東京地方は桜が見ごろを迎えています。桜といえばソメイヨシノがすぐに思い浮かぶけど、あれは明治の頃に苗木の業者が栽培しやすいものをということで開発したのだそうだ。日本中の学校の校庭に桜があるのも、それ以降らしい。小林秀雄が講演「文学の雑感」の中で、そんなことを紹介しながらソメイヨシノを思いっきり貶している。そして「ソメイヨシノが日本に広まったのは、植木屋と文部省が結託したからだ」と会場の笑いを誘っている。山桜以外は桜と認めない人だったらしい。とは言っても、現代の大多数の日本人にとっての桜はやはりソメイヨシノなわけで、それを愛でる人の気持ち切実さ、あるいは「『(山桜ではなく)ソメイヨシノを想う』というクオリア」だってきっと本物だろうよ、とわたしは思う。
だからというわけではないが、昨日、気のおけない仲間との飲み会を終え、ふんわりした気分で駅から歩いてたら、近所の公園の桜が偶然なライトアップのされ方をしてて、とてもきれいだった。画質がよくないんだけどケータイのカメラで撮ってみました。
春なので(理由は何でもいいんだけど)話が飛ぶ。
東京電力のCM「Switchシリーズ」にあの美輪明宏が登場してきた。これから一体どういう展開になるのか。そもそもあの人がどういう役回りなのか気がかりだ。東京ガスも妻夫木聡を起用して負けてない。クローゼットがタイムマシンとつながってて、いきなり信長やガリレオが出てくるという、あのバカバカしさがいい。バカバカしいというと、アサヒ本生のキャンペーンCM「ロボッ庫」篇。伊武雅刀(あのキャラ、「白い巨塔」の鵜飼教授を意識していると見た)に「佐々木君。キャンペーンだよ。」と言われた後の、佐々木蔵之助の表情が二重マルだ。
逆に「けっ」とか思ってしまうCMはというと、最近あんまり見ないけどトヨタのマークX。取引先で「申し訳、ありませんでした」と頭を下げた佐藤浩市に向かって部下の女性が帰りのクルマの中で、「今日の部長、頭下げすぎでした。でも素敵でした。」っていう、あれ。彼女のあのセリフには何となく「けっ、何言ってんだかねぇ」感が漂うのである。マークXに乗るとああいうシチュエーションがあったりして、とか購買層に幻想を抱かせたいのかねえ...? ああいうクルマともああいうシチュエーションとも一生無縁であろうわたしには、よう分からんですが。
その点、同じ頭を下げるんでも、オダギリジョーが演っているライフカードの「カードの切り方が人生だ ~ フレッシュマン来たる」篇は可笑しい。自分のミスのせいで先輩のオダギリが土下座しているのを「うっわ、すげ~」とか言いながらケータイで撮っている新入社員。「まさかとは思うが、絶対にいないとは言い切れないかも...」と、一瞬考えさせるところがいい。ウエブだけで見られるつづきの各パターンも楽しいです。
ストーリー性といえば、クォーク(QUOQ)。別の路線に行き始めましたね。
これからはいろいろなCMが楽しめるのでしょうか?
桜。
「植木屋と文部省が結託」というのは、確かにそんな感じがしますね。学校といえば桜がないと。。。
いつの間にか学校の枠を超えて、いろいろな場所に植えられ始めたような感じがします。桜の名所は多いですよね。
山桜でもソメイヨシノでも、「桜」に人が引き寄せられるのは不思議ですよね~
コメント&TBありがとうございます。
10代の頃からCM好きです。最近また面白いものが増えているように思います。
東京の桜、日曜日の雨でもけっこう残ってますね。ソメイヨシノと交代するかのように、次は八重桜ですね。近所にお気に入りの八重桜の木があるので、咲いたらまた写真UPしようと思ってます。