あるくみるきく_瀬戸内シーカヤック日記

瀬戸内を中心とした、『旅するシーカヤック』の記録

『芸予ブルー』_テーマカラー of 印象派_”瀬戸内シーカヤック日記”

瀬戸内シーカヤック日記: 瀬戸内海(昭和34年)_中国新聞社

2009年01月31日 | Weblog
2009年1月31日(土) この週末も、今年の冬らしく強風の一日。 瀬戸内の波は、1.5mの予報。
家のベランダから双眼鏡で海の状態をチェックすると、実際に強い風が吹いている様子。

妻に、『今日の昼は、ラーメンでも食べに行くか』
***
向かうは黒瀬の『味よし』さん。 人気のある店で、私も以前からのお気に入りだが、このところ足が遠のいていた。
今日は、中華そばと、中華そばに『餃子(4個)』と『おむすび』が付いたセットを注文。

餃子とおむすびは、妻と分け合って食べる。
ラーメンの方は、なんだか以前と比べて少し出汁の味が変わっているような気が。。。 妻も、こんな味だったっけ?と言っていたので、おそらく気のせいではないのだろう。
『ごちそうさまでした』
***
『どっか回って帰る?』 『せっかくじゃけえ、”がんす饅頭”でも買って帰ろうか!』
ということで、少し大回りにはなるが、安芸津経由で帰る事にした。

このがんす饅頭は、二重焼きなのだが、養蜂場がやっている店で作っており、クリームに蜂蜜が入っているのが特徴。
独特のコクのあるクリームがおいしく、うちの家族が好きなおやつの一つである。
***
家に帰り、午後はコーヒーを飲み、がんす饅頭を食べながら本を開く。
『瀬戸内海_中国新聞社』、上下2巻。 昨日、飲み会のため広島市内に出た時に古本屋に寄り、偶然見つけた古書。

古書店で開いてみると、島の暮らしや、工業、農業、水産業などなど、昭和30年頃の瀬戸内海の島々を新聞記者達が取材した記事が掲載されている。
瀬戸内シーカヤック日記で訪れている、生名島や弓削島、豊島、大崎上島などなど、身近な島々の昔の様子を知るには絶好の資料。
上下2巻で5000円と少し値は張るが、古書との出合いは正に一期一会。 これは買わねばなるまい! という訳で手に入れてきたものである。

少し読んでみると、昭和30年頃の瀬戸内の島々には、まだ電気が通じていないため自家発電やランプで生活していた島や、電話や電報もほとんど使えなかった島、白米だけのご飯は少なくて、芋や大根などを混ぜていたことなど、当時の生活の様子がよくわかる貴重な資料である。

昭和32年といえば、ほんの50年ほど前。 日本海を漕いだ古代人ツアーでも感じた事だが、この数十年、百年で、本当に日本の、そして日本人の生活は大きく変わったのだということを、再認識させられた。
***
また、下巻を開いて驚いた事は、『瀬戸内海』を読んで、という宮本常一氏の書評が掲載されていた事。
その一部を引用させていただく。
*** 以下、引用 ***
中国新聞へ『瀬戸内海』が掲載されはじめたのは昭和32年12月20日からであった。そのはじめに企画に付いてもきいていたが、多分牧歌的なものになるのではないかと思っていた。そしてまた精精(原文ママ)半年もつづけばよいのではないかと思っていたが、ついに1年をこえ、34年の1月14日に至って幕を閉じた。
その初め、私は熱心な読者であったが、中途でよむことをやめた。読みすてにできる記事ではない。また毎日すこしずつよむ記事でもない。(中略)
新ためて(原文ママ)『瀬戸内海』を読む気になったのである。(中略)まったく読みごたえのある読物であり、寝転んで読むような手がるなものではない。しかし3日の間、よみ出してよみ終わるまで、私をしばりつけてしまうほどのものが、この記事の中にひそんでいる。
それは単に面白いからではない。考えさせられるのである。考えさせずにおかないのである。(後略)
*** 引用終わり ***
瀬戸内シーカヤック日記で実際に訪れ、私が知っている現在の島々の姿と、この本に書かれている50年ほど前の島の姿を対比させながら読んでいる。
もちろん今では電気は本土から送られており、電話もつながっている。 橋がつながり、本土と陸続きになった島もある。
しかしその一方で、高齢化や人口減少、船便の減少、商店の閉店、農林水産業の経営の難しさなどの課題は、本質的に50年前と変わっていない、あるいは島によっては更に深刻度を増しているということも、この本を読む事で理解することができた。

この本は、宮本常一を3日間しばりつけた程の、中身の濃い資料である。
あるくみるきく_旅するシーカヤック。 私もこれまで旅した島々の様子や人々の暮らしを思い描きつつしっかりと読み込み、これからの旅の視点に活かしてみたいと思っている。

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瀬戸内シーカヤック日記: 動画_音戸渡船(2)

2009年01月29日 | 旅するシーカヤック
音戸渡船の記録。その(2)

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瀬戸内シーカヤック日記: 動画_音戸渡船(1)

2009年01月29日 | 旅するシーカヤック
旅の記録として、音戸渡船の動画を残しておきます。 その(1)

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瀬戸内シーカヤック日記: 日帰りバス旅_桂浜温泉&生ちりめん

2009年01月25日 | Weblog
2009年1月25日(日) この週末も寒波がやってきた。 昨年とは打って変わって冬らしい冬。
こんな時には、無理に海に出たって楽しくない。 風の吹くまま気の向くまま、気候/天候に合わせて旅を楽しむだけである。

朝起きると、屋根にはうっすらと白い雪。 外は凍り付くような寒さである。 PCで風をチェックすると、海ではそこそこ吹いている様子。
今日は妻は試合で朝から外出の予定。 うん、それなら桂浜温泉に行ってみるか。
***
倉橋島にある桂浜温泉には、シーカヤックの帰りの潮抜きや、妻や家族とのドライブで年に何度も通うのだが、兼ねてから気になっている事があった。
それは、『生ちりめん』 倉橋島特産の『生ちりめん』を、温泉館の食堂で出しているのだが、これまで食べる機会が無かったのだ。 せっかくだから、生ちりめんでビールをグビッと飲るとしようか!
***
呉市営バスには、『エコ定期券』という良いシステムがある。
これは、『持参人定期券』を持っていれば、土日はどこまで乗っても一乗車で100円ポッキリというすばらしさ。
桂浜までは乗り換えが1回なので、往復で400円。 通常なら往復で2000円を越えるので、とってもお得なのだ。

海沿いを走るバスから海を眺める。 『うーん、やっぱり風が強い』

倉橋島方面のバスに乗り換えるため、一旦音戸で降りる。 そのままバスを乗り換えても良いのだが、せっかくの機会なので、船旅好きの私は『渡船場』へ。
音戸渡船。 以前何度か自転車でサイクリングに来て、この渡船に乗ったことがあるのだが、なんとも言えない良い風情が残っている。
 
この時間、客は私一人。 桟橋に立つと、対岸に泊まっていた渡船が動き始めた。 お客さんがある時には動いてくれるシステムなのだ。 ありがたい事である。
潮が流れている音戸の瀬戸を、フェリーグライド状態で渡ってくる。 接岸した船に乗り込み、料金70円也を支払い、対岸へ。 『はい、気をつけて』 『ありがとうございました』
***
 
少し歩いてバス停へ。 再びバスに乗り込み、海沿いの道を走り、桂浜温泉館に到着。
今日は3階が男性用。 ゆっくりと温泉につかり、サウナで汗を流す。 のんびりまったり。
***
今日の最大の目的であるお昼ご飯は、もちろん『生ちりめん』
『生ちりめん丼』と『ちりめんのつくね揚げ』、そして『生ビール』を注文。
 
ちりめん丼には生卵が載せてあり、つくね揚げは揚げたてホカホカである。
では、『いただきます』 まずはビールをグビリ。 ちりめん丼から生ちりめんを箸で取り、わさび醤油につけて『刺身』でいただく。 『うーん、いいねえ』
つくね揚げは、軽く塩を振ってパクリ。 中にはしっかりと”ちりめん”が入っており、あっさりとこれまた旨い。 そして再びビールをゴクリ。 『あー、バスで来て良かった!』

ちりめん丼は、最初はちりめんだけを刺身で楽しみ、次はわさび醤油をチラリとかけて白いご飯と一緒にあっさりとしたちりめん丼を。 そして最後は玉子を混ぜて、濃厚な玉子ご飯の中に、あっさりだがムッチリとした生ちりめんの歯応えがまざるカオス状態の旨さを堪能。 『ごちそうさまでした』
***
食後はしばし散策。
 
桂浜神社にお参りし、浜辺を歩く。 これまで気が付かなかったのだが、桂浜神社の階段のそばに巨大なシャコガイの貝殻が置かれていた。 石碑を見ると、マーシャル諸島から持ってきたもののようだ。 機会があれば、地元の方に由来を伺ってみたいものである。

散策の後は再び温泉へ。 露天風呂で、のんびりまったりと過ごし、帰路についた。

エコ定期システムを使った、地元の温泉と料理を楽しむ日帰りバス旅。 こんな旅もたまには良いものだ。

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瀬戸内シーカヤック日記: ロードスターで江田島ドライブ_大豆うどん&牡蠣ラーメン

2009年01月18日 | 旅するシーカヤック
2009年1月18日(日) 今日は久し振りにドライブに出掛ける事にした。 目指すは『江田島』
昼から雨との予報だが、時折うっすらとではあるが太陽が顔を覗かせており、まだまだ降り出しそうにない。
『今日は、ロードスターで行こう!』と妻に告げる。

いつものように、ワッチキャップをかぶり、ステアリング操作のし易い指先の出る手袋を着け、Barbourのジャケットを羽織ってロードスターに乗り込む。 幌を降ろし、エンジンをかけ、出発だ。
今日は冷え込みも緩く、オープンドライブ日和である。 海沿いの道をゆっくりと流す、快適なドライブ。
***
小用港に到着。 牡蠣ラーメンの下見のつもりだったのだが、少し離れた広場にテントが見える。 『ちょっと行ってみようか』
そこでは、地元の野菜や海産物などが売られる特産市が開かれていた。
蒸し牡蠣、なまこ、あわび。 たこ焼き、おでん、うどん。 江田島で育てたという豚のカツと鶏のバーベキュー。
うーん、どれも旨そうだ。 お昼にはもう少し間があるが、小腹も空いてきたので『うどんでも食べようか』ということで、うどんを一つお願いした。
 
ここのうどんにも、『大豆』が入っている。 江田島のうどんとしては『大豆うどん』が有名なのだが、やはりここでも大豆がたっぷりと入っていた。

テーブルに座り、一杯のうどんを妻と交互に啜る。 『うん、このうどん、美味いね』
***
再びクルマに乗り込み、今日のメインである『シーサイド温泉のうみ』へ。
ここの温泉は、家からそれほど遠くないこともあり年に何度か訪れるのだが、少し塩辛くて私好みの潮湯系。 露天風呂、サウナ、水風呂、大浴場。 のんびりまったりと1時間ほどゆっくると浸からせていただいた。
***
お昼ご飯は、再び小用港へ。 ここの『牡蠣ラーメン』が、前から気になっていたのである。
ターミナル内にある食堂に入り、『牡蠣ラーメン、二つお願いします』

ラーメンは醤油系のあっさりスープ。 写真には写っていないが、中には大粒の牡蠣が2個入っている。 『あっさりだけどこの出汁はおいしいね。 牡蠣も美味い』 『これで600円なら安いよね』
私はスープも飲み干し、『ごちそうさまでした』
***
帰りには、普段通らない海沿いの狭い道へ。 道路を走っていると、あるものが目に飛び込んできた。 ???
『ありゃ何だ?』
 
広い敷地の中に、巨大なホバークラフトが2機(2艇?)。 こんな所にあんな大きなホバークラフト。
いったい、なんなのだろう? 今日は、珍しいものを見つけたなあ。

日帰りドライブではあったが、久し振りとなる妻とのオープンドライブ。 結局、家に帰るまで雨が降る事も無く、海沿いの道を走り、江田島の温泉と大豆うどん、牡蠣ラーメンを堪能した。

*** 最近手に入れた本 ***

というわけで、海に出なかったこの週末の夜は、酒を飲みながらゆっくりと本を開くとしよう。

最近入手した、『シー・カヤッキング・イン・ジャパン by SANDWALKERS(内田正洋)』

『オセアニア 海の人類大移動(国立民族博物館)』

『シー・カヤッキング・イン・ジャパン』は、年始の徳島遠征の時に、HORIZONで読ませていただき気に入った本。 なんとか手に入れることができた。
『オセアニア 海の人類大移動(国立民族博物館)』は、航海カヌーであるチェチェメニ号の話もあり、内田隊長も『現代に生きる伝統、ホクレア号の航跡と未来』という一章を書いておられる。

どんな話が待っているのだろうか。 楽しみだ!

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瀬戸内シーカヤック日記: しなまみ上島町_連泊ツーリング(2)

2009年01月13日 | 旅するシーカヤック
2009年1月11日 3連休二日目。 初日は強風で海に出られず、自転車での島巡りを堪能したが、二日目の朝も起きてみると強い風が吹き続けている。
『これは、今日も海に出るのは無理そうですね』 『残念だけど、今日は歩いて島を巡ってみましょうか』 ということで、残念ではあるが、岩城島散策と弓削の『とんど』見物でプランを立てる事にした。

まあ、こんなもんさ。 風の吹くまま、気の向くままの自由な旅である。
***
朝食を終え、ゆっくりとコーヒーを飲み、クルマで港へ。

いったん因島に渡る。 昨日は『青丸』だったが、今日は高速船で土生から岩城島まで移動。

まずは、岩城島名物の一つである『芋菓子』工場へ。 『今日は日曜日だから休みなんでしょうね』 『ああ、そうか。 今日は日曜日ですね。 休みだったらスミマセン』

工場は稼働していなかったが、中で作業しておられる方々が居られた。 『すみません、今日は開いてないですよね?』
『工場は休みじゃが、芋菓子は買えるで』 『そうですか』と、せっかくなので工場の中に入った。 休みの今日は、どうやら工場や設備の清掃をされているようだ。

『どっから来たん?』と聞かれたので、『私は呉からです。 これは長男。 こちらは四国からです』
『ほお、呉と四国か。 どんな関係?』 『はい、カヤック仲間なんですよ』
そこから、芋菓子の作り方やシーカヤックの話などなどで盛り上がった。
***
『芋ケンピと芋菓子の違いは何ですか?』 『そうよの。 普通は全部自動で作りよる。 ここじゃあ、揚げるのも、砂糖蜜をまぶすのも、全部人がやりよる』 『芋が違うても揚げ方は変えんといけんし、自動じゃ上手うできんよ』
『この細いのと太いのは、どう違うんですか?』 『細い方が簡単よ。 だれでもできる』 『なるほど。 太いと中まで均一に火を通したりするのが難しいんですね』 『ほうよ。 それを一つ一つ見ながら調整する』

『今日はカヌー日和じゃないよな』 『ええ、今日は風が強すぎて。 仕方なく船で来ました』
『上島町は、マリンレジャーに力を入れようという話もあるようや。 カヌーもええんじゃないか?』 『ええ、年に何度も漕ぎにきますが、ここはシーカヤックにええと思いますよ! ぜひ、シーカヤックをやって欲しいですね』

私の持っているペリカンケースを指差しながら、『あんたの持っとるんは何ねえ?』 『これは防水ケースです。 カメラや貴重品を入れとるんですよ。 これは頑丈やし、水に浮かぶし、少し高いけどええですよ』

芋菓子工場は休みだったが、いろいろなお話を伺えて良かった。 『ありがとうございます。 いろいろとお話を伺えて楽しかったです。 また、工場が動いとる時に来ます!』
***
再び集落を散策。 散策好きな”まささん”と一緒に、岩城島の細い路地を歩き回る。
 
途中で見つけた、『島の神さま』と『水神さま』 なんとも良い感じ。

雪がちらついてきたなか、岩城島の八幡さまへお参りし、お昼ご飯は『よし正』さんへ。
今日は日曜日なので、残念ながら定番の『よし正』定食はなかったが、そのおかげでこれまで食べた事の無かったメニューを開拓。
長男は『島豚を使った焼肉定食』 私は、これまた島豚を使ったカツカレー。 特に、長男が頼んだ『島豚の焼肉』が絶品。
『おお、これはおいしいなあ!』 『いやあ、今日はよし正定食がなかったけど、そのおかげで新しいメニューにトライできて良かったよ』
***
 
再び高速船で弓削に戻り、港から歩いて『松原海岸』へ。 開始時間から半時間ほと経っていたが、まだ『とんど』の火は燃えていた。 『まだ燃えてますね。よかったなあ』
『どうですか。 お汁粉ありますよ』 『ありがとうございます。 いただきます』 海岸で、おいしいお汁粉をいただく。 『うん、美味い』

まささんが、地元のおばちゃん達と話しているので近寄ってみると、とんどの灰をブリキのバケツに入れていた。
どうやら、とんどの灰は家に持ち帰り、家の周囲に撒いて『魔除け』にするのだとか。 ふうん、そんな習慣があるんだなあ。 聞いてみるものだ。
***
とんどの見学を終え、今日はゆっくりと弓削ロッジのお風呂に浸かる。 その後、因島の土生の裏道を散策して生名島に戻った。

キャンプ場では、差し入れに頂いた生名島名物の一つである『杜仲茶ようかん』を食べつつ、しばしの休憩。
***
 
夕食には、これまた差し入れでいただいた採りたての『なまこ』と、岩城島で仕入れてきた『島豚』の焼肉。
なまこは、まるまる一匹をいただき、オピネルで捌いて柚子ポンで味付けした。 『おお、これはおいしいねえ』
島豚の焼肉は、軽く焼いてこれまた柚子ポンでいただく。 『うん、これは旨い!』

そして酒は『村上水軍』 これで『しまなみ』らしい夕食になった。 もう何も言うことは無い。 満足満足!
***
翌朝。 最後に期待していた最終日の朝も、これまでの二日以上の強風が吹き荒れていた。
『まあ、こんな時もありますよ。 ここなら比較的近いから、何度でも来れますしね』

と言う訳で、朝はゆっくり過ごして出発。 『お疲れさまでした。 次回は一緒に漕げると好いですねえ』

帰りには『太華園』に寄り、おいしい中華そばを食べて、3連休の旅の〆。

珍しく3日続けて吹き荒れた強風で残念ながら海には出られなかったが、これまで行きたくて行けなかった上島町のディープなスポットをゆっくりと巡ることができた。 自転車を漕ぎ、集落を歩き、船旅も楽しんで大満足の3連休。
『あるくみるきく』の旅になった、しまなみ_上島町連泊ツーリング。 やっぱり、ゆっくりとできる連泊の旅は楽しいな。
『まささん』、今回は漕げませんでしたが、一緒に遊んでいただき本当にありがとうございました! また、機会があればよろしくお願いします。

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瀬戸内シーカヤック日記: しなまみ上島町_連泊ツーリング(1)

2009年01月12日 | 旅するシーカヤック
2009年1月10日(土) 今年最初の3連休は、お気に入りの島、生名島をベースにした連泊ツーリング。
今回は、久し振りに長男が同行する事になっており、加えて四国の『まささん』も合流する予定。 だが、週末の天気は荒れ模様の予報。
はてさて、今回はどのような旅や出合いが待っているのだろうか。
***
いつものキャンプ場に到着。 先に着いていた”まささん”と合流し、再会の挨拶。

↑ お気に入りの生名島(これは前回訪問時の写真)

『今日は風が強いですね』 『ええ、今日はカヤックは難しいかもしれませんねえ』 『ちょっと様子を見て、どうするか決めましょう』
***
お昼ご飯を食べ、しばらく海の様子をチェックし、天気予報を確認したが、風が治まりそうな雰囲気は無い。
無理に出せば漕げない事も無いだろうが、まさに『横断隊モード』の向かい風と白波であり、楽しいツーリングにはならないのは確実だ。
『今日は、自転車で島を巡ってみませんか?』 『はい、いいですよ』 と言う訳で、予めお願いしておいた無料のレンタサイクル2台をお借りし、まささんは持参した自転車で出発した。
 
自転車で『しまなみ』の島々を巡る。 もちろん、このあたりでは日常の重要な足であるフェリーも使う。 これぞ、しまなみを巡る旅の醍醐味。

生名島の立石港から因島の土生へ渡り、そこから弓削行きの『青丸』に乗り換える。 とうとう、念願の青丸に乗れるのだ!
うれしいなあ。
***
『じゃあ、弓削大橋を越えて佐島まで行ってみましょう!』

強い向かい風の登りはキツい。 えっちらおっちらと、粘り強く、一漕ぎ一漕ぎ距離を稼いで行く。 人力の移動手段は、自転車もシーカヤックも結局同じである。
 
風情のある石垣と家並み。 佐島と弓削には、こんな雰囲気の家屋が多く残っている。

自転車で走っていたら、ふと気になる畑が目に入ってきた。 『すみません、ちょっと戻っていいですか?』
その畑は、乾燥した『海藻』で覆われていた。 これはおそらく肥料として畑に入れたものだろう。 昔は、舟を出して海藻を採集し、畑に肥料として入れていた。 たぶん、その名残と思われる。
***

佐島の八幡様。 明日はここで弓祈祷が行われるとのこと。
 
白い砂はきれいに掃き清められ、青い空と落ち着いた色調の社のコントラストがなんとも美しい。 静かでゆとりがあり、清々しい空間。 これまで訪れた神社の中でも、お気に入りの一つになった。
 
西方寺にも立ち寄り、庭を見学。 ここの庭も、きれいに掃き清められている。 先ほどの八幡様もきれいに清掃されていたし、佐島は信仰の厚い島なのだろうか。
***
弓削大橋を越えて弓削に戻り、弓削ロッジの温泉に浸かって、自転車を漕いだ疲れを癒し、冷えた体を温める。 『はー、やっぱり風呂はええなあ!』 
 
さあて、そろそろ夕方だ。 『弓削港の近くで買い出しをして、キャンプ場に戻りましょうか!』
弓削港で船の時間を確かめ、切符を買う。 弓削港は、いくつもの航路のハブとなっており、生名に戻るルートもいくつか選択肢がある。
船旅好きの私は、様々な航路の表示が並んだ切符の自販機を眺めているだけで楽しくなってくる。 これぞ、しまなみ!
***
キャンプ場に戻り、夕食を食べ、しばし歓談。
『それぞれの地元でのルートの情報』、『ナローブレードパドルの事』、『横断隊の話』などなど。  シーカヤック仲間との楽しい一時。

明日も強風が続くと天気予報では言っている。 さあて、明日はどうするかなあ? おやすみなさい!

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瀬戸内シーカヤック日記: 鳴門遠征2日目_Kayak&Bike

2009年01月07日 | 旅するシーカヤック
2009年の初漕ぎとなった鳴門遠征の一日目は、美しい景色、追い潮の潮流、そしてハラハラドキドキの潮目、そして再び穏やかな冬の”内の海”といった、メリハリのある楽しい島田島一周ツアーと、居酒屋での楽しい会話で最高の一日となった。
***
2009年1月5日(月) HORIZONのゲストハウスで目を覚ます。
外を見ると、どんよりと曇りがちの寒そうな空。 風もあり、気温も低く、今日はカヤックをやめておこうかと思わせるような天気である。

部屋で簡単な朝食を摂り、浜を散策し、ゲストハウスに戻って本を開き、iPodで落語を聞く。 静かな一日の始まり。
***
10時前。 尾崎さんがショップにやってきた。
『おはようございます。 今朝は天気も悪くて寒そうでしたが、なんだか晴れて来ましたね』 『ええ、今は風もあまり無いですよ』 『朝起きた時は、カヤックは諦めようと思っていましたが、貸してもらえますか。 鳴門大橋まで行ってみようと思います』 『ええ、もちろん』
 
カヤックとパドル、PFDをお借りし、お茶と行動食を持って、HORIZONの目の前の浜から出発した。

冬らしい澄んだ景色の中を、鳴門大橋に向かって岸沿いを漕ぎ進む。 『うん、これは好いなあ!』
橋の下付近まで行くと、少し離れた所に白波が立っているのが見える。 さすが鳴門海峡。 この先にはどんな世界が待っているのだろうか?
***
橋の下でUターンし、HORIZON前の浜まで戻る。 結構近かったので、ゆっくりと戻ったのだが、それでもあっという間のお散歩ツーリング。
『え、もう戻ってきたんですか?』と尾崎さん。 『ええ、帰りはゆっくり漕いだんですけどねえ。 近いですね』 如何にHORIZONが恵まれたロケーションにあるかということだろう。
***
『今日の潮止まりは何時ですか?』と私。 『うーん、昨日が昼頃でしたよね。 今から行ったら間に合うんじゃないですか?』
『じゃあ、自転車借りて好いですか?』 『ええ、もちろん』
 
という訳でMTBを借り、海沿いの道を快適にペダリング。 うーん、これなら今日は、HORIZONが開拓しようとしている『カヤック&バイク』じゃないか!
***
 
勾配の厳しい坂道を、エッチラオッチラと漕ぎ登り、渦の道へ。 ゆっくりと散策し、中潮の渦を堪能した。

***
家族へのお土産も買い込み、HORIZONへ戻る。 『うーん、結構登りがきつかったですよ。 思わぬKayak&Bikeになりました』と言うと、『ははは。 そうですね』と尾崎さん。
カヤックだけでなく、MTBまで手配していただき、本当にありがとうございました。 感謝、感謝。
***
昼過ぎ。 業務を片付けた尾崎さんと共に、鳴門の町へ。
少し遅めのお昼ご飯は、尾崎さんおすすめの、支那そば&お好み焼きの『三八』 これが美味い!

昼ご飯の後は、コーヒー豆を売っているお店でコーヒーが飲めるというショップに行き、常連さん達とディープで楽しい会話を楽しみつつ、ゆったりと時間を過ごす。
『そろそろ行きましょか?』 『ええ、本当にありがとうございました』
高速バスのバス停まで送っていただき、お別れの挨拶を交わす。
***
念願ではあったが、遠くてなかなか実現できなかった初めての鳴門遠征シーカヤック。
メリハリのある初漕ぎ島田島一周ツーリングを楽しみ、おいしい鳴門の料理を堪能した。 2009年の漕ぎ始めは、最高の二日間となった。
尾崎さん、Tさん。 本当にありがとうございました。 今年もよろしくお願いします!

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瀬戸内シーカヤック日記: 2009年の漕ぎ初めは鳴門遠征(1)

2009年01月06日 | 旅するシーカヤック
2009年1月4日(日) 広島バスセンターを出発したバスは、快調に高速道路を走り、瀬戸中央自動車道へ。

今年の漕ぎ初めは、徳島県の鳴門。
カヤック仲間である『HORIZON』の尾崎さんの所に前から行きたいと思っていたのだが、やはり四国の徳島はなかなか遠く、機会がなかった。
今回、正月連休最後の2日間の予定が空き、天気も良さそうと言う事で、思い切ってバスのチケットを予約した。 楽しみだなあ!
***
広島BCから約3時間半のバスの旅を終え、バス停に降り立つと、カヤックを積んだクルマが見えた。 ピックアップに来て下さった尾崎さんである。
『いやあ、ようやく来れましたよ! 今回はよろしくお願いします』
一昨年の横断隊以来となる、久し振りの再会。 ショップへ移動する車内で、お互いの近況や昨年の横断隊の事、鳴門付近のエリア情報などなど、四方山話に華が咲く。

『今日はね、今治のTさんも来ますよ』 『え、そうなんですか! うれしいなあ』 『カヤッカーさんが来ると言うんで、連絡しておいたんですよ』 『ありがとうございます』

ショップに到着。 既に到着していたTさんとも再会。 『今日はわざわざ来て下さって、ありがとうございます』
 
『それにしても、これは良い場所にありますねえ。 最高じゃないですか!』
目の前には海が広がり、大鳴門橋や淡路島、そして遠くに紀伊半島が見えている。 景色は良いし、すぐ前はきれいな浜だし、シーカヤックショップとしては最高のロケーションである。
***
ショップ内で簡単な昼食を済ませ、コーヒーを飲み、着替える。 尾崎さんは潮流をチェック。
『これはちょうど良いですねえ。 潮に乗って島田島を一周しましょう。 小鳴門海峡を漕げますよ』 『はい、お願いします』
***
出艇場所まで、クルマでわずか10分程度。 こりゃええなあ。
シーカヤックスペシャルに改造された、最高に便利なプロ仕様のダブルキャブトラックからフネを降ろす。
 
***
『さあ、行きましょうか!』 冬の澄んだ空気の『内の海』に漕ぎ出した。
今日はカヤックと道具はレンタルだ。 カヤックは『シロッコ(カレントデザイン)』、ツーリングでは初めてとなるスケグ仕様のシーカヤックだが、癖がなく直進性も良くて、なかなか操作性の良いフネである。
パドルは、春の発売に向けてHORIZONが新たに仕込んでいる『アレウト シンシルスタイルパドル』 軽くてかっこ良く、アークティックウインド使いにも全く違和感のない漕ぎ心地。 うん、これは好い!
 
年末年始は風が強かったが、『今日は最高のコンディションですねえ』と快調に漕ぎ進み、『堀越橋』へ。
堀越橋の下は計算通りの追い潮。 潮に乗って快調に漕ぎ下る。 橋の下は少しだけ波立っているが、これくらいはなんともない。 右手には鳴門大橋。

↑ 堀越橋の下
『眺めもええし、こりゃあ気持ちええなあ』
***
横断隊員3人のツーリング。 しばらく快調に漕いでいたが、途中からは北西寄りの風が強くなり、しだいに波が高くなってきた。
尾崎さんが、『だんだん横断隊モードになってきましたね』 私は、『ホンマですね』と返すが、まだこのころは笑顔で余裕である。

次第に風は強くなり、『瀬方鼻』に近付くと、大きくて泡立っている、イヤーな三角波がザワザワザワザワ。。。 ザップンザップン。。。 バシャバシャ。。。
うーん、ここ、お気楽ツーリングの初漕ぎから本当に行くの? って感じである。
空荷のシーカヤックで、あちらこちらから押し寄せ、押され、持ち上げられ、落とされる浪を漕ぎ進む。 無言のパドリング。
少し沖では、モーターボートがこちらを見ながら待ってくれていたが、無事漕ぎ抜けるとそのボートは走り去って行った。

『いやあ、あそこは新年からシビレましたねえ』と私が言うと、『あそこはね、いつも潮目で波が立つんですよ。 今日は心配せんでもええメンバーやから良かったです』と尾崎さん。
***
小鳴門海峡に入ると、波も小さくなった。 潮止まりまでしばらくあると言う事で、小さな浜に上がってしばし休憩。

でも風が強く、座っていると寒い。 『少し早いけど行きますか?』 『今日は風向きもこうだし、少し転潮は早いかもしれませんよ。 行ってみましょうよ』
***
小鳴門新橋の下あたりまで来ると風も弱くなり、余裕のパドリング。 『やっぱ、初漕ぎはこうですよねえ』
 
写真を撮りつつ、余裕のツーリングモードに戻り、四方山話を楽しみながらのツーリング。
 
阿波井神社を抜け、内の海に戻ってきた。 景色も良く、海水も澄み、最高の気分。
島田島一周ツーリング。 穏やかな内海、鳴門大橋の眺望、冬の北西風によるサーフと潮目の波がスリリングな北岸、潮流を利用して島を一周できるコース。 素晴らしい! 無事ツーリングを終え、フネを揚げ、着替えてショップに戻った。
『今日は、瀬方鼻の所以外は最高のコンディションでしたねえ。 来て良かったですよ。 ありがとうございます』
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明日から仕事というTさんと別れ、鳴門の町へ。
尾崎さん行きつけの居酒屋で、ビールとお茶で乾杯。 おいしいビールとおいしい料理、そして楽しい会話。
焼き鳥、ナチョス、タコマリネなどなど。 極めつけは、鳴門金時(サツマイモ)を使ったピザ。 これが旨い!

『今日はありがとうございました。 本当に来て良かったですよ。 明日は天候を見て、カヤックを漕ぐか、自転車を貸してもらうか、また相談させてください』
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冬の一日を堪能した『島田島一周ツーリング』 仲間との再会。 良い雰囲気の居酒屋での、おいしい料理と楽しい会話。
2009年のシーカヤック漕ぎ初めとなった鳴門遠征。 いやあ、来て良かった!
さて、明日はどんな一日が待っているのだろうか?

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