3月31日です。解除しても除染しても、「さようなら浪江町」だと浪江で僕は街宣車で言っています。石が飛んできそうな雰囲気も確かにありますが、これは本当の話です。帰るのは1割程度。若い人子どもたちは絶対に帰らない。学校は実質上の廃校です。浪江町の全体を見渡しても、なんと2000軒の住宅解体です。終わったのはまだ700軒。延々と家を取り壊して、砂利を敷いてさようなら。そういう光景をあちこちで見る。

 そしてお年寄りにお迎えに来たって、先祖のお墓に帰れないと言っている。10 ~ 15マイ
クロシーベルト(毎時)もあるお墓に、納骨もできない。
もうチェルノブイリへの階段が始まっているんだとぼくは言いたいと思います。

 ぼくは300頭を超える牛たちと共に、原発を終わりにするために残りの人生を尽くして闘おうと思っています。そのために全国に行きます。去年3月はインドに行った。インドに日本は原発を送ろうとしている。今年の9月にはフランスに行くことになっています。フランスでは事故を起こした日本の部品が心配になって、のきなみ原発が止まっています。あのフランスだって、原発の曲がり角にさしかかっているんです。台湾では原発をやめた。なんでドイツや台湾でできることが、日本でできないんだ!

 どうやったらこの原発の時代を終わりにできるか。戦争の時代を食い止められるか。国民の実力闘争によってものごとを決するべきです。
 もっともっとぼくたちが力をつけて、国民と深く連帯し、広く連帯するなかから、必ず日本の新しい未来を、あの安倍政治をのりこえてつくっていこう!

 

汚染地帯への列車運行を許さない
石井真一(動労水戸委員長)

 福島第一原発事故はまったく収束していません。にもかかわらずJRは、浪江町の一部避難区域解除で小高から浪江まで常磐線を4月1 日に延伸しようと、もう試運転を開始しています。動労水戸は3月4日、運転士を中心にして3・4ダイヤ改定反対、浪江延伸反対でストライキを打ち抜き、水戸駅前で宣伝をしました。そして3月5日、動労千葉を先頭とする仲間とJR東日本本社への抗議行動を闘いました。

 福島県民だけは20㍉シーベルトまで被曝してもいいなんて、まったく根拠がありません。
どんどん避難区域を解除して、とにかく故郷に戻って被曝をして暮らせと強制するJR東日本と安倍政権にたいして、被曝労働拒否で徹底して闘いたいと思います。

 JRは昨日、富岡まで10月に延伸することも同時に発表しています。富岡駅は津波で流されたところに、1割だって帰っていない。みんな抵抗しているんです。ここからお互いの闘いがはじまるんです。

 トランプと安倍が核兵器を使用すると宣言しました。安倍政権は「働き方改革」だと来年
1800万人の非正規労働者の首を一斉に切ろうとしています。連日ニュースを騒がしている森友学園、子どもたちに教育勅語という戦争のための教育をしている経営者は、安倍と同じ日本会議をやっている連中ですよ。こういう連中が子どもたちの教育を語り、私たちから税金をむしりとり、そして戦争をやろうとしているんです。

 その安倍政権の最も卑劣なお先棒を担いでいるのが、私が毎日通勤しているJR東日本です。
JR東日本は安倍首相のお先棒を担いで、常磐線を全面開通させると言っています。事故が継続中の原発のすぐ脇に常磐線を通す。絶対に許せません。私たちはどんなことがあったって乗客を守る、安全を守る、それが労働組合の務めだと思っています。

 動労総連合は今月2日、3日、4日と全国のJR会社にストライキをたたきつけました。JRはこの4月1日、常磐線を浪江まで通そうと言っています。今朝の新聞では10 月に富岡まで開通させると言っている。第一原発にどんどん近づいているんです。しかもJR東日本は浪江駅を外注化して再開すると言っています。JRの自分の会社の労働者なら被曝させないけど、外注会社の労働者・非正規の労働者なら被曝してもいいんでしょうか。私たちはこんな暴挙は絶対に許しません。

 

 

 

【感想】

6年目の反原発福島行動 

 郡山市に降り立つ。

 事故後最初に福島に来たのが5年と少し前。その時と同じ、澄んだ冬の空気。当時、報道で見聞きする「汚染地帯」のイメージとの差に面食らったが、未だに放射能というものの実感がわかない。

 集会が行われた。印象に残ったのは、甲状腺癌の摘出手術を受けたという男性の話。大人の甲状腺癌も、子ども以上に増えているらしい。彼は、歌う楽しみを奪われたと言っていた。放射能は健康も文化も蝕む。その被害に終わりはない。

 各登壇者は口々に、「被曝と帰還の強制反対署名」への協力と拡大を訴えた。また、鉄道労働者からは被曝労働を拒否し、常磐線の延伸を阻止する闘いの報告も聞かれた。

 今、何もなかったかのようにされようとしている福島。改めて、放射能が「見えない」ことの罪深さを思う。見えないから、いくらでも誤魔化せてしまう。僕たちも目を逸らせてしまう。(僕自身、東京にいて、そこにある放射能のことをつい考えないように、見ないようにしている日常がある。)それでいて、僕たちの生命/暮らしに重大な影響を及ぼす。それはまるで国家のようだ。

 前述の署名は、結果を勝ち取るまで続けるという。「希望の牧場」の吉沢さん(←どこに行ってもいる気がする)は、まだまだ全国を回り続けると言っていた。「フクシマ」を見続けている人たちの必死さは、むしろ以前より増しているようだ。

 7年目に入る福島で突き付けられたのは、起きてしまった原発事故の、「終息」などないという事実。「収束」させては行けないということ。

 デモに出た。沿道には、幼児~小学校中学年くらいの子どもたちの姿が目だった。物珍しさに寄ってきたのであろう、震災当日の記憶を持たない世代。6年という月日の長さを感じる。

 在特会のカウンターこそあったものの、沿道の方々からの反応はかなり良かったように感じた。誰もが「フクシマ」を話題にしていた時と違い、本当に福島が切り捨てられてしまうという危機感があるのかもしれない。

 ―福島が切り捨てられる時、それは僕たち労働者階級が切り捨てられる時を意味するのではないか。「フクシマを忘れない」とはよくいうが、その言葉は僕たち自身に向けられていなければならないはずだ。

 テレビは震災特番を組まなくなった。おそらく、東京にいたら「6年前の出来事」に、或いはその時間の経過に思いを馳せるぐらいで、何も考えなかっただろう。国家について。放射能について。最近そういう生活をしてしまっている僕は、現地に行く機会を得て、現在進行形の怒りと闘いを目にし、すごく久しぶりに福島を「見た」。  

 それはやっぱり「国家」と「資本」と「労働者」の問題で、僕たちの回りに転がっている様々な問題と地続きで、新鮮な感じはしなかったけれど、先を行っている感じはした。

 様々な問題は「終わり」に向かっている(気がする)けれど、フクシマは「終わり」の後の闘いだ。だから、つまり終わらないということだ。だからこそ、忘れてはならない。見続けなければならないのだ。福島を・放射能を・国家を。

【集会宣言】

 安倍政権は、この3月をもって「帰還困難区域」を除く、およそ3万3千人もの避難指示を解除すると宣言した。福島県も、2万6千人の「自主避難者」に対する住宅補助の3月打ち切りを宣言している。185人の子どもたちが甲状腺がんないし疑いと診断されているにもかかわらず、甲状腺エコー検査の縮小が狙われている。原発事故などなかったことにしようという国家犯罪そのものだ。だが、6年目の3・11をつきぬけ、国家による帰還の強制に従わない、実力居住の闘いをはじめ、「なかったことにされてたまるか」という「絶対反対」の数万人規模の住民決起が生まれはじめている。これと一体で、ふくしま共同診療所を中心に、「被曝と帰還の強制反対署名運動」が全国で取り組まれ 、避難者どうしの分断などを打ち破る結集軸として力強く前進している。そして福島の怒りを魂として労働者人民の希望を組織する闘いが、動労水戸を先頭とする被曝労働拒否闘争だ。帰還の強制を真っ先に業務として担わされる自治体労働者や教育労働者、インフラ整備に関わる労働者や交運労働者、医療・福祉労働者などあらゆる労働者が労働組合に団結し、自らの階級的使命をかけて被曝労働絶対反対で闘うとき、原発労働者との真の団結を実現して次なる社会を展望することが可能となる。

 韓国では鉄道労組を軸とした民主労総のゼネラルストライキが数百万の人民決起を創り出しパククネ政権を打倒した。「働き方改革」という名の総非正規職化で青年や労働者人民が生きていけない社会にしながら、政府予算をポケットマネーのごとく使っているのが安倍政権だ。韓国以上に国家ぐるみの腐り果てたこの現実を労働組合先頭にすべての労働者人民の怒りで根底的に変革していくときだ。安倍とトランプが、朝鮮半島と東アジアで「核兵器による先制攻撃」を行なうことなど絶対に許してはならない。労働者の国際連帯で世界戦争・核戦争を止めよう!

 核はいらない。原発はいらない。福島切り捨てのオリンピックなんかやらせない。JR常磐線の4月1日浪江延伸に絶対反対でたたかおう! 安倍政権をいますぐ倒そう!

  2017年3月11日   3・11反原発福島行動17参加者一同